管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

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飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

更新頻度が低下しておりますが、最低週一回は更新していく予定です。していきたい。
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『スカイガールズ』は質実剛健な、00年代ロボットアニメの白眉であるッ! 

自粛、、在宅、テレワーク……等が求められる、世界的な災厄である新型コロナウィルス蔓延下での日常生活を送らなければならない今日この頃ですが、皆様に於かれましてはいかがお過ごしでしょうか。現状では手洗い・うがい・マスクの着用を徹底しつつ「三密」を避けるくらいしか我々には打つ手がないというのがなんとも歯痒いですが、兎にも角にも何としてでもこのコロナ禍を生き延びましょう……ッ!
さて、管理人はこのコロナ禍で暫く在宅環境となりまして、そこそこの時間もあり、漫画を描いたりアニメや映画を観たりして過ごしておりました。こういう時、自宅で過ごせる趣味があって良かったなァと、思うところですね。学生の頃以来ぶりぐらいにアニメ漬けになっていたような気がします……。配信サイト充実の現代に感謝っす。
しかしながらこう、ずっと家に籠りっぱなしというのもなかなかどうして気が滅入るというもの。早く青い空の下に出たいものだなぁ……等と思いながら、ここ数日はアニメ『スカイガールズ』を観直したりしていた訳です。……まぁ、別の大きな理由も、あるんですけどね……。
スカイガールズ』は、前々(5年くらい前)から当ブログで記事を書きたかった作品なので、この機会に本日は『スカイガールズ』について少し、書いてみようと思います。宜しくお願い致します!

スカイガールズ

スカイガールズ』は2007年7月から同年12月にかけて放送されたアニメ作品。本作に先行して前年の模型・立体物の展示・販売イベント「ワンダーフェスティバル2006夏」にて会場限定OVAが発売されておりまして、それを元に設定・キャラクターを再構成したものが本テレビアニメ版という位置付けになっています。
監督は『ラブひな』、『ゼロの使い魔』の岩崎良明監督が、シリーズ構成は『ゼロの使い魔』、『健全ロボダイミダラー』の吉岡たかを氏がそれぞれ担当。アニメーション制作はここ15年くらい毎年5本~10本くらいの作品をコンスタントに世に出し続けているJ.C.STAFFです。
大元はKONAMIの「メカ×美少女」をコンセプトとしたプロジェクトであり、同社の『武装神姫』シリーズとは姉妹作的な関係にもなっております。キャラクターデザインは「メカ娘」ジャンルの第一人者である島田フミカネ先生を起用。この関係上アニメファンの間では、2008年放送の管理人も大好きなアニメ『ストライクウィッチーズ』とも度々関連付けて語られていたりもします。また、男性キャラクターのデザインは『キノの旅』等のイラストを担当している黒星紅白先生が担当。両先生のデザインしたキャラクターをアニメーターの岩倉和憲氏がブラッシュアップする事でアニメーションキャラクターデザインとして纏め上げられています。

……いやぁ、2007年夏アニメですか。もう13年も前(2020年現在)の作品なんですねぇ。本放送時は瑛花さんと同い年だった管理人も、今や冬后さんと同い年になってしまった……。
そんな感じのもう10年以上前のマイナーな深夜放送のアニメ作品ではあるんですけれども、本作を題材としたパチスロ機が近年になって幾つか出ているようで、それに合わせて新作の短編アニメ等も制作されております。管理人はパチンコはやりませんが、通勤経路にあるパチンコ屋の屋外オーロラビジョンに本作のキャラクターが映し出されるのを見て「ああ、『スカイガールズ』の新台が出たのか」等と感慨に浸ったりもしておる訳です。
しかしながら一方でパチスロ化された影響かネット上で『スカイガールズ』について検索するとパチスロ機の情報ばっかり出てきて少し寂しいです……。パチスロ機になってそこそこ評判も良いらしいので、そろそろBDBOX等を発売しても良いのよ? わしゃ早く高画質でこの作品を観たいんじゃ……!

