管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

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飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

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「錆びついた鎧」とは、何だったのか? 『海底軍艦』 

先日のドリル記事(下記【関連記事】参照)を書くにあたりまして、管理人は1963年公開のSF映画『海底軍艦』を観直しました。
で、まぁ観直した率直な感想でありますが、なんと言いますか、やはりといいますか、やっぱり轟天号の格好良さ!コレにに尽きる映画であるよなぁと、再認識した次第でございます。

海底軍艦

映画『海底軍艦』の公開は1963年の暮れ、クレージー映画の一作『香港クレージー作戦』との同時上映でありました。まさに東宝特撮映画全盛期に創られた映画のひとつと言う事が出来ます。
もうこの時期は円谷英二監督大忙しの時期でありまして、こういったSF映画に怪獣映画、そして戦争映画等も含めれば年に3~4本の映画を撮っている事になりますよって、当時の東宝特撮スタッフのスケジュールを考えると、本当に頭が下がる思いでありますね。
そうなると当然映画1本あたりの製作期間も短くなってしまう訳でありますが、その中でも特にこの『海底軍艦』は製作期間が短かった映画でありまして、実質的な撮影期間は僅かに2ヶ月であったと伝えられております。
海底軍艦』の製作期間が短くなってしまった背景としましては、企画倒れになってしまった作品の穴埋め的な感じで、急遽企画された映画だったという理由があったりするのでありますが。
2ヶ月撮影の『海底軍艦』、3週間撮影の『惑星大戦争』(下記【関連記事】参照)・・・。製作期間の短さという点では、昭和の轟天号は呪われていたのかも知れません(笑)。

さて、そういった製作背景の『海底軍艦』、原作は明治30年代に書かれた同名のSF小説となってはおりますが、「艦首にドリルを装備した【海底軍艦】が登場する」という事以外は全くの別物と言って差し支えはありません。「原作」と言うよりも「原案」と言った方が正しいですね。
このあたりは、『海底二万マイル』と『ふしぎの海のナディア』の関連性と同じような感じがしますなぁ。と、いうか、『海底二万マイル』と『ナディア』の関係性は『海底軍艦』の原作と映画との関係性のオマージュだったのかも知れません。特撮大好きな庵野監督的には(笑)。
因みにこの『海底軍艦』は90年代に『新海底軍艦』というタイトルでアニメになっていたりもしますが、勿論この作品も原作版・映画版との共通点は、「艦首にドリルを装備した【海底軍艦】が登場する」という以外にありません。

更に本作の主役メカである海底軍艦・轟天号は、『惑星大戦争』では「宇宙防衛艦 轟天」として、『ゴジラ FINAL WARS』では「地球防衛軍所属万能軍艦 轟天号」及び「地球防衛軍所属万能軍艦 新・轟天号」として、『超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち』では「国防軍所属迎撃戦艦 轟天号」として、それぞれ登場しますが、本作との関連性は全くありません。
まぁ、愛されている東宝特撮メカだからこそ、何度もリファインされるのでありましょうなぁ。やっぱり、艦首にドリルが装備されているというインパクトの大きさ故なんでしょうね。ドリル戦艦万歳!
しかし『セイザーX』の劇場版で登場した時は「マジかよ!?」と、なってしまいました(笑)。

閑話休題。
映画『海底軍艦』のあらすじはこんな感じであります。

敗戦から20年、戦後復興を遂げた日本ではこのところ、建設・土木の分野で活躍する技術者が相次いで何者かに連れ去られるという怪事件が起きていた。
時を同じくして、世界各国に1万2千年前に大陸ごと太平洋に沈んだ「ムウ帝国」から脅迫フィルムが届く。
その内容は、

「かつて我々は進んだ科学技術で全世界中を支配下に収めていた。よってこれより全世界は再びムウ帝国の植民地となれ。ついては、我々の世界征服に邪魔となる【海底軍艦】の建造を直ちに中止せよ」

