管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

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飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

更新頻度が低下しておりますが、最低週一回は更新していく予定です。していきたい。
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ありがとう。そして、さようなら。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』 

エヴァが、終わりました。14年前に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観た劇場で、初日に観てきました。いやあ、『』と同じ劇場でエヴァの最後を見届ける事が出来て、非常に僥倖であります。
なんなんですかね、シンエヴァを観終えたというこの感覚は。若干「終わってしまった」という寂寥感もありますが、なんかこう、色々と満たされたような気分なんですよ……。

シン・エヴァンゲリオン劇場版
ちょっと無理して休みを取って、初日初回IMAXで観てきました。

度々当ブログやTwitterなんかで書いているような気がしますが、管理人が『新世紀エヴァンゲリオン』という作品に初めて出会ったのは、今から16、7年前の事。まだ中学生だった時分に衛星放送(ANIMAXの夕方放送でした。確か1日1話ずつの放送で、最終話まで行くのに1ヶ月かからなかったと思います。)で観たのがファーストコンタクトでありました。
魅力的なキャラクター、ハイクオリティなロボットアクション、謎めいた世界観、そして画や映像そのものの面白さ。哲学的な問いかけさえもしてくるこの作品に、中学生の管理人はハマっていったのでした。
今からするとそんな大した事じゃ無かった気もするんですが、当時はまあ学校で色々と嫌な事がありまして。管理人も割と塞ぎ込んでいたところがあったのですが、エヴァを最後まで(旧劇場版まで)観て色々と「救われたなぁ」と感じる事があり、生きるのが少し……いや、だいぶ楽になったんですよね。だからその後、『EOE』(※『The End of Evangelion』の略。つまり、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の事を指します。)が世間で「バッドエンドだ」と言われるのを知って腑に落ちなかったりもしたんですよ(笑)。いや、初見で『EOE』にグッドエンド性を見出した俺も俺でどうなんだと思いはしますけれども。
……今年の1月に旧劇場版のリバイバル上映を映画館に観に行って、管理人は号泣してしまったのですが、やっぱり周りから変な目で見られてた気がします。まあ、泣くような映画じゃ無いかも……。

『新世紀エヴァンゲリオン』という名の思い出 ‐怪獣の溜息

先述の放送を録画したビデオを繰り返し観たり、ネット上に溢れるファン小説——エヴァFF(※ファンフィクションの略。)——を読み漁ったり、古本屋で購入したいわゆるエヴァの「謎本」を読んでみたり、発売されたゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ-another cases-』をPSPと一緒に購入してプレイしたりして、遠回りしつつもエヴァについての作品性や設定を概ね理解してきた頃、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が公開されました。
管理人もその頃はもうエヴァという作品は完全に「過去のもの」であり、21世紀を迎える前に完結した「上の世代の人気作品」という感覚があったので、新劇場版シリーズとして再びプロジェクトが始動するという事を知り、非常に興奮したのを覚えています。
アニメ雑誌などでは「再構築された完全新作」と謳われていたのですが、まあ「作画や3DCGを足したリメイクだろうな」という気持ちで映画に臨みましたよ。そしたら、冒頭の赤い海、使徒のナンバリングの違い、ヤシマ作戦部分の大幅改訂、リリスの開示、渚カヲルの登場など、旧世紀版とは大幅に異なる展開を辿り、「これはまた只事ではない、新作が始まったな」と感じたのでありました。
その後、親元を離れて大学に進学し、バイトをして貯めたお金でエヴァのDVD-BOXを購入したり東宝特撮映画DVDコレクションを集めたりといった生活の中で、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開。シンジ君の成長を感慨深く見ていたのでありました。
そして、あの震災の翌年。「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」の東京展に行った年、大学生活最後の年の暮れに、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が公開され、全てに打ちのめされた訳です(笑)。『Q』は完結編の為の前振りであり、そのためのフラストレーションを溜める回だというのは分かったのですが、よもやそこから8年半も待つ事になるとは、ですよね。多分、エヴァファンは皆そう思っていると思います。