さて、そんな感じの『スカイガールズ』ですが、そのあらすじは大体こんな感じです。

西暦2071年、突如として人類の前に出現した謎の機械細胞群「W.O.R.M」は、世界規模で人類に対する攻撃を開始した。W.O.R.Mは強大な戦力を保有し、人類軍は有効打を与える事は出来なかった。
「ワーム大戦」の開戦から3年後の2073年、統合人類軍は遂に核兵器をはじめとする大量破壊兵器の投入を決定。それによりW.O.R.Mは壊滅に至り終戦を迎えたが、代償はあまりにも甚大であった。南極大陸は消滅し世界的に水位は上昇、各大陸も大きく分断されてしまう事となったのである。また、人類はこの戦いで総人口の3分の1を失った。

それから10年後、復興の道を進む日本。
日本海軍は10年の歳月をかけて表向きには人命救助・治安維持を目的として開発されていた対W.O.R.M用の人型飛行戦闘兵器「飛行外骨格 ソニックダイバー」を完成させた。
軍はソニックダイバーの試験搭乗員として適性のある人物を軍・民間を問わず人員をスカウト、結果として桜野音羽、園宮可憐、一条瑛花の3名が横須賀の追浜基地に招集された。
こうして、彼女達のテストパイロットとしての日々が、始まった。


上に貼ったDVD1巻のパッケージをご覧いただくと分かると思いますが、まぁ、本作はあられもない恰好をした女の子達が空を飛び回って怪獣と戦うアニメです。文章にすると本当に身も蓋もないですね!
管理人はどうにもこういうアニメばっかり好きになっているような気がするんですが、ふと冷静になった時、色々と踏み外しちゃっている感じがしてどうもアレです……。もう今更戻れませんがッ!
しかしながらですね、こういうビジュアルではあるのですが、本作の作劇はとても丁寧かつ硬派なものになっていると、管理人は思う訳ですよ(襟を正しながら)。

まずその世界観。
ワーム大戦」で世界中が水没、人類は大幅人口減、特に戦闘要員として駆り出された10代~30代の男性の多くが死亡……。故に、未成年の登場人物達も多くは母子家庭だったりする訳です。また復興もまだまだ進んでおらず、電力や物資の供給もままなっておらず停電は当たり前、紙さえも貴重品という始末。その一方で軍の施設には優先的にエネルギーや物資が供給されており、そういう状況故に軍に対して快く思っていない市井の人達も少なくない……といった感じの事が作品の節々で描かれ、世界観に奥行きを与えると同時にそうした世界観に住む「銃後の人々」を描く事で音羽達ソニックダイバー隊の戦う、戦わなければならない理由がより明確化されていると思います。

次に管理人が推したいのは、「訓練課程にかなりの尺を割いている」という点です。
10年前に壊滅したワームは完全消滅した訳では無く、音羽達が訓練を開始するのに呼応したかのように再び出現する訳です。故に本作はワームとの戦いが物語の主軸になるんですが、その実初戦闘は第9話なんですよ。それまでは搭乗訓練、シミュレーション訓練、飛行訓練、軍上層部へのデモンストレーション、追浜基地航空祭への参加、災害救助、難破船の捜索、たまの休暇にショッピングや温泉旅行……といった感じの話が描かれており、8話までの基本はまぁ、訓練訓練また訓練、なんですよね。
こういう戦闘モノのアニメでは、第1話で主人公が初めてロボに乗り最初の敵を撃破! みたいなスピード感が一般的だと思うのですが、本作はそういう訳では無いのです。地に足着けて一つ一つの過程を丁寧に積み上げていく、そうした演出方針なのです。まぁその辺りが本作が地味であると言われる所以でもあり、本放送当時のネットの掲示板などでの不評に繋がったのでしょうけれども……。
本作の前半部分、1クール目はジャンルとしては「戦闘モノ」では無く、「試験機&テストパイロット」モノなんですね。『マクロスプラス』とかと同じジャンルな訳ですよ。管理人はこの1クール目が非常に好きなんです。未知の新型機ソニックダイバー、そのテストパイロットとして軍民問わず集められた女の子達、訓練の日々を通して深まる絆、空を飛ぶ気持ちよさ、ソニックダイバーを整備するメカニックの人々、ソニックダイバーの有用性を疑問視する軍上層部との軋轢、少女らを支え見守り飛べなくなった自分の夢を彼女達に託す指揮官……。
いやぁ、良いですよね! 前代未聞の人型兵器で適正があるとは言え、民間から招集された女の子がいきなりガンガン操縦出来るなんて事は普通に考えたらまぁ、無い訳ですよ。しっかりじっくり訓練課程を見せる事で、16歳・17歳の女の子達が人型戦闘機を操縦するというシチュエーションに確かな説得力を持たせているのであります。
戦闘シーンで「訓練通りにやれば良い!」みたいな台詞はこの手の作品ではよく出てくると思うんですが、本作でも第9話の初出撃時に「訓練通りに」的な台詞が出てきます。しかし、8話かけて彼女達の訓練模様をずっと描写してきているので、本作のそれは重みが違って聞こえてくる訳です。この積み重ねがあるからこそ、この初出撃では、ワームの殲滅よりも彼女達の無事な帰還を純粋に祈りたくなる訳ですね。

また、整備士を「パイロットと二人三脚」として描いているのも好感が持てるポイントです。
ロボットもの、戦闘機もの等のメカものの作品ではこういう部分が重要になってくるんですよね。「パイロット一人で機体を動かしているんじゃないぞ」と。機体を設計した人・建造した人・整備した人・操縦する人・操縦する人をバックアップする人。みんなの思いを乗せてロボット(本作の場合はソニックダイバー)は動いているのだという事を描いている本作は、メカ好きとして心に来るものがあります。
色々な要素がいちいち丁寧なんだよなぁ……。

作品の後半部分、2クール目からは、ソニックダイバー隊は壊滅した西ヨーロッパ基地(劇中では特に言及されていませんが、ドイツ軍)からの追加パイロットであるエリーゼ・フォン・ディートリッヒちゃんを加え、特務巡洋艦攻龍に乗艦し、南半球は南米沖にあるとされる「ワームの巣」に向かう展開になります。管理人は航海モノも好きなので、この展開はなかなか嬉しい。
出現頻度を増して本格的に復活してきたワームとの戦闘、ワームとの戦闘の被害による食糧廃棄に伴う食糧問題とその解決、物資補給の為の寄港、ソニックダイバー隊遭難で始まる南の無人島サバイバル生活、艦内でのクリスマスパーティの開催……等、バラエティーに富んだ話が展開していきます。それによってキャラクター達の掘り下げを行いながら、終盤には新たなパイロット・アイーシャ・クリシュナムをメンバーに加え、ワームの正体の解明やソニックダイバーの開発経緯といったものが明かされ、主人公・音羽の過去とも紐づけされて最終決戦に雪崩れ込みます。
かといって「怒涛の展開!」みたいな感じでは無く、1クール目同様少しずつ丁寧に積み上げていってからの最終決戦なので、割と「静かな熱さ」みたいな感じではあると思うんですけどね。

特筆したいのは、やはり最終話です。
本作の最終話は、最終決戦から半年後の後日談となっていて、パイロット適正を緩和したソニックダイバーによるレスキュー部隊の新設に伴た式典でのデモフライトを行うという話になっています。新生ソニックダイバー隊の結成に伴い音羽達が乗って戦ったソニックダイバー4機が博物館展示になるという事で、文字通り最後の飛行となる訳ですが、これがまた良いんですわ……。
飛べなくなった俺の代わりに、あいつらには平和になった空を飛んで欲しい」と言っていた冬后さん、最終決戦の極限状況から昏睡状態に陥ったアイーシャ、空を飛ぶのが夢だった音羽の弟・優希との約束、ラストフライトに際して万全の状態に整備しきったメカニック達、送り出してくれたパイロットらの家族や友人……。
様々な人達の思いを乗せてのラストフライトとなっている訳です。もう描かれる空が綺麗で気持ちよくて……。本当に、『スカイガールズ』らしい、作品に相応しい最終回になっいると思います。管理人などは今回観直して思わず感涙してしまいました。なんか年々涙腺が緩くなっている気がする……。

個人的にはこの『スカイガールズ』が00年代のロボットアニメの最高峰の作品だと思っているのですが、どうなんですかね。
本作はめちゃくちゃ派手な戦闘も無ければ、作画や3DCGのレベルも放送当時のアニメの平均水準でこれと言って抜き出ているという訳ではありません。しかしながら、テクノロジーと人間との関係性、空への憧れ、託される思い……といったテーマと、丁寧な積み重ねを重視した作劇は間違いなく本作を傑作たらしめていると確信するものでありますッ!! KONAMIの往年のシューテイングゲーム『グラディウス』の主役機・ビックバイパーも劇中の統合人類軍の新型機として大活躍しますし!(傑作かどうかとはあまり関係ない話
しかしながら現状だと、この配信サイト隆盛の時代に配信しているところは無く、視聴手段もDVDを買うかレンタルするかのどちらかしか無い為、本作を題材としたパチスロ機が人気になったといえどアニメ本編の再評価はなかなかされていないんですよねぇ。良い作品なんだから、是非とも多くの人に見て欲しいなぁと思うところであります。
その一方で「知ってる奴だけ楽しんでいればもうそれで良いんじゃ……」という思いもあり。スカイガールズおじさんの心境は、複雑です。

先月、本作にてソニックダイバー隊の指揮官である冬后蒼哉大佐を演じられていた声優の藤原啓治さんが、癌のため亡くなりました。
謹んで、哀悼の意を表します。


【関連記事】
メカ少女のこれまでと『ガールズ&パンツァー』と第二次大戦メカの展望

【OP】


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2020/05/22 01:05|SFアニメTB:0CM:0

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