管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

管理人について

飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

更新頻度が低下しておりますが、最低週一回は更新していく予定です。していきたい。
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第11回「2015年怪獣の溜息忘年会」 

第十一回「2015年怪獣の溜息忘年会」

そんな感じで、当記事が年内最終更新となります。
皆様、良いお年を!


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2015/12/30 00:00|1頁漫画のコーナーTB:0CM:0

怪獣映画の更にその先へ……。 『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』 

今年・2015年は、ガメラ生誕50周年の年でもありました。
特段それを意識した訳では無かったのですが、今年公開の映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の監督が樋口真嗣監督だったという事もあって、『ガメラ 大怪獣空中決戦』及び『ガメラ2 レギオン襲来』の記事を作成してきた訳であります。
そして、当ブログにて取り上げていない平成ガメラ作品は、残り1作。それが、『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』である訳です。
そういう訳でありまして、折角ガメラ50周年なのだからという事で、年が明ける前にこの作品について、少し書こうと思うところであります。
なんか「ついでだ!」と言わんばかりのアレではありますが、まぁ、こういうのは勢いが大切ですので(笑)。

ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒

ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』は、1999年公開の特撮怪獣映画。いわゆる「平成ガメラシリーズ」の3作目にして、最終作にあたる作品でございます。
公開当時管理人は9歳だった訳でありますが、「わたしはガメラを許さない。」というキャッチフレーズは凄まじく強烈でありました。
ガメラを許さない」? ガメラは人類を護ってくれる良い怪獣なんだから、許すも何も無いと思うんだけどなぁ・・・等と幼いながらに思いつつ、劇場に連れて行ってもらって、そのあまりの内容に絶句してしまったのであります。いやぁ、アレにはトラウマになりましたなぁ(笑)。
昭和・平成の全ての作品を見終えた今でも管理人はガメラシリーズ全般について「なんだか暗い怪獣映画」という印象をどこかしら持ってしまっているのは、偏に本作の仕業でございますよ。実に罪深い、作品であります。

その罪深きあらすじは、以下のような感じでございます。

ガメラとレギオンの死闘から3年後の1999年。
4年前のガメラとギャオスの東京での戦いに巻き込まれ家と両親を喪った少女・比良坂綾奈は、親戚の住む奈良県高市郡南明日香村へ、弟と共に引き取られていた。両親を殺された綾奈は、ガメラを酷く憎んでいた。
そんな日々の中、綾奈は村の祠の奥にある洞窟で、卵状の物体を発見する。卵状の物体からは、複数の触手を持つ生物が誕生した。綾奈はその生物を「イリス」と名付け、可愛がるのであった。「いつかガメラを殺してくれる存在になってくれる」と信じて……。
――イリスは、村の伝承にて伝えられる「この世を滅ぼす」とされる災厄そのものであった。――

一方、東京・渋谷上空に、2匹のギャオスが飛来、ギャオスを追ってガメラも飛来し、夜の渋谷は瞬く間に怪獣達の戦場と化す。
この戦闘で1万人以上の死者が出た事により、日本政府はギャオスと同等以上にガメラを警戒し、世論はガメラを敵視し始めた。
その報道を見た綾奈は、ガメラへの憎悪をより深めていく……。それに呼応するかのように成長していくイリス。
果たして綾奈は、イリスは、そしてガメラは、いったいどこへ向かっていくのだろうか。

終末の刻は近付いていた……。



ガメラ 大怪獣空中決戦』及び『ガメラ2』が、怪獣災害や宇宙怪獣による日本侵攻を俯瞰的なシミュレーションで描いていたのに対して、この『ガメラ3』は、ガメラとギャオスの東京での決戦によって家と両親を喪った少女・比良坂綾奈ちゃんを中心とした作劇になっているんですよね。
この『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』の凄いところはまさにそこで、「怪獣災害によって親を失い、住む場所を追われてしまった少女」が主人公であったという一点に尽きると思います。
特撮怪獣作品に於いて、都市が破壊され、人々が蹂躙されるというのは日常茶飯事なのではありますが、本作のように「怪獣に蹂躙された人々のその後」をメインに据えて明確に描いた作品というのは、なかなかありません。そりゃ現実的に考えれば、怪獣が暴れまわって都市が崩壊したらそれなりの数の怪獣災害難民が発生するというのは道理であります。しかし怪獣映画というのは、言ってしまえば怪獣が街を破壊するのを愉しむショーじゃないですか。実際、本作『ガメラ3』でも、ガメラとギャオス達の渋谷襲撃や、ガメラとイリスの京都大決戦なんかはその文脈で演出されております。
しかし、その怪獣映画(=ショー)に於いて「怪獣に蹂躙された人々はその後、大変な日常を送っているのだ」という事を明示するというのは、ともすれば作品そのものの否定にもなりかねない訳でありまして、それ故に怪獣映画でそこに触れる事はタブーであると言われる訳なんですよね。
しかし、本作『ガメラ3』は、そのタブーを踏み越えていった。いわば、「怪獣映画のその先」を志向した作品であるという事が出来ると思います。

ガメラのプラズマ火球によって渋谷の街で虫けらのように吹っ飛ばされる人、人、人・・・。本作で綾奈ちゃんについて描写されていなければそれはいつもの怪獣襲撃シークエンスに過ぎないのですが、しかし綾奈ちゃんの両親が死に、奈良へ引き取られたというエピソードがある訳ですので、嫌でもその吹っ飛ばされる人間の一人一人に命があり、人生があるという事を想起せざるを得なくなり、単純に「いけーガメラー! 渋谷の街をぶっ壊せー!」等と言っていられなくなる訳ですね。実に露悪的な構成であります。
いやまぁ、それはフィクションだからというのは分かりますが、作品の構造的にそうなっている訳でありますし、何より管理人が子供の頃に劇場で本作を観て、暫く単純に映画の怪獣が暴れまわっているのを愉しめなくなっちゃったりもした訳で。本当に罪深い作品っすよ(笑)!
いや、でも聞くところによりますと、この2作目まで正義の味方、子供の味方を体現してきたガメラが3作目で一転して人類に大きな危害を加えてしまいかねない存在とされた事によって、特撮怪獣モノから離れてしまった、或いは観れなくなってしまったという子供もそれなりの数居るようでありまして、罪深い罪深いと笑っているだけではいられんのかも知れませんなぁ・・・。

こういった怪獣映画のタブーに踏み込んだ物語構成を「すげぇ! やべぇ!」と感じる一方で、しかし物語の中でやたらオカルトな方向に走っちゃったのはどうかなぁ、とも思うんですよね。先史文明と日本のやんごとなき一族との邂逅、地球の生命エネルギー「マナ」の概念、四神との関連性、陰陽道・・・。
確かに、怪獣モノには土俗的・民俗的な側面が多分に含まれている作品も多く、オカルトとの相性も悪くは無いのですが、『大怪獣空中決戦』及び『レギオン襲来』がSF的な世界観・考証の元制作されていたのに対して、この『邪神覚醒』は180度回頭してのこのオカルト的な味付けはちょっとやり過ぎなんじゃないかなぁと思わなくもないですかね。実際に完成した作品を観ても、こういったオカルトな設定やら世界観はちょっと持て余し気味でしたし。綾奈ちゃんの話一本に絞っていたらまた雰囲気も異なる作品になっていたかも知れませんなぁ。
アレでしょうか。「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」的なヤツ・・・! でもオカルトと魔法はまた違うしなぁ・・・。
まぁ、公開年前後は、世の中世紀末ブームであり(管理人もノストラダムスの大予言に基づいて地球が滅びるんじゃないかと本気で心配になっていたクチであります(笑)。)、それもまた90年代末の世相を表した表象のひとつなのかなぁ、と。