【館長】特撮博物館、行ってまいりました!【庵野秀明】 ‐怪獣の溜息

『EOE』以来の衝撃! 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 -怪獣の溜息

この8年の間には、色々な事がありました。管理人も紆余曲折の末に就職したり、趣味の創作同人漫画をデジタル頒布したりといった感じで、幼少期の頃からの夢をちょっと(だいぶ?)違った形で実現する事もできたのかな……とか思ったりしています。仕事に関係の無い趣味仲間も沢山出来ましたし、地元の特撮イベントの運営の手伝いなどをしたりもして、今の生活は意外と充実していると言えるのかも知れません。
2016年には、『Q』で「壊れて」しまいうつ状態に陥った状況から立ち直った庵野監督が撮った特撮怪獣映画『シン・ゴジラ』が公開されました。この作品を観て管理人は「この映画を観てしまったので、特撮怪獣オタクとしてはもはや余生に至ってしまった!」とか思っているのですが(笑)、いよいよもって『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』への導線が出来た気もしたんですよね。

ゴジラという名の恐怖と幻想、それに立ち向かう日本人。 『シン・ゴジラ』 ‐怪獣の溜息

2019の暮れには、当時のGAINAX社長の逮捕に伴い、庵野秀明監督とGAINAXとの確執やエヴァをはじめとした庵野作品の版権などについての、庵野監督による特別寄稿文も公開されました。かなり界隈が騒然としていたし、これまでにGAINAXが出してきた作品のファンでもあった管理人にとってもかなりショックな内容だった訳ですが、色々な部分で腑に落ちるところもあり……。
……こうして様々な事を俯瞰して振り返ると、『Q』からの8年半は『シンエヴァ』にとって、そして自分にとっても必要な8年半だったのだと、静かに思いますね。立ち止まったり遠回りをしても、人生には無駄なことなど何も無いのだなと。

さて、コロナ禍の折2度の公開延期を経て2021年3月8日に公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。
何のことは無いんです。要するに旧劇場版、つまり『EOE』と殆ど同じ事を、異口同音で言っているという、そんな映画でした。
アニメ観て、元気を貰ったら現実世界でも頑張るんだ!
突き詰めるとこれが『EOE』で言っている事なのですが、『シンエヴァ』ではこれに加えて、
アニメ(虚構の創作)は、現実の中にあり、常に我々に寄り添っているし、これからも寄り添い続ける!
という事も言っている感じですよね。
いやあ、改めて『エヴァ』にこう言われて、管理人はもう成仏したような気さえしましたよ(笑)。
こういう言い方が出来るんなら、旧劇場版の時にやってくれよ!」という話もあるんですが(笑)、でも管理人は『EOE』から24年、四半世紀が経った『シンエヴァ』だからこそ、こうしたテーマをストレートな言い方で言える作品として完成していると思うんですわ。

注目すべきは、『EOE』ではシンジ君のメンタルケアが精神世界で行われた事に対し、『シンエヴァ』では作中の現実世界でそれが行われた事。TVシリーズからずっと、シンジ君の安らぎはトウジやケンスケといった、「エヴァには直接関係の無い友人達」にあったんですよね。だからこそ、彼らが作品から退場すると、シンジ君は病んでいく訳です。
』でも、シンジ君がエヴァを降りず自らの意志で使徒と戦ったのは、トウジやケンスケの「頑張れ」の言葉があったからでしたしね。かつて彼らを守ったシンジ君が、今度は彼らに傷付いた心を癒してもらう。まさにカヲル君が言った「縁が君を導く」というのはそのまんまだった訳ですよね。
管理人もトウジやケンスケの再登場は『Q』の時から予想はしていましたが、シンジ君が彼らの優しさを受け入れて、「ここに居てもいい」という思いに至るのが、とても心に来ました。