というものだった。国連はこの脅迫フィルムを一笑に付したが、しかしその後ムウ帝国による各国への攻撃が次々に行われ、全世界は恐慌状態に陥る。
これを受けて国連はムウ帝国が建造の中止を要求した、旧日本海軍の未完の最終兵器・海底軍艦こと轟天号に最後の望みを託すのであった・・・。



この映画は1960年代という、「戦後20年」という時代そのものの表象であると言う事が出来るかと思います。
海底軍艦』では戦後20年という時間で日本はどう変わったのかという事が的確に描かれており、その一環として旧日本海軍の最終兵器たる轟天号や現行人類と旧世界の支配者であったムウ帝国人との対比といった、ガジェットや設定が存在するのであると思います。

本作の海底軍艦・轟天号は、大東亜戦争(太平洋戦争)末期、旧日本海軍が起死回生の最終兵器として設計したモノとされておりまして、敗戦に納得出来なかった轟天建武隊の指揮官である神宮司大佐が部下を引き連れて伊号403潜水艦で日本を脱出、20年の歳月をかけて密かに太平洋上の島で建造していた、という設定となっております。
神宮司大佐は戦後20年を経ても尚敗戦に納得出来てはおらず、轟天号で米国を攻撃する事で「大日本帝国」を再建しようと考えていた訳でありますね。
しかしながら日本国憲法下で「戦争放棄」を掲げ、「平和国家」としての道を歩みだしていた日本は、もう神宮寺大佐の知る日本では無くなってしまっていた訳です。
その象徴として、高島忠夫演じる主人公・旗中の、
あなたは愛国心という、錆びついた鎧を着けている亡霊です!
という台詞があると思うんですよね。

管理人は1990年生まれであり、戦前・戦時中の考え方や思想というモノを直接知っている訳では無いのですが、見たり読んだりした様々な本や資料や祖父母から聞いた話なんかを総括すると、やはりあの時代の「愛国心」というのは、全体主義的と言いますか、「公のために個を殺して国のために尽くす」という考え方であったように感じます。
それが良かったのか悪かったのかと言えば、やはりその考え方が大東亜戦争の悲劇に繋がっていると言わざるを得ない訳でありまして、そう考えると戦後20年という年月で変わった思想・考え方からすれば、神宮司大佐は「過去の亡霊」でしか無いという訳でございます。

その「過去の亡霊」である神宮司大佐率いる轟天建武隊が、同じく「過去の亡霊」たる、1万2千年前に滅んでいた筈のムウ帝国と戦う事になるという構造は、実に皮肉めいた話ではあります。
しかし、だからこそ神宮司大佐が轟天号を「大日本帝国再建のため」では無く「ムウ帝国撃滅のため」に出撃させるという一点に絶大なカタルシスが生じる訳でございますよ!
しかしながら、「錆びついた鎧を脱いで清々した」と言いつつも、旧日本海軍の軍服を最後まで脱がなかった神宮寺大佐の姿は、「旧世界の亡霊はやはり旧世界でしか生きられない」という事を暗示しているかのようでもあるんですよね。
ラストシーンでの、死を覚悟で帰っていくムウ帝国皇帝をいつまでも見つめる神宮司大佐の姿は、「自分も、この世界では生きられない」という事を悟っているようにも見えるのであります。

実際に1960年代から1970年代にかけて、終戦を知らずに太平洋の島々に潜伏し、戦闘を継続していた旧日本兵の方々が「帰国」を果たしたりしている訳でありますが、結局変わった日本に馴染めずに国外でその後の人生を過ごした、という方も少なくは無かった訳であります。
この『海底軍艦』の神宮司大佐というキャラクターは、ある意味ではそういった人達の存在を予見した存在であったとも言える訳なんですよね・・・。

錆びついた鎧」というのは、本質的には「」では無く、更に言えば「愛国心」でも無く、「生きる場所を見失ってしまっている状態」そのものなのでは無いかと管理人は思う訳であります。
その呪縛はそう簡単に「脱ぎ捨てる」事は不可能であるという事を、この『海底軍艦』では語っていると同時に、戦後20年の時間を経て日本はその「錆びついた鎧」を脱ぐ事が出来た、という事もまた語っているんですね。
海底軍艦』は戦後20年という時代の中で、戦中と戦後の精神性の対比を試みた映画でもあるのだと、今回観直して感じました。


・・・と、ここまではクソ真面目に作品の構造についてイロイロと書いた訳ではございますが、基本的にこの映画、ツッコミどころ満載なんですよね(笑)。

例えば、ムウ帝国。地上人より遥かに優れた科学技術を持っていると自称しておきながら、脅迫フィルムに写っている兵士が持っている武器はなんと!しかも、近未来的な衣装では無く、何故か古代エジプト風の装い
劇中の国連はムウ帝国の脅迫フィルムを一笑に付し相手にしなかった訳でありますが、そんなん送られてきたら誰だってそうするわッ!と、突っ込まざるを得ません。

また、轟天建武隊の基地となっている島ですが、そこはあらゆる鉱物が豊富に採れる理想的な無人島というとんでもねぇ島でありました。そんな便利な島が日本の占領下にあったとしたら、太平洋戦争中に戦局が連合国側に傾く前にもっとどうにかなっただろッ!と、これまた突っ込まざるを得ません。
まぁ、鉄人28号然り超人機メタルダー然り、フィクション世界の旧日本軍はなんで負けたのか分からないという状況になっている事は度々ある訳でありまして・・・って、この作品がその元祖ですか(笑)。

他にも、物語中盤でいつの間にか主人公が旗中から神宮司大佐に移っちゃっていたり、スケールの大きい物語の構造をしている割には爆弾数発であっさりムウ帝国が壊滅しちゃうという竜頭蛇尾感溢れるストーリー展開であったり、ムウ帝国の守り神怪獣・マンダがエラくあっさり轟天号に敗れてしまったり、格好良く出撃した轟天号だけど実際そこまで活躍している訳では無かったり・・・と、突っ込みどころを挙げていくとキリがありません(笑)。
まぁ、フォローしておきますとやはり製作期間の短さ故、というあたりになりまして、物語構造的には上記の通り重厚この上ない訳でありますから、もっと色々と練って創られていれば凄い作品になっていたであろうと考えると、色々と惜しいように思いますかね。

しかしながら、轟天号浮上・出撃の一連のシークエンスと、神宮司大佐の「海底軍艦はただいまより、ムウ帝国撃滅のため出撃します!」という号令にはやっぱり痺れます。
神宮司大佐は田崎潤の一番のハマり役であったと管理人は感じている訳でありまして、どの映画で田崎潤を見ても真っ先に神宮司大佐が頭に浮かんでしまいます(笑)。そういえばこの『海底軍艦』を境に、田崎潤は東宝特撮では自衛隊指揮官の役が増えて行ったんですよねぇ。

ハマり役と言えば、ムウ帝国皇帝も小林哲子のハマり役でありました。
ケバケバしい厚化粧のムウ帝国皇帝ではありましたが、その立ち居振る舞いからは威厳と気品が溢れており、尚且つあどけない少女っぽさも感じるんですよね。いや、ホントに可愛いんですよ、このキャラ。東宝特撮史上屈指の萌えキャラと言っても差し支え無いのではないでしょうか(笑)。
捕虜となり、轟天号の艦橋に連れてこられながらも「お前達にムウ帝国は倒せん!」と強がりつつ、物凄く自然な振る舞いで一番高い位置にある艦長席に座るシーンあたりが、皇帝の一番の萌えシーンであるように思いますね。
また、「ムウ帝国の心臓は破れん!」と、ついついムウ帝国の弱点を漏らしてしまう皇帝。
これを「ドジっ子だ!」と言ってしまうのは簡単(そもそもムウ帝国自体が、「海底軍艦が邪魔だ」と脅迫フィルムで言っちゃったばっかりに壊滅したようなもんですので、ドジっ子属性は民族そのものの性なのかも知れません(笑)。)ではありますが、しかしその前のシーンでの、連れてこられた日本人の捕虜の処遇について側近から耳打ちされているあたりを見ると、どうやら彼女は単にムウ帝国の頭に祭り上げられているだけの存在のようであります。
そうであるならば、物凄く純粋な気持ちで、ムウ帝国の弱点であるという事など思いもせずに「ムウ帝国の科学技術は素晴らしい!」という意味で皇帝は「ムウ帝国の心臓は破れん!」と言ったのでは無いかと思うんですよね。
そう考えると、もうどうしようもなく彼女を愛おしく感じてしまうのは管理人だけでありましょうか。
それだけに、爆発し、滅亡するムウ帝国へ死を覚悟で帰っていく皇帝の姿は、涙なくしては観られません・・・。

特撮面に関しましては、何と言っても轟天号の格好良さ、コレに尽きると思います。
ドックからの発進シークエンスは最高に格好良く演出されておりまして、「メカの発進はこのように演出すべし」という、教科書的なモノとなっているように思います。
この轟天号発進シークエンスが、後のウルトラマンの防衛チームのメカの発進シークエンスやロボットアニメの発進シークエンスにも繋がっており、延いては『パシフィック・リム』のジプシー・デンジャーの発進シークエンスにまで繋がっているのだと思うと、なんだか感慨深くなりますね。
欲を言えば、特撮シーンは撮られているも本編未使用の、轟天号の3連装電子砲が火を噴いているシーンも観たかった・・・!

特撮面では他にも、東京丸の内のダイナミックな一斉陥没シークエンスや、東京湾の大爆破、ラストのムウ帝国大爆発などの大スペクタクル特撮も堪能出来る訳であります。このあたりは映画館の大スクリーンで観ると凄い迫力なんでしょうなぁ・・・。
また、地味ではありますが、米軍の原子力潜水艦・レッドサタン号が海上を航行している場面の波の表現は見事でありますし、そのレッドサタン号が水圧に押しつぶされて圧潰・爆散するシークエンスも素晴らしい出来となっております。
その一方で『世界大戦争』や『宇宙大戦争』からの流用カットも目立つ訳でありますが、まぁ、それはスケジュールが逼迫していたというのもありますので・・・(笑)。


そんな感じで長々と『海底軍艦』について書いてみた訳でございますが、いかがでしたでしょうか。
東宝特撮映画に限らず、50年代~60年代初頭の日本映画全盛時代は本当に魅力的な映画ばっかりでなんですよね。やっぱり日本が元気だった時代に創られた、エネルギッシュな映画達だからなんでしょうかね。
翻って現在の日本映画は、それはそれで面白くはあるんですけれども、やっぱり勢いとエネルギッシュさが無いなぁと、感じざるを得ない訳であります。
嗚呼、日本はどこへゆく・・・と、現在の日本映画と日本の実情を鑑みて未来を憂いてしまう、今日この頃であります。


【関連記事】
ドリル文化についてのお話
今こそリメイク版製作の時だ! 『惑星大戦争』
↑去年もこの時期に轟天号関連の作品の記事を書いていたんですね。なんというか、そういう時期なのかなぁ、と(笑)。

【関連動画】


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コメント


拉致されたムウ帝国皇帝が、轟天号に移るために着ていた服をバサッと脱ぐエロチシズムあふれる名場面をわたしは忘れない(笑)

その時の絶妙なカメラアングルを思うと、わたしは賞賛すると同時にそれを呪うのである(笑)
ポール・ブリッツ #0MyT0dLg|2014/04/27(日) 20:51 [ 編集 ]

>>ポール・ブリッツさん
あの1カットはエロいっすよね!!
東宝特撮史上屈指のエロさです!

しかしながら、あそこで脱ぎ捨てたはずのあの服をどうやって轟天号に持ち込んだのか……。
それを考えると夜も眠れません。
飛翔掘削 #GpEwlVdw|2014/04/29(火) 13:28 [ 編集 ]

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