本作の敵怪獣・イリスについて。
身長:99メートル、体重:199トン、翼長:199.9メートル、触手最大到達距離:1,999メートル、最高飛行速度:マッハ9、と、1999年公開という事であらゆる数値が1と9で構成されております。まさに、総てを終わらせる怪獣に相応しいと言える訳であります。劇中では「ギャオスの変異体」とされ、その成長・進化の速度は予測が付かないと言われました。
綾奈ちゃんのガメラに対する憎しみを利用し、自らと融合させる事でヒトの遺伝子をも吸収、最終的には人型の巨大怪獣としてガメラの前に立ちはだかる事となる訳です。
しかし、何と言いますか。色々な人が言っている通り、触手を使って綾奈ちゃんと融合を果たす一連のシークエンスは、エロいっすよね。いやまぁ、まだ9歳だった頃の管理人はコレを観ても何とも思わんかったんですが、一緒に観ていた管理人の両親は、例の「イリス・・・熱いよ」のシーンでどう思ったのか(笑)。

イリスが電飾でキラキラ光っている様は、伝統的な怪獣映画の怪獣と言うよりもウルトラ怪獣っぽくもあり。実際イリスのイメージ元のひとつになっているのは『ウルトラマンA』の超獣なのだそうで。確かに、ヤプール人が好き好んで繰り出してきそうなデザインではあります(笑)。
いや、それよりも管理人はイリスはウルトラ怪獣では無く、実のところウルトラマンそのものなんじゃないかと思うんですよね。だってアイツ、「目的のために人間と融合」、「巨人」、「赤と銀色の体色」、「黄色い眼と胸の青い点滅」・・・と、精神性はともかく要素だけ見るとどう考えてもウルトラマンを意識せざるを得ない存在であるんですよね。
本作『ガメラ3』は、ガメラの存在が人類の味方か否かで大きく揺らぐという内容の作品であり、主人公はガメラを憎んでいる訳であります。そのガメラと敵対し、主人公の少女に協力する存在がウルトラマン的なデザインになっているというのは、もうコレスタッフは完全に狙ってやっているのではなかろうかと、そう感じちゃうんですよねぇ。もしそうだとすれば、先述の物語構成の件と言い、スタッフは本当に露悪的でありますよ(笑)。

さてさて、本作の特撮面について。
前作・前々作同様、徹底的に人間からの目線で見上げるアオリのアングル、オープンセットでの撮影、緻密なミニチュアワーク・・・。もう言わずもがな、『ガメラ3』の特撮は、平成ガメラシリーズでも文字通り最高の出来となっております。

SFX面に於いては、特に本作京都での戦闘に於ける雨の表現が非常に凝って撮られております。

雨は砂で表現

特撮に於ける弱点は火と水と言われておりまして、火と水だけはノンスケールとなってしまいがちで、しかも雨粒を降らそうとするとカメラに映るだけの雨を降らそうとすると土砂降りにせねばならず、そうなった場合は雨粒のスケール感が全く出ないという弱点がある訳です。
雨粒を降らす場合、従来はスタジオ内に大型扇風機等で強風を噴かせて水を散らすという方法が採られておりましたが、この『ガメラ3』では砂を降らせて、雨粒の代替とした訳でございますよ。因みに、水を砂で代替するというのは、『ガメラ2』の散水車の表現でも同様の撮影方法が採られております。
こうして、水のスケール感問題も解消され、非常にリアルな映像として仕上がっているんですよね。
勿論、砂だけでは濡れた感じが出ないので、必要に応じて着ぐるみやミニチュアを水やアルコールでで濡らし、滴を滴らせるという工夫も為されております。

水たまり越しに映るガメラとイリス

ガメラ3』の水の特撮で言うと、この水たまり越しに映るガメラとイリスのカットもそうですね。
これは合成では無く、ミニチュアセットの中に水たまりを作り、着ぐるみを演技させて本当に水たまり越しの画を撮っておる訳です。
あたかもそこに巨大な怪獣が対峙しているかのような臨場感がある、力図良いカットですよね。

また、VFX面では『ガメラ2』から3年空いているという事もあり、これまで以上に効果的に3DCGが使用されております。
その最たるものが、航空自衛隊F-15J戦闘機とイリス、そしてガメラの空中戦でありますね。

イリスとF-15J

月下のドッグファイトは非常に幻想的で美しいのではありますが、実にスピード感と迫力も同居したシークエンスとなっていると思います。
しかしながらこの一連のシークエンス、コマ送りをしてみるとかなりうまく「誤魔化している」というのが分かる部分でもあるんですよね。
肝心のイリスやガメラをバシッと捉えたショットはかなり少ないんですよ。それはスピード感を出すというのもあるのですが、やはり予算の規模や技術的な問題からきている、モデリングやテクスチャの「粗を隠す」という目的もあるようです。
粗を隠しつつ、効果的に迫力ある映像として仕上げる。技術を知った上でのこの魅せ方が、本当に上手いんですよねぇ。
管理人は『ガメラ3』の3DCGの用いられ方は、日本特撮界屈指の出来栄えだったと、そう思います。

そんな感じで、イリスに勝利し、綾奈ちゃんの無事を確認したガメラは、ギャオスの群れとの戦いに赴く・・・というところで終幕となっております。どんな絶望的な状況下であっても、希望が絶えることは無い。ガメラはそれを我々に教えてくれているかのようでもありました。まぁ、あの世界の航空自衛隊は絶対に撃墜されないので、あの後はガメラと航空自衛隊でギャオスの群れを撃破したに違いありません(笑)。
興行収益が10億円に届いていれば続編制作の話もあったそうなのですが、結局『ガメラ3』で平成ガメラシリーズは幕切れとなってしまいました。
まぁ、21世紀の今から観ると、あのエンドはあのエンドでアリですね。

20世紀の終わりに、怪獣映画の先を志向した特撮怪獣映画。
異色作ではあれど、それだけに色々な思いの詰まった、そんな映画として仕上がっているのではないでしょうか。


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2015/12/29 00:00|特撮怪獣TB:1CM:4

無料電子書籍「THE BEST Irregular village branch-off edition」にて、挿絵を数点担当致しました。 

本日・2015年12月28日昼より、「THE BEST Irregular village branch-off edition」という電子書籍が発売となります。
飛翔掘削はいきなり何を言い出してるんだ、と、思われるかも知れませんが、まぁ早い話がその電子書籍に管理人の描いた挿絵が掲載されておるという訳でございます。

ダウンロードページは、こちらです。
THE BEST Irregular village branch-off edition -Puboo

著者は、当ブログとも相互リンクをしているYU@Kの不定期村の管理人であるYU@Kさん。
YU@Kさん曰く「THE BEST Irregular village branch-off edition」は、「スキマ時間にお手軽に読める無料の暇つぶし本」という事でありまして、YU@Kさんによる様々な映画や特撮ヒーロー作品についてのレビューや、オタクライフエッセイ等の全21篇から構成される電子書籍となっております。
具体的な目次は、以下の通り。

1)「「アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン」は駄作でも傑作でもない」
2)「徹底原作比較。実写映画「バクマン。」が失った気持ち悪さと再調整の妙」
3)「なぜ「セッション」のラスト9分19秒は素晴らしいのか? ~血とビートの殴り合い、恫喝の向こうの涙」
4)「仮面ライダー龍騎に狂酔した中学2年生の1年間」
5)「総括「仮面ライダーフォーゼ論」【前編】」
6)「総括「仮面ライダーフォーゼ論」【後編】」
7)「ネットや世間が何と言おうと俺はマクドナルドを食べ続けたい」
8)「どうして「体育の授業」のおかげでスポーツが嫌いになってしまうのだろう」
9)「アラサー男子は福山雅治の長崎稲佐山ライブでイケメンオーラに溺れ挫かれ人生を憂う」
10)「「NARUTO」全73冊+映画2本+傑作「BORUTO」を完走したので1万字かけて感想を語り尽くすってばよ!」
11)「「踊る大捜査線」とキャラ萌え理論」
12)「災害と神秘の狭間で。「GODZILLA」(2014)が還る場所」
13)「「マッドマックス 怒りのデス・ロード」をひたすらに因数分解してみよう」
14)「残り2万7,000時間。「遊星からの物体X」、“それ”がもたらす悲鳴を聴け」
15)「開始15分のエッセンスと驚きの軽量化。「パシフィック・リム」が魅せる混濁した未来」
16)「「ウォーターボーイズ」の波紋、その邦画界へ流れ込んだ功罪とは」
17)「俺は「遊☆戯☆王リアルタイム世代の熱い思い出」を召喚!ドン☆」
18)「窪田正孝主演 ドラマ版「デスノート」とは一体何だったのか【週刊デスノーザー増刊号】」
19)「オタク旦那とノンオタク嫁の家計事情 ~KEIZAI大戦ジェネシス」
20)「スター・ウォーズがこわい」
21)「ブログを太く強く育てる方法」


YU@Kさんによる紹介ページはこちら↓
個人ブログ無料電子書籍出版 『THE BEST』 ‐YU@Kの不定期村
↑「YU@Kの不定期村」にはサンプル版も掲載されておりますので、「気になる!」という方は先に上記リンクに貼ってあるサンプルを読んでからダウンロードを決めるというのも良いかも知れません。

どの項目もYU@Kさんの熱い魂の叫びとなっておりまして、読み応え抜群でございますよ!

先程「無料で読める」と書きました通り、「THE BEST Irregular village branch-off edition」は、0円で販売されております。
丁度お正月シーズンでもありますので、時間潰しのお供に、どこでもどこからでもサクッと読める無料電子書籍「THE BEST Irregular village branch-off edition」を是非!

因みに管理人は、
こんな感じの絵……とか。
こんな感じの絵とかを描いております。安定のいつものです(笑)。でも、あまりブログには掲載しない感じの絵とかも描いたり描いていなかったりする訳です。
管理人の他にもプロアマ問わず色々な方が挿絵を提供されておりまして、絵も文章も非常に愉しい1冊となっておりますので、皆様是非、「THE BEST Irregular village branch-off edition」のダウンロードを宜しくお願い致します!
なにより、無料ですので(笑)!

そんな感じで、年の瀬の告知でありました。
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2015/12/28 00:00|お知らせ等TB:0CM:0

12万HIT記念イラスト 

そんな感じで、12万HIT記念イラストでございます。

12万HIT記念絵

本来であればこの記念絵は、新しい怪獣娘を描くべきなのではありますが、色々と年末で立て込んでいる為にヴァラガロンちゃんの登場と相成った訳でございます。年明け頃に12万HIT達成かと思っていたので、それが前倒しになるとは思わなかったんです・・・。作成時間も、いつもより大分短い。いや、時間をかければ偉いという話でもありませんけれども・・・。
でも、忙しさは理由にならないんだよなぁ・・・。もっと豪華な特撮セットを用意してやれなくてすまん、ヴァラガロンちゃん!


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2015/12/27 00:00|記念イラストTB:0CM:0

祝! 12万HIT! 

そんな感じで当ブログも12万HITを迎える事と相成りました。日々、訪問していだたきまして、本当に有難う御座います!
開設以来のべ12万人の方が当ブログに足を運んでくださった、という事になりますね。本当に有難う御座います!

そして、これからも当ブログ【怪獣の溜息】を宜しくお願い致します!

という恒例の5千HITごとの記念記事でありますが、今年の1月に「3か月毎に5000HITを達成している」という旨の事を書いた訳であり、そこから約1年が経過した現在では、2か月毎に5000HITを達成するペースになりつつあるようであります。まぁ、今年は特撮怪獣関連の映画やら某記事を書いて描いた事による突発的なイレギュラーでアクセス数が伸びたという話もあるんですが。

で、ちょいと調べてみると、現在の当ブログのアクセス数だと仮にアフィリエイト広告を設置したとすれば、一ヶ月の収入はどうやら千円前後になるらしいっすね。1000円て。ファーストデイの日に1本映画を観たらそれで終わりじゃないすか! やだー!
いやぁ、1日に80アクセス前後っていうのはブログを初めた当初からすると結構伸びたなぁと感慨深くなってたりもしておった訳ですが、その実そうでもないのかも・・・。
と思って別のデータを見てみると、毎日のアクセス数が50以上のブログは、上位約3割に位置するブログなんだとか。そう考えれば、「俺は日本ではアクセス数上位3割以内に位置するブログの管理人なんだ!」と、胸を張ることが出来ますね!(それが胸を張れる事なのかどうかは疑問ですが。

しかしまぁ、どんな世界でも人を集めるのって、大変ね。

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何故、特定まとめブログに対する批判・非難は止まないのか

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2015/12/26 00:52|記念等TB:0CM:4

【君と僕の】世界観に歓喜し、客演に感涙、特撮に燃えた2クールだった! 『ウルトラマンX』総括【絆!】 

先日、毎週火曜18時よりテレビ東京系列で放送中の「新ウルトラマン列伝」内にて放送されていた『ウルトラマンX』が無事最終回を迎えました。
管理人は、前々作にあたる『ウルトラマンギンガ』及び前作にあたる『ウルトラマンギンガS』は残念ながら全話リアルタイム視聴する事が叶わなかった訳でありますが、今作『ウルトラマンX』は幸いな事に全話(総集編を除く)リアルタイムで観れまして、これには特撮の神様に感謝したいような気分でありますねぇ・・・。

そういった訳で7月より2クールに渡って放送された『ウルトラマンX』。
全体的に観ると、「怪獣や宇宙人との共存」に重点を置きつつ、大きなテーマとして「」というものを掲げた作品として『ウルトラマンX』は仕上がっていると思います。
そして、各話担当の監督と脚本家の個性をぶつけた、バラエティ豊かな2クール作品だったとも言えます。よく考えるとウルトラシリーズは各話の監督や脚本家の個性を出すシリーズでもあった訳で、新しい方向性ではありながらも全体を通してウルトラの基本に立ち返った作品だったと言えるのかも知れませんね。
ウルトラの醍醐味である特撮も、ヤバいですし。

そんな感じで、折角リアルタイムで追いかけてきた訳でもありますんで、簡単な総括記事を作成しておこうかと思う次第であります。

ウルトラマンX

ウルトラマンX』のあらすじは、大体こういった感じでしょうか。

今から15年前、突如として発生した太陽の異常爆発「ウルトラ・フレア」により、地球上に眠っていたオーパーツ「スパークドールズ」が次々と怪獣化する事態となった。
世界各地で頻発する怪獣災害に対抗するため、地球防衛組織UNVERは対怪獣対策チーム「Xio」を設立。
こうして人類は、怪獣・宇宙人の脅威と隣り合わせの日常を送る事となったのである。

そして現在。
怪獣頻出区である日本のXio日本支部に所属する青年・大空大地隊員は、梅沢市に出現した熔鉄怪獣デマーガの対策に当たっていた折、謎の超人と一体化‐ユナイト‐する。大地は戸惑いながらも、Xioのサポートもあってデマーガの撃破に成功した。
それをきっかけとして大地は、Xio隊員として、そして光の巨人「ウルトラマンエックス」として、様々な怪獣・宇宙人の脅威と戦っていく事になったのである。



いやぁ、何と言いますか、久々に「ウルトラシリーズが帰ってきた!」という感じでありますよね。いや、テレビシリーズとしては『ギンガ』で帰ってきていますし、防衛チームその他のウルトラ要素も『ギンガS』で復活してはいるのですが、専用の戦闘機や各種隊員メカを装備した世界的な防衛チームが登場して怪獣や宇宙人の対策に当たるという構図は『ウルトラマンメビウス』以来と言える訳で、実に8年ぶりにウルトラの基本フォーマットに戻ってきた訳ですよ!
円谷プロが身売り状態になって製作される円谷プロ作品が目に見えて予算が無いという非常に哀しいここ数年の流れを見ると、もう自然に涙が出てきてしまいますね。いやまぁ、『ウルトラマンX』も2クールで終わっちゃったりとかミニチュアセットの壊しが従来から比べたら少ないとか、まだまだ円谷プロが本調子では無いというのが見え隠れするんですけどね・・・。
円谷プロの経営難の話はそれだけで1記事書けそうではありますが(笑)。

ギンガ』から続く「スパークドールズ」のシステムは引き継ぎつつ世界観を一新、怪獣達に自らの意思を持たせたというのには、怪獣好きとしては「よく怪獣に意思を戻してくれたッ!」と賞賛の声を上げたいところですね。いや、だって『ギンガシリーズ』では怪獣は人間や異星人に使役される存在であってその意思を封殺されているかのような演出でしたもん・・・。あのシェパードンだって結局SDになっちゃいましたし・・・。
やはりウルトラシリーズにとって「怪獣」という存在はウルトラマンと同等以上に大切なものであり、いつまでも使役させられるだけの人形にさせておいてはならないと、そういう事なんでしょうかね。
ややこしい事にウルトラシリーズの怪獣は、今や「倒されるべき敵」だけで終わらせてしまってはならないという事態になっていると言う事が出来るのかも知れません。
ゴモラなんかはもうすっかり人間の友達になっちゃった感もある訳ではありますけれども、そういった作劇は「怪獣」というキャラクターを商品にするというウルトラシリーズの戦略から逆算しての事でもあり・・・。非常に微妙なバランスの上で話を創っていかねば、ウルトラの玩具展開は厳しいものになってしまいかねないんですよね。
どんな怪獣でも取り敢えず愛でるという我々のようなおかしな人達からすれば問題は無いと思うんですけれども(笑)、メイン視聴者の子供が相手だとキャラクターとしての怪獣と倒されるべき敵としての怪獣と商品としての怪獣の、どの部分にウェイトを置くかの匙加減が難しい。ここが仮面ライダーや戦隊の怪人とは大きく違う部分ですかねぇ・・・。

そこに来てのこの『ウルトラマンX』の怪獣設定はまさに「そこに居る存在」でありまして、その力には基本的に善悪の概念は無いとされております。人間にとって危険か無害かで怪獣の駆除を判断するという実にシビアな世界観でもあり、更にそこにエックスの、
スパークドールズは生きていると言えるのか?
共存とは言うが、人類へ害の有る無しで判断しているだけではないのか?
といった問いがグサッと刺さってくる訳です。それでも、
いつか、怪獣との共存が実現する日が来る
と言い、それを目指す大地の姿勢は、純粋に応援したくなるんですよね。
なにより、管理人のような怪獣バカにしてみれば、心底羨ましかったりもする訳です(笑)。俺もゴモラと友達になりてぇよ!
大地だけでは無く、各登場人物もそれぞれ自分の中に「怪獣とは何か」というのを持っており、それに基づいて怪獣対策にあたっているというのも良かったですね。

さて、世界観的にはこれまでのウルトラシリーズ以上に「怪獣や宇宙人の居る日常」が強調されていたように思います。
第16話「激撮! Xio密着24時」なんかはその最たる話であり、我々の世界のいわゆる「警察24時」番組を模した作りで一見ふざけた回に見えながら、その実作品世界に於ける怪獣や異星人と一般市民の距離感が明確に示された秀逸な1本だったと思います。
第10話「怪獣は動かない」では、怪獣を利用して村おこしをしようといういかにも現在らしい喜劇が描かれましたし、第9話「われら星雲!」は平穏無事に暮らそうとする異星人トリオの話でありました。第15話「戦士の背中」はXio隊長として、地球の危機の為に家族を鑑みることが出来なかった一人の男の姿が描かれた訳です。
どれもこれも1話完結の物語として秀逸な話ばかりだったと思いますが、そういった「怪獣や異星人が日常的に闊歩する世界」を非常に丁寧に描写した、SF要素の強い世界観として纏まっておりました。
また、『ギンガS』から引き続いて異星人達の「個人名」が設定されるようになったのも良かったですね。今までのウルトラ異星人って、なんだか妖怪然としていて「そういう悪い種族なんだろうな」という感じがするだけであったのですが、普通に考えると何十億人も居て星間航行技術もあったら他の星に行って犯罪行為を行う奴もそりゃ出てくるわな、と。異星人の個人名が出てくる事で、文字通り宇宙警備隊のウルトラマンは宇宙の警察官になる事が出来ると言えるのかも知れません(笑)。
同じ星人でも個々人によって思想や性格は違うし、顔も違うんだぞ、と。

ウルトラマンX絵

世界観と言えば、その共演システムも素晴らしかったですね。『ウルトラマンX』に於いては、ゼロ、マックス、ギンガ、ビクトリー、ネクサスが客演を果たした訳でございますが、実に自然な流れで先輩ウルトラ戦士と共闘できていたように思います。
ウルトラマンメビウス』では、昭和の歴代のウルトラ兄弟達が客演をするというのが売りの作品だった訳ですが、今回の『ウルトラマンX』では平成の、しかも00年代に入ってからのウルトラマン達がこぞって客演してくるという構成になっており、さながら平成版『ウルトラマンメビウス』といった感じになっておりました。
管理人のような『ウルトラマンネクサス』をリアル中二の時に観ていたような世代にとってはもう、たまんねぇ、と(笑)。しかも、オリジナルキャストが出てくるだけでは無く、各作品の雰囲気やテーマをふんだんに盛り込んだ客演だったというのが感涙ものなんですよね。

ゼロはいつも通りの登場でしたし、非常な安定感があります。エックスとゼロの「よく喋るウルトラマン」同士の掛け合いも面白かったですね。
続くマックスの客演。スラン星人クワイラを追ってきた戦士として格好良く登場したのに、エックスを操るゼットンアーマーを無理やりを外そうとするシュールなしぐさをしたあたりが完全にマックスでしたね(笑)。そしてパワータイマーを点滅させる事無くクワイラを倒す姿は、まさに最強・最速っぷりを体現した客演だったと思います。
その次のギンガ組の面々の客演では、前作である関係上スタッフや音楽も同じという事もあり「『X』を観てたらいつの間にか『ギンガS』が始まっちゃった」という錯覚すら覚えるような客演でした。セブン→レオ→ゼロ→ビクトリー→エックスという、シリーズを通して受け継がれる師弟関係の構築もナイス! でも、構図的には3対1のモルド・スペクターさんが可愛そうになってくるような話でもあり(笑)。
極めつけはネクサスの客演でありますよ。第20話「絆 -Unite-」は、『ウルトラマンネクサス』の一編と言っても差し支えないような話になっており、まさに「ネクサスの全てが詰まっている」と言っても過言ではない、明らかに異質な客演回となっておりました。管理人は予告の段階で「あれ、ひょっとして橘副隊長、ネクサスに変身しちゃう・・・?」と思ったのですが、まさか実現するとは。いやぁ、阿部雄一監督以下スタッフの本気に脱帽です。

こういったネクサス客演回のようなものを観ると、タロウに厳しいウルトラ5兄弟とか、頭を焼かれるゾフィーとか、「俺たちはアストラを殺す!」といきなり過激な事を言い放つ初代マンといった、昭和のウルトラの客演が非常にアレな事になっていたのと対比して、今は本当に良い時代になったなぁと、心の底から思います。
特撮界隈全体を見ても『ウルトラマンメビウス』以降、『仮面ライダーディケイド』、『海賊戦隊ゴーカイジャー』と、オリジナルキャストが出演する過去ヒーローとの共演を描いた作品が出てきている訳でありますので、様々なヒーロー客演モノの流れを汲んでの『ウルトラマンX』の客演という見方も出来るのかな、と。

しかしながら、ウルトラシリーズ45周年記念作品である映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』以降明確に打ち出されたウルトラの多元宇宙、マルチバース設定によって、「各ウルトラ戦士が居るのはそれぞれ別々の宇宙である」という壁はあるにしてもウルトラ戦士の共演が実にスムーズに出来るようになりましたよね。
この設定がある事で完全に新規の世界観を作ったとしても必要とあればどの世界の先輩ウルトラマンが次元の壁を越えて駆け付けてきても良い訳ですからなぁ。しかも、様々な世界を飛び回っているウルトラマンゼロが居るおかげで、「ゼロから話は聞いている!」という一言で共闘が出来るという、これはもはや発明でございますよ! これを「ウルトラマンゼロメソッド」と呼ぼう(笑)。
・・・まぁ、ウルトラマンゼロがメインを張ってきた「ウルトラマン列伝」の系列だからこそ出来る芸当と言えるのかも知れませんけどね。

溶鉄怪獣デマーガ

さてさて、本作『ウルトラマンX』の怪獣面についてのお話であります。
先述の通り、スパークドールズ設定を引き継ぎながらも自らの意思を持つ怪獣達が登場してくる訳なのですが、新旧怪獣達が活き活きと破壊活動を行う様は、やっぱり観ていて楽しくなってきます。
今回は待望の新怪獣が5体(亜種・別形態を含めると8体)も登場してくれました。

第1話「星空の声」に登場した溶鉄怪獣デマーガは紛う事無き大怪獣として出現し、後に第12話「虹の行く先」でダークサンダーエナジーで強化された形態のツルギデマーガに変化してダークサンダーエナジーのヤバさをいち早く体現してくれた、『ウルトラマンX』を代表するような怪獣となってくれました。
第6話「星の記憶を持つ男」及び第7話「星を超えた誓い」に登場した石化魔獣ガーゴルゴンは、知性を備えて作戦を立てた上で地球に飛来するというスペースゴジラもかくやという圧倒的な侵略宇宙怪獣として登場しましたし、ガーゴルゴンと同時に登場したメカ守護獣ルディアンはゴールド星人テルに仕える忠犬っぽさが可愛くもあり、第10話「怪獣は動かない」に登場した不動怪獣ホオリンガは「そこに居る存在」としての怪獣という側面を存分に見せつけた神秘的でかつかわいい怪獣でありました。

そして、第21話「美しき終焉」及び最終話「虹の大地」に登場した虚空怪獣グリーザは、もう訳のわからない恐怖と不条理さを持って襲いかかってきた、おぞましい怪獣でありました。田口監督曰く、「俺の中で増幅された初代ゼットンの恐怖そのもの」。だから虚数! だから無! 測定不能の奇怪な怪獣の登場には、観ながら泣いた子も居たんじゃないっすかね?
そんな虚空怪獣に繋がる絆で勝ったというのは、もう『ウルトラマンX』という作品を体現したかのような勝利でありましたね。絆は見えないけれど、確かにそこに存在している。見えない力に見えない力で勝利する! これは熱かったですね。全乗せアーマーも「そう来たかッ!」と(笑)。

勿論、過去作からの再登場怪獣も新たな魅力を備えて登場してきてくれて素晴らしかったです。
新生態が明らかになったバードン、謎回転攻撃をしかけてくるテレスドン、月面で寝る姿がウザかわいいベムスター、ドリルを換装する間大人しく待っているのがかわいいブラックキング、ゲッターロボもかくやという合体分離を行うキングジョー、ダークサンダーエナジーでゴジラのようになってしまったゴメス、今度は死ななくて本当に良かったピグモン、登場した瞬間に意味も無く建物を破壊するレッドキング、そしてサムズアップをするゴモラ・・・。
いやぁ、どいつもこいつも格好良いし、かわいいッ!
怪獣が怪獣として大暴れしてくれた事に、感謝です。円谷が黒字になってくれて本当に良かった・・・!

最後に、『ウルトラマンX』の特撮面について少々。

以前にも当ブログで書いたように、ミニチュアセットの中に被写体を同居させて撮るという方式は、光源を同一にした極めて自然な画面の一体化を図ることが出来る撮影法であると言えます。
ウルトラマンX』で採用されている撮影手法はまさにそれであり、「ミニチュアセットとスーツによる特撮」であるという事は誰の目から見ても明らかではあるのですが、その自然なライティングは、日本の特撮の合成による色調調整では決して出せない唯一の強みであるという事が出来ると思います。管理人が今年公開の実写版『進撃の巨人』の特撮でストレスを感じていたのは、この「自然なライティング」成分が薄かったからなのかも知れませんなぁ・・・。

第1話より

別に「ミニチュアの手作り感が~」とか「日本特撮特有の温かみが~」とか言い出すつもりは無いのではありますけれども、しかし、慣れ親しんだ撮影手法で撮られているウルトラマンを観ると、何故だか物凄く安心してしまうというのもまた事実な訳で。
例の「ULTRAMAN_n/a」のVFX特撮に覚えた「未知の驚き」とは逆で、『ウルトラマンX』のSFXを主体とした特撮は「既知の喜び」とでも言うべきなのかも知れません。

19話より

しかし「既知」とは言っても、『ウルトラマンX』は毎回予測出来ないアングルで撮ったり旧来からある技術でも複合的に組み込むといった、チャレンジ精神溢れるカットが必ず挿入されるという「日本特撮の可能性」を感じざるを得ない作品でありました。
毎回「うおぉッ!?」となり、録画した映像を巻き戻して観てしまう・・・というのは特撮オタクの性なのではありますが、『ウルトラマンX』はその頻度が非常に高かったです。
ミニチュアをよく見ると、道路に乗り捨てられた車のドアが開いたままになっていたり、衝突した車のハンドルを見るとエアバッグが展開していたり、エックスや怪獣が転倒したあたりを風圧で飛ばされたであろう洗濯物がヒラヒラ飛んでいたりで、見返すたびに「芸が細かいな、ホントにッ!」と思わず叫びたくなるんですよ(笑)。毎回こだわりが尋常では、無い。

また、これは特に田口監督の担当回に顕著だったのですが、寄りと引きをうまく駆使して怪獣やウルトラマンが本当に巨大に見えてしまう一瞬が頻繁にあったというのも、この『ウルトラマンX』の特撮の特徴ですかね。
・・・これは管理人が単に巨大特撮怪獣演出に飢えていたから余計にそう感じただけなのかも知れませんが(笑)。

16話より

そしてそしてSFXだけでなく、VFXに関しても非常にレベルの高い特撮を堪能する事が出来ました。
毎回のXioの航空メカ演出(特に、降下・着地から実車への切り替えが滅茶苦茶自然なんですよ!)も然ることながら、上に貼った第16話での合成カット(これ、本気で「えっ、ミニチュア・・・合成!?」となりました。実景にミニチュアとウルトラマンと爆破を合成していると思うのですが・・・。)や同16話のPOV方式撮影からの銃撃戦の合成・・・。ミニチュアセットの筈なのに中に人が走っていたり、ミニチュアセットかと思ったら実は実景合成だったり・・・。
ミニチュア特撮でも「ええッ!?」となるのに、合成や3DCGでも「えええッ!?」となるので、本当に忙しい作品でありますよ(笑)!
VFX面の極めつけは、1954年公開の特撮怪獣映画『ゴジラ』や1957年公開の特撮SF映画『地球防衛軍』をはじめ、初代ウルトラマンのスペシウム光線を含めた様々な怪獣やヒーロー、メカの光線等の光学作画を担当した飯塚定雄さんが、ガーゴルゴンやグリーザといった怪獣達の光線の光学作画やウルトライザーの光学作画を担当しているという事実であります。
スタッフクレジットを見て管理人は「えええええッ!?!????!!!」となってしまいましたよ。御年81歳! すげぇ・・・。

17話より

そういった感じで、新旧様々な特撮が用いられ、異様な特撮クオリティを魅せたこの『ウルトラマンX』。
聞くところによると、メインの田口監督の手掛けた第1話~第3話の特撮を観て、他の監督達も異様に力を入れたのだとか。
改めて観てみると、坂本監督は予算が無い回に廻されながらもその分カメラワークやナパームを駆使してヒーローを魅せるてんこ盛り丼で勝負してるな、とか、辻本監督はクルマが大好きなんだろうなとか、色々と演出方針やら趣味やらが伝わってきたり来なかったりしますなぁ。いかに格好良くザナディウム光線を撃てるかを各監督で競った、いわゆる「ザナディウム大喜利」も楽しかったですよね!
コレを無料で観てしまって本当に良いのかと心配になるほどに、1話1話が見ごたえのある映像作品として仕上がっていたように思います。

まだ来年春公開予定の劇場版もあったりしますし、2期をやるとかやらないとかいう噂もありますが、兎にも角にもストーリー、設定、世界観、特撮と、毎回様々な趣向を凝らしてきた『ウルトラマンX』もこれにて一旦終了。
続報を待ちつつも、さしあたっては『劇場版 ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』を楽しみに過ごしたいと思います。
来年も、怪獣の1年になるぞ・・・!

あ、あと『ウルトラマンX』はOPもEDも主題歌が良いんですよね!
管理人はこの6か月間、毎日のように聴いたり口ずさんだりする日々でした。


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劇場版、楽しみっすなぁ・・・!

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2015/12/24 18:32|特撮ヒーローTB:0CM:2

寒いから、戦車ラクガキをするなど。 

どうも。通勤路やら出先やらでやたらと道路の工事が行われており、今年ももう年末なのだなぁとしみじみ感じるしきりの管理人であります。
そうした工事でいつの間にか信号機が電球式からLED式に変わったりして「おお、漸く更新されたかぁ」とか思ったりもする訳であります。LED式信号機の近未来感、良いっすよね・・・!
しかしながら一方で降雪の多い地域では、信号機を更新したは良いが従来型の電球式と違い発熱しないLED式信号は雪に埋もれてしまって信号機が役に立たないという弊害があったりするそうで、今の季節は大変なのだろうなぁと思うところでもあり。公共事業も考え物で、全国一斉に更新を進めず雪国ではこれまで通り電球型を使用し続けるという訳にはいかんのかなぁ・・・。
とか思っていたら、今年の夏あたりに色々と降雪対策を施された信号機も多数あるようで、斜めに設置する信号機や、カバーを付ける信号機等、様々なバリエーションが登場しているようであります。今、東北・北陸・北海道の信号機が、熱い!

・・・信号機が熱かろうと何だろうと、暖冬予報はどこへやら、寒い日々が続く訳ですので、そんなこんなで本日のラクガキ。

さむひ……

いやまぁ、コタツを出したは良いんですが、毎年言っているようにこうやってブログを更新している時とかお絵かきしている時なんかは上半身は寒い訳で!
暖房やらストーブやらで部屋の気温を調整しても、手先だけは暖まらないという。コレは管理人、冷え性になってしまったんでしょうか。
管理人は冬は好きなのですが、寒さはどうにも苦手であります。何か良い防寒策は無いものか。
防寒の為だったら今の俺は悪魔にも魂を売るぜ・・・。

もういっちょ。

M24チャーフィー軽戦車!

ガールズ&パンツァー 劇場版』を何回も観に行くうちに、戦車を描きたくなったというアレです。
ガルパン 劇場版』の劇中、センチュリオンに果敢に攻めてやられてしまった八九式中戦車やチハたんでも良かったんですが、折角なので国連軍大学選抜チームも使用していたM24チャーフィー軽戦車にウチの子達を乗せたやつです。
M24は管理人が米国戦車の中では一番好きな戦車であります。「コンパクトにまとめました!」って感じの第二次大戦期の米国戦車らしからぬシルエットが格好良いんですよね。

全長:5.56m、重量:18.4t、最高速度:56km/h、主砲:40口径75mm砲、乗員:5名。
しかし、スペックを第二次大戦期の日本戦車と比較すると、実に哀しくなってきますね。工業力が違い過ぎたんや・・・。
全世界的に見ても第二次大戦期の軽戦車としてはかなりの高性能を持ったこのM24でありますが、朝鮮戦争ではソ連製のT-34-85に苦戦を強いられており、朝鮮戦争後はM41軽戦車への更新が行われる事になるのでありました。

そしてM24軽戦車は、自衛隊に供与・配備された関係からゴジラやラドン、バランといった怪獣達と戦った特撮怪獣的にも馴染の深い戦車であります。また、様々な戦争映画でも、M24軽戦車は実車役&代役として登場したりもしますので、戦争映画ファン的にも馴染が深い戦車と言えるのではないでしょうか。
まぁ、特撮怪獣的にはM41軽戦車や61式戦車といった戦車達の方がよく出てくるイメージがある訳ですが、最初にゴジラと交戦したのはこのM24なんですよ! 当然のようにやられちゃいますけど!
そして、先行してミニチュアが制作された関係上、後発の怪獣映画に登場するM41や61式、74式に90式といった陸上自衛隊の戦車のミニチュアはM24から改造したものを使っていたりもしておりまして、61式や74式の砲塔なのに足回りはM24だ、なんて事もあったりする訳であります(笑)。
90年代になっても50年代、60年代に作成されたミニチュアが改修されて現役で出ていた訳で、そう考えると凄いもんっすなぁ・・・。

何回も『ガールズ&パンツァー 劇場版』を観に行ったせいですっかり「ガルパンはいいぞおじさん」になってしまった感もある管理人ではありますが、流石に観に行き過ぎて12月の映画予算をオーバーしてしまい、本日より公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を暫く観に行く事が出来ないお兄さんになってしまいました。こういうのよくない。
でもガルパンはいいぞ!


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愛すべき大怪獣バラダギ様! 『大怪獣バラン』

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2015/12/18 20:21|落描き的なアレTB:0CM:0

これは、庵野秀明総監督の挑戦!? 果たして、『シン・ゴジラ』がニッポンに勝つ事は出来るのだろうか……。 

という事で今日は『ゴジラVSスペースゴジラ』の公開21周年な訳でありますが、日付が変わるとほぼ同時に、尾上克郎監督によって2016年公開予定の特撮怪獣映画『シン・ゴジラ』のキービジュアルが公開されました。
それと同時に、公開日も確定のようです。2016年7月29日!
更に同時に、ゴジラの身長も発表されました。歴代最大のギャレゴジを10.5メートル上回る118.5メートル! エラく中途半端な数字ですが、これは旧日本海軍の陽炎型駆逐艦・雪風に因んだものであるという見方があるようですね。軍艦好きの庵野監督ですので、「幸運艦雪風」にあやかりたいという意図もあるのでしょう。

『シン・ゴジラ』キービジュアル
赤の背景に黒のシルエットというのは、やっぱりウルトラのオマージュなんでしょうかね。

不揃いな歯、変色した皮膚、狂気を感じる眼・・・。間違いありません。このゴジラは、1954年公開の『ゴジラ』、2001年公開の『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』に続く「恐怖」を体現したゴジラだ・・・!

2014年公開のギャレス版『GODZILLA ゴジラ』のゴジラデザインは、「自然界に存在する存在」という、生物の延長上の存在としてデザインされておりましたし、日本のゴジラにしても、長らく「生物としての怪獣」という面を強く意識したデザインが踏襲されてきておりました。
しかし、今回の『シン・ゴジラ』のゴジラデザインは、1954年の初代ゴジラを踏襲する形で、更にはその初期デザイン案の意匠をも汲んだ、言わばゴジラの原初に回帰したデザインになっているのではないかと思います。初代ゴジラの持つ「異質さ」を表象化させる事に特化したデザインというのは、60余年のゴジラの歴史の中でも初めての試みとなるのでは無いでしょうか。
こういった「異質である」事を強調したゴジラのデザインを見るに、「一度きりの挑戦」と言った庵野監督の意図が見えてきました(笑)。このデザインじゃシリーズ化はあまり考えられませんもんね。

ただれたような肌や不揃いとなった歯は、「奇形」と呼ぶに相応しく、或いは、何らかの理由で放射能を浴びた影響が体面に出ている状態なのかも知れません。そして何より、どことなく初代ゴジラのそれを彷彿とさせつつも何を考えているのか理解が出来ないような、恐ろしい眼をしているというのが「異質性」を際立たせているように感じますね。このゴジラは、人類と相容れる事が出来ないゴジラだ・・・ッ!

そして、煽り文句である「ニッポン対ゴジラ」。
これは、この作品が「ゴジラ対日本人」を描いたものである事を示唆しているモノと思われますが、10余年続いた怪獣氷河期を経て日本のゴジラ人気が完全に下火となっている現状と照らし合わせると、日本で怪獣映画を、ゴジラを、ヒットさせる事が果たして出来るのかという問いにもなっていると言える訳で、この煽り文句には庵野監督以下制作スタッフの挑戦のようなモノも見え隠れしてくるように思います。
まぁ、「ニッポン」という名前の新怪獣が出てきてゴジラと戦ったり、人類の最終兵器・ニッポンが登場するという展開も考えられなくは無いですが(笑)!

本日朝には、特報映像の配信も開始されました。



画面には登場しませんでしたが、ゴジラが出現して皆が逃げ回っているという状況でありましょう。
最高で最悪の悪夢」と樋口監督が言っていたように、『シン・ゴジラ』は、ゴジラ出現で阿鼻叫喚の地獄絵図となった日本が描かれるのか。
詳しい事は何も分かりませんが、兎にも角にも東宝のゴジラが銀幕に帰ってくるという喜びは、ありますかね!

デザインの不安要素は取り敢えず排除されました。いやまぁ、コレが一般受けするデザインかどうかというと微妙ではありますが・・・。
残る不安は、シナリオ面と特撮面ですね。
それら諸々の不安を吹っ飛ばして、「ゴジラ、すげぇ!」と言えるような映画になってくれる事を、ただただ願うばかりですかねぇ・・・。


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元祖特撮怪獣映画 『ゴジラ』

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2015/12/10 19:24|特撮関連雑記TB:0CM:5

祝! 『ゴジラVSスペースゴジラ』公開21周年!! 

本日は12月10日という事でありまして、毎年恒例の『ゴジラVSスペースゴジラ』の公開日を祝う記事でございます。

スパイラルグレネードミサイル、ファイアッ!

いやはや、12月に入ってから色々と立て込んでいて、描かねば描かねばと思っていたら気付けば12月9日になっていたという哀しい事件がありまして、本当だったらゴジラとスペースゴジラも描く予定だったのですが、時間が無い故にMOGERA単機という事に・・・。許せ、モゲゴジ&スペゴジ!
何故MOGERAなのかというと、当ブログのURLを見ても分かる通り管理人がMOGERA好きだからに他ならないからであります。MOGERA最高! 柄本明最高!
モゲラ自体は今年で57周年。よくよく考えるとモゲラは、日本初の映像作品に登場した巨大ロボット第1号な訳です。日本巨大ロボットの歴史を体現する巨大ロボット、モゲラ・・・。

兎にも角にも今日は『ゴジラVSスペースゴジラ』の公開21周年というめでたい日だ! という事で。
・・・来年はバース島で過ごすリトルゴジラ&ゴジラあたりでも描こうかいな。


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2015/12/10 17:46|記念イラストTB:0CM:2

轟く重低音! 吹き飛ぶパンツァー! 破壊される大洗町! 戦車道、ここに極まれり! 『ガールズ&パンツァー 劇場版』  

戦車最高! 爆破最高! 砲撃最高! 大洗最高! お姉ちゃん最高!

・・・はい。皆さんどうもこんにちは。当ブログ管理人・飛翔掘削です。
ガールズ&パンツァー 劇場版』の公開日より観たい観たいと喚いていながらもなかなか観に行く事が出来ず、『ガルパン 劇場版』を観に行く夢まで見てしまうというアレな状態にまで陥っていた訳でありますが、先日とうとう観に行く事が出来ました。感激の到りでありますね。そのままの勢いで2夜連続で観に行っちゃったりしておりますが(笑)。もうあと数回は劇場で観ておきたいですかねぇ・・・。
いえね、『ガールズ&パンツァー』って、別に観たら知能が下がるような作品じゃ無かった筈なんですよ。なのに今回の『劇場版』では、文字通り「戦車最高! 爆破最高! 砲撃最高! 大洗最高! お姉ちゃん最高!」しか言えない身体になってしまっていたという、『マッドマックス 怒りのデスロード』を観た直後に「マッドマックスやべぇ!」しか言えなくなるみたいな状況に陥っていた訳でございます。どう考えてもおかしいよなぁ?

別にただ感想を述べるだけならもうここで記事を終わりにしちゃっても良いんですが、具体的に何が「最高!」だったかという備忘録も兼ねて、『ガールズ&パンツァー 劇場版』のレビュー記事を、作成していきたいと思うところであります。
宜しくお願い申し上げます。

ガールズ&パンツァー』という作品は、2012年に放送されたTVアニメであります。
管理人もミリオタとまでは行かなくともそこそこの戦車好きでありましたので、放送前に「なんか戦車アニメが始まるらしい」という事で公式ホームページを覗いたところ、管理人の一番好きな日本陸軍八九式中戦車がメイン戦車のひとつとして登場するという事を知ってしまい、「こいつぁ観ない他無いッ!」と感じて視聴を開始したのでありました。
しかしながらその紹介文には「女の子達のハートフルな日常」とか書かれていた為、同時に大変な不安も感じていたというのもまた事実です。同じ女の子と第二次大戦ミリタリー路線であった『ストライクウィッチーズ』が成功したと言え、『ガルパン』はその二番煎じ以上にはなれないんじゃないかとか、色々と思うところは、まぁ、あった訳ですよ。

で、蓋を開けてみれば。「戦車道」という武芸・スポーツを設定した事によって「女の子達の日常」と「戦車戦」が乖離する事無く見事に両立させ、物語も「強豪校から弱小校に転校してきた主人公を中心にチームが纏まっていき優勝を目指す」という超王道スポーツモノのフォーマットに則った形で展開していき、気付けば戦車にあまり興味の無い人達にもヒットし、舞台となった茨城県大洗町は『ガルパン』の「聖地」として賑わいを見せ震災からの復興に一役買っているといった状況になっており、10年代初期を代表するアニメのひとつにまでなっていたのでありました。管理人の大好きな八九式中戦車も大活躍しましたし!
いやぁ、史実では連合国側と枢軸国側で対立していた戦車達が仲良く隊列組んで行進するというのは、それだけで感動しますなぁ。・・・なんかデジャブを感じなくも無いですが。

そうして、テレビシリーズ終了後も漫画や小説、OVAといったメディアミックス展開を見せている中での今回の『劇場版』。一体、どのような作品として仕上がっていたのでありましょうか。
プロレスラーの蝶野正洋氏がCMに出てきたり、蝶野さんに加えて影山ヒロノブ、遠藤正明、山形ユキオ、宮内タカユキといったアニソン界の大物達が熱唱するイメージソングが作られるなど、ちょっとよく分からないプロモーションも展開してはいますが、銀幕で観る戦車戦は兎にも角にも大迫力である事間違い無しでありますよ!

ガールズパンツァー 劇場版


本作のあらすじは以下のような感じですかね。

第63回戦車道全国大会の優勝を記念したエキシビジョンマッチを終え、母校に帰ってきた大洗女子学園戦車道チームに告げられたのは、大洗女子学園の廃校だった!
これに抗議する生徒会長の角谷杏は文科省の役員と交渉、西住流家元である、みほの母・しほの助力もあり、戦車道の大学選抜チームに勝てば、廃校は撤回される運びとなった。大学選抜の隊長は、西住流のライバルである島田流家元の娘・愛里寿。実質的な西住流と島田流の直接対決がここに成立したのである。

しかし、戦車道全国大会を戦い抜いたとは言え、大洗女子学園戦車道チームの所有する戦車は、僅かに8輌。大学選抜の30輌の戦車軍団を前にはあまりに無力であった。
様々な困難を潜り抜けてきたみほにも、「今度ばかりは……」という思いが頭を過るが、試合開始直前、かつての対戦相手達が大洗女子学園戦車道チームへ加勢に駆け付けた!
そうしてここに、空前の戦いが幕を開ける……!



まず最初に度肝抜かれたのは、開始早々のエキシビジョンマッチであります。
炸裂する戦車砲、吹き飛ぶ戦車、そして破壊される大洗町! もうやりたい放題と言いますか、「よくぞやってくれたッ!」と(笑)。

3DCGで表現される戦車はテレビシリーズから引き続いて素晴らしく良く出来ておりまして、モデリングも然ることながら、各戦車の特徴を捉え、乗っているキャラクターの性格までも反映された、こだわり抜かれたその挙動は、日本アニメ史に残る屈指の3DCGアニメーション表現となっていたと思います。3DCGと併用して爆発エフェクトには作画を適時入れ込んだりもして、映像としての完成度を引き上げげられておりましたしね。
テレビシリーズから引き続き「スペック上はこの戦車はこんなに速度は出せない筈なんだが・・・!」というのはあるのですが、もうこんだけ「分かっている」人達が集まって(戦車考証には国内外の様々な軍事研究家や模型メーカーも参加していますし)創られているのだから、それは敢えての事であるというのが伝わってきますし、細部の描写がいちいちツボを押さえて作りこまれている訳で、やはりこの作品は登場する女の子達以上に戦車に燃えて萌えるアニメなのだという事を改めて認識させられるのでありました(笑)。

そして、冒頭からバンバン炸裂してくる、戦車の発砲音と爆発音! あれは劇場音響でなければ堪能出来ない、腹に来る重低音でありましたよ! 実に痺れます。
劇場版仕様として音の厚みが加わった劇伴音楽も、戦車戦を盛り上げるのに一役買っています。おなじみの「戦車道行進曲!パンツァーフォー!」をはじめ各学校のモチーフになっている国の軍歌や民謡が流れる箇所では、問答無用に気分が高揚します。いやぁ、音楽効果は絶大っすなぁ。
TVと比較すると劇場ではやっぱり圧倒的に「」の力が強くなりますよね。この「」の要素があるからこそ、より強く「もう1回『ガルパン劇場版』を観に行っておきたい!」という気にさせられるんでしょうなぁ・・・。

更に、戦車戦で破壊されていくこだわり抜かれた大洗町の描写!
大洗町全体を3DCGモデリング化したんじゃないかと思うくらい、グリングリン動く背景動画!
激戦区画となる町役場!
九五式中戦車が突貫攻撃をする大洗ゴルフ倶楽部!
流れ弾によって破壊され倒壊する大洗シーサイドホテル!
アクアワールド・大洗の破壊された建物の中から様子をうかがうペンギン達!
これは卑怯ですよ。こんなん見せられたら嫌でも「大洗町に行きたい!」って思っちゃうじゃないっすか!
聖地=破壊地」である怪獣映画と同じ感覚でありますかね。破壊されるカタルシスの中に『ガルパン』の「聖地」の真髄があると言っても過言ではありません。中には、「劇場版では是非ウチを破壊してください!」と申し出たお店やホテルもあったようですし(笑)。

更に更に、当たり前のように登場する知波単学園と継続高校の面々、そして聖グロリアーナのローズヒップさんとプラウダ高校のクラーラさん。
あんたら、さも「えっ、以前からずっと居ましたよ?」みたいな感じで馴染んでいるけど初登場ですよね!? そこはかとなく『人造昆虫 カブトボーグVxV』の第41話で突如登場した第4のレギュラーキャラ「シドニー・マンソン」みたいな妙な感覚でした(笑)。
一応、「存在していますよ」という事はTVシリーズやOVAを観ていれば分かる訳ではありますが、唐突に登場すると普通は違和感を持ってしまうものです。しかし、知らないキャラがワラワラと出てきてもガッチリと作品に馴染んでいるという説得力を持たせる演出力は、さすが水島努監督と言うべきなのでしょうかね。
いや、やっぱり否応なく言いくるめられたような感じがして卑怯です(笑)! 特に『ムーミン』シリーズの吟遊詩人スナフキンのような雰囲気を醸し出している継続高校のミカさん。あんた、何者だよ(笑)。

そんなこんなで冒頭から一気に作品世界に引き込まれる感じになっておるのですが、戦車道全国大会で優勝したにも関わらず文科省による強引な手順によって結局大洗女子学園の廃校が正式に決定し、学園艦から降りる事になったみほ達。
確かにTVシリーズでは、優勝はしたけど「廃校が免れた」とは一言も言われておりませんでしたが、この展開は「TVシリーズ&OVAでの、彼女達の戦いは一体何だったのか!?」とならざるを得ない展開ではありました。しかしまぁ、今回の劇場版の展開を考えると妥当な展開なのかな、と。確かに、TVシリーズでは優勝して日本一になってしまっている以上、「それ以上」の展開にしようとしたら、それこそ戦車道世界大会とかそういう展開になってしまう訳で。寧ろ、「理不尽な上層部の横やり」とか「やっぱり最後は戦車道で活路を開く!」という展開も、やっぱりスポーツモノの文脈ですからなぁ(笑)。

そういった、廃校という状況になってから初めて見れる、「いつものキャラ達の違った一面」が見れるというのもまた面白かったですかね。学校が無くなった途端にダラける風紀委員3人娘とか(笑)。
しかしながら、ボコボコに甚振られるクマの「ボコ」を愛でるというみほというのは、なんだか心の闇が見え隠れするようでもあり(笑)。いや、寧ろ主人公にこんなキャラ付けをさせる水島監督の方が闇を抱えてるんだよ! なんで