そんな第3村パートですが、管理人が非常に驚きショックを受けた点がひとつ。
ケンスケとアスカの関係性ですよ!!!!
トウジと委員長がくっつくなんて意外だよな~」とか、意外でも何でも無い事を言ってる奴が一番意外な関係性を見せてくるんだから世話無いです。なんだよ、ケンケンて。ケンケンて!!
……管理人もまあLAS勢(※古のエヴァオタ用語。「Love×2 Asuka Shinji」の略。つまり、シンジ君とアスカの恋路を応援するカップリング勢。)なので、控えめに言って大変取り乱した訳ですが、後に明かされるエヴァパイロットとして人為的に造られたクローン・式波タイプの一人だという新劇場版アスカの出自や、カヲル君が思い至った「他者の幸せを望むのは、自分が幸せになりたいからだ」という考え方などを鑑み、自分なりに咀嚼した結果、式波アスカというキャラクターにとってはこれが一番なんだろうなという考えに至りました。
アスカに必要なのは、過度に干渉しない適度な距離感を保ってくれるケンスケで、シンジ君では無かった、という訳ですよ。
アスカが幸せになれるのなら、シンジ君とくっつかなくても良いんだ。アスカを幸せにしてやれよ、ケンケンッ!!
以前から「苗字が変わっているキャラクターは出自レベルで設定が再構築されている」とスタッフからのアナウンスはあったのですが、まさかここまでとは思いませんでしたよ。「新劇場版のアスカはトラウマを払拭したんだろう」みたいに読んでいたのですが、そもそもそのトラウマが存在しないものになっているとは。式波タイプのクローン同士で蠱毒とか、旧世紀版以上に過酷な運命ですやんか、これ。
』の式波アスカ初登場から12年越しに明かされる衝撃の事実に、脳がクラクラします。
LAS勢を完全に死に至らしめる展開を見ても、ファンの間で「アスカ派? 綾波派?」とか言われてきた事象を完全に過去のものにする大仕掛けですよね。この点からも、『シンエヴァ』がエヴァンゲリオンにさよならする為の作品である事を強く感じます。

エヴァにさようならする」という点だと、カップリングの話とも絡むのですが、ガフの扉の向こうのゴルゴダオブジェクトとガイウスの槍改めヴィレの槍を使って再構築された世界で、シンジ君が真希波マリと手を繋いで宇部新川駅から外に出て行くラスト。これには色々な文脈が乗っていますよね。いや、宇部新川駅が庵野監督の故郷の最寄駅というのを置くとしても。
まず「駅・電車」というモノ自体が、エヴァに於けるの「敷かれたレールに沿った運命」、「ポイント切り替えによって変わるシナリオ」という部分のモチーフになっており、そこからの脱却と、読み下す事が出来ますが、一方で「駅から出る」という事は再び「駅に戻ってくる」という選択肢も存在する訳です。
つまり、「駅(エヴァという作品)自体もまた、世界の中の一部である」とも言っていると思うんですよね。ここが、「アニメ(虚構の創作)は、現実の中にあり、常に我々に寄り添っているし、これからも寄り添い続ける!」と言っていると、管理人が感じた部分でもあります。
次に、シンジ君の声が神木隆之介になっていた点。緒方恵美の実力を持ってすれば、「声変わりした碇シンジ」を演じる事は出来る筈なんですよ。しかし、シンジ君の声は神木隆之介になっていた。これって多分、「エヴァよりも新しいアニメの時代が来ている」事の表象である、というのが多分にあると思うんですよ。
エヴァより新しいアニメはなかった」と、新劇場版の所信表明で庵野監督は書いていました。しかし、『』からの14年間の間、アニメとそれを取り巻く環境は大きく変わりました。アニメ映画が興行収入の記録を叩き出したり、企業や役所が積極的にアニメとのコラボを打ち出したり。今の日本に於いてアニメは、「オタクが好んで観るもの」というだけでは無く、それ以上にカジュアルな娯楽のひとつとなっているのです。
そういう意味で、正しく「ポスト・エヴァンゲリオン」の時代が到来し、エヴァの役割は終わった。だからこそ、碇シンジの声が、『君の名は。』で主人公の瀧君を演じた神木隆之介になっているのだと、管理人はそう感じました。
そして、マリの存在。
お前乳派だったのか、シンジ君!!
……というのは置いとくとしまして(笑)。
ネルフの「」からやってきて、「エヴァを愉しんで操縦する」というマリは、「エヴァに乗る事の意味・意義」について悩む従来からのエヴァキャラの枠外のキャラクターでもあります。彼女は新劇場版シリーズに於ける「他人の象徴」であるという事が出来ると思うんですよね。
メタ的に見ても、マリというキャラクターは庵野秀明総監督があまり手を加えてはおらず、総監督を支える監督のひとりである鶴巻和哉監督の趣向が強く出ているキャラクターであるという事は度々スタッフから言及があったところでもあります。確かに、『フリクリ』とか『トップをねらえ2!』の世界観からやってきたキャラクターだと言われても、違和感が無い(笑)。
EOE』では「他人の象徴」としてアスカがシンジ君の隣に還ってくる展開でしたが、『シンエヴァ』ではその役割がマリになったのだと。マリは、ゲンドウやアスカ、カヲル君に綾波といった、全てのキャラクターと対話し終えて「さよなら」を告げてひとりぼっちになり、他者が居ない世界で存在があやふやになりかけたシンジ君(この状態が、原画にまで還元されていくというように表現されていたと思います。)を「再観測」する事で、この世界に定着させるという役割が与えられていた訳です。「自分の形を作るのは他人からの目である」という、TVシリーズからエヴァが言ってきた事の反復ですよね。
そして駅のホームで、シンジ君のDSSチョーカーを外す。『EOE』の、シンジ君がアスカの首を絞め、アスカがシンジ君の頬を撫でた、あのラストシーンの再構築と言って良いでしょう。
こうなると、「真希波マリ」という名前も、「デウス・エクス・マキナ」をもじったような気がするんですよね。全てを終わらせる役柄というのは、どの時点から(或いは、最初から?)想定されていたのでしょうか。

いやあ、本当に『シンエヴァ』はめちゃくちゃ分かりやすくなっている!
これで俺も、エヴァオタとして成仏する事が出来るぜ……。

エヴァ01

……概ね、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』という作品の根幹部分については書く事が出来ましたかね。
あとは特に気になった部分を何点かピックアップして、記事を終わりにしましょうか。

まず、楽しかったのは、ゲンドウの時間稼ぎをする為にネルフ戦艦を率いてやってきた冬月。そして流れる惑星大戦争メインテーマ」!!
いえね、特撮SF映画『惑星大戦争』が大好きな総監督が創っているので不思議では無いというか、管理人も『シンエヴァ』の特報を観て艦隊戦があるという事を知った際に「こりゃ『惑星大戦争』のオマージュが来るぞ!」と思ったんですが、まんま劇伴曲が流れるとは。『ふしぎの海のナディア』の「N-ノーチラス号のテーマ」のオマージュ元がこの「惑星大戦争メインテーマ」であり、「N-ノーチラス号のテーマ」のアレンジ劇伴曲を『Q』のヴンダーの戦闘シーンで流していたのである種先祖返りと言っても良いんですが(更に言えば、『惑星大戦争』の作品自体と劇伴音楽が『宇宙戦艦ヤマト』を意識している部分があるので、もはや庵野監督の好きな艦隊戦モノ全載せという文脈が通ると考える事が出来ます。)、管理人はここでめっちゃ笑ってしまったんですよね。
冬月がネルフ戦艦に乗って駆けつけるのも面白いし、将棋をやってる冬月に直感で戦うミサトさんが負けるというロジックバトルも面白いし、骸骨頭の変なエヴァが飛んでくるのも面白い。
富士山を引き摺る黒き月」とか、「首の無い女体が列を成して歩いてきて、あまつさえ手を繋いで飛んでくる」とか、「やたらリアルな巨大綾波」とか、『シンエヴァ』は変な絵面が多い映画でもありました。いやまあ、「変な絵面」が多いのは、よくよく考えたら旧世紀版からの事で今に始まった事じゃ無いですね。
しかしながら今回は北上ミドリさんがキチンと真っ当に、「絶対ヘン!」と突っ込んでくれた事で「笑いどころですよ」と明示されたのが、大きかったと思います。今までエヴァのトンチキな絵面に突っ込んでくれるキャラなんて居なかったし、視聴者も作品の異様な雰囲気に呑まれて突っ込んで良いのか分からない感じでしたもんね(笑)。

便乗映画として抑えられない、燦然と轟く東宝特撮の凱歌! 『惑星大戦争』 ‐怪獣の溜息

次に言及しておきたいのは、シンジ君の父親である碇ゲンドウについてですかね。
先日公開する予定だったエヴァ記事で、ゲンドウについて管理人はこういう風に書いていました。(※エヴァTVシリーズについての言及です。)

六分儀ゲンドウは自ら育った環境その他によって、極度の人見知りで頑固な性格の非常に自己肯定感の希薄な男として生きてきました。「自分が他人に好かれる筈が無い。そんな自分が他人を好きになって良い筈が無い」。そういう念に囚われていたのです。
そんな男が唯一世界と向き合えたのが、勉強だったのです。その結果彼は、京都大学の理系に進学します。そしてこれが全てのはじまりでした。

京大の大学院時代、ゲンドウは、ひとりの女性と出会います。その女性こそ彼にとっての運命の人・碇ユイさんなのでした。劇中、冬月が「ゲンドウがユイに近付いたのは彼女のバックボーンの組織の力が欲しいからと噂された」と言っていますが、その実態はゲンドウのベタ惚れによる純愛だった訳です。
本編第弐拾壱話を観ると、若い頃のゲンドウが終始不敵な笑みを浮かべていますが、アレは不敵な笑みではなく「この世界には俺を愛してくれるユイが居る! その事実だけで生きられる!」という幸福感によるもので、世界が楽しくて仕方の無いゲンドウ、という描写なのだと管理人は確信しております。
(中略)
初号機にユイが取り込まれる事件は、ユイを通して世界と向き合っていたゲンドウにとってはこの世の終わりのような事態だったでしょう。そして、どうやってもユイをエヴァからサルベージする事が出来ないと悟り、それならばと使徒のテクノロジーを使いユイと再会する事の出来る唯一の手段……「人類補完計画」をゼーレに提出します。



いやあ、管理人のゲンドウ解釈、バッチリだったよなと(笑)。「ユイ……ユイ……ユイ!! ここに居るのは全部レイか……!」のあたりの情けない感じが、もう非常にゲンドウでしたよ。管理人はかなりゲンドウびいきなので、ゲンドウの掘り下げをやってくれるのは非常に嬉しかったですね。そして、憑き物が落ちたように電車を降りるのが、もう、ね。
最期は、ユイさんと共に槍に貫かれて初号機&第13号機として消滅していく姿を見て、目頭が熱くなりました(が、その後続々と槍に貫かれて消滅していくエヴァンゲリオンという変な絵面に涙が引っ込みました。感動的なシーンだったのに(笑)!)。

あとは、既に第3村で心を癒したシンジ君が精神世界で無双するというさながらエヴァキャラ補完RTAだった部分とか、量子テレポートを繰り返して逃げるゲンドウを見て綾波をアンカーとして初号機にワープする事を思い付くシンジ君とか、ガフの扉は実質ブラックホールみたいなものでその向こうのマイナス宇宙は特異点の向こう側なんだろうという読みが当たっていた部分とか、ミサトさんの最期とか、感情を知っていったアヤナミがLCLに還ってしまうのが非常に切ないとか、ゲンドウとシンジ君の虚数空間での戦いが東宝スタジオで撮られているかのように表現されている部分とか、そのミニチュアセットの第3新東京市の中に庵野監督らが立ち上げた「アニメ特撮アーカイブ機構」のロゴが入った看板があったところに庵野監督の願いを感じたとか、『シン・ゴジラ』で用いられた撮影技術が『シンエヴァ』にも応用されている部分とか、アニメ界のレジェンドだけでなく特撮界のレジェンドも多数スタッフとして参加しているという部分とか、色々と語りたい事はあるんですが、最後に書きたいのはやっぱり、挿入歌として流れた、「VOYAGER〜日付のない墓標」についてですね。

管理人、特撮SF映画『さよならジュピター』が割と(DVDを持っている程度には)好きなんですよ。でも、屈託無くこう言えるのは管理人が「その世代じゃない」というのが多分にあると思うんですよね。
庵野監督らの世代のSFファンにとって『さよならジュピター』は日本SFの希望であり、そしてどれだけの絶望の象徴であるのかという話は多分書き出すと長くなると思うんですが(笑)、しかし、監督らの世代の日本のSFファンにとって、良くも悪くもとても大切な映画ではあるんですよね。まぁ、色々な意味で変な映画なんですけれども、しかしエンドロールで松任谷由実が歌う「VOYAGER〜日付のない墓標」が流れると、もう全てを許せてしまう、そんな映画であります。
そんな『さよならジュピター』(余談ですが、『さよならジュピター』は『スターウォーズ』の便乗映画として企画された『惑星大戦争』から派生して制作された、いわば兄弟作なんですよね。『シンエヴァ』でこの両作の劇伴曲・主題歌が流れるのは、縁を感じざるを得ません。庵野監督、多分意図的にやってるよなぁ……。)の主題歌が、エヴァの完結編、しかも「エヴァが消滅していく場面」で流れるんですよ。まさに、「エヴァンゲリオンが、さよならを言っている」んです。管理人、泣きながら笑いましたよ。
私があなたと知り合って、愛した事を、死ぬまで誇りにしたい
これ、シンジ君のエヴァンゲリオンに対する思いであり、ゲンドウのユイに対する思いであり、『エヴァ』に対する庵野監督の思いであり、視聴者の『エヴァ』に対する思いでも、ありますよね。
なんてことだ。『さよならジュピター』の主題歌が『エヴァンゲリオン』との別れの歌になってしまったぞ! 『シン・ゴジラ』で「宇宙大戦争マーチ」が「ヤシオリ作戦のテーマ」に書き変わったのと同じだ!! なんて事をしてくれたんだ、庵野秀明ッ!!! ついでに言うとシンエヴァ後の通勤中に俺は「VOYAGER〜日付のない墓標」を聴きながら落涙という失態を演じて変な目で見られてしまったぞ!!!! どうしてくれるんだ庵野秀明ッ!!!!!

他にも、庵野秀明ドキュメンタリーとしてのシンエヴァとか、色々と書きたい事は山のようにあるような気がしますけれども、兎にも角にもこれで『エヴァンゲリオン』は終わりなんです。
……「さようならは、また会う為のおまじない」なので、庵野監督が監督では無いアニメシリーズとして『機動武闘伝Gエヴァンゲリオン』みたいな作品があったり、もうあと15年くらい経ってから庵野監督が再び監督する『エヴァンゲリオン Eのレコンギスタ』みたいな作品が出てくる可能性はあるような気がしますが(笑)、今はこれで「さようなら」なんです。管理人にとっても、エヴァと共にあった16年だか17年だかが終わるのです。人生の半分がエヴァと共にあったのだから、もう大変な事です。
管理人はこれからの人生を、「エヴァと出会い、好きだった事を、死ぬまで誇りに」して生きていきたいと思います。
ありがとう。そして、さようなら、エヴァンゲリオン!


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2021/03/13 12:40|新世紀エヴァンゲリオンTB:0CM:4

コメント


ご無沙汰してます。この記事を知る前に今日観といてよかった!

ひとつひとつの場面が「なにがなんだか」なのは前からなのでいいとして、「言っていることはEOEと同じ」というのはわかりやすい。なるほど、それでタイトルにくっついているのがリピート記号なわけか。エヴァでは反復ということをよくやっているわけですね。魂のルフラン。「円環」なんていうまどマギみたいな言葉も出てきたし。

曲は知らなかったけど、艦隊戦での劇伴がすごく良くてテンション爆上がりだったのですが、「惑星大戦争」でしたか。教えてくださったおかげでYouTubeでまた聴けました。ありがとうw (コメント欄にはすでにシンエヴァから来た人でいっぱい)

最近Twitterで「さよならジュピター」がちょっとトレンド入りしててなんだろう…と思ってたら……あっ!こ れ かww!!…てな感じでした。
オマージュあり引用ありセルフパロあり、絵面のハッタリあり、で、とにかくエンターテインメントな作品ですね。
庵野監督がきっとそういうの大好きで、好き勝手やっちゃって「してやったりw」とニヤニヤしてる気がします。
矢端想 #1h4OZhZI|2021/03/13(土) 18:26 [ 編集 ]

>>矢端想さん
どうもです!
「こってり仕上げだけどあっさりとした喉越し」
と呼ぶに相応しい映画だったのかなと。
「『惑星大戦争』はいいぞ!」という庵野監督の声が聞こえた気がします(笑)。

本当に、良い映画でした……。(成仏)
飛翔掘削 #OJx7eYrU|2021/03/13(土) 18:50 [ 編集 ]

ちょっとシンエヴァンゲリオンを観て、
ちょっとだけモヤモヤしていましたが、
管理人様の記事で無事補完されました。
あの歌にそんな意味が込められていたとは。
またシンエヴァンゲリオンを観たくなりました。
というよりも、またTVシリーズからエヴァンゲリオンを観たくなりました。
本当に良い記事でした。ありがとうございます。
もも #-|2021/03/15(月) 20:54 [ 編集 ]

>> ももさん
コメント、ありがとうございます。
解釈の一助になれたようで何よりです!

エヴァは反復の物語ですから、これからも何度も観直していきたいですね……。
飛翔掘削 #GpEwlVdw|2021/03/15(月) 23:33 [ 編集 ]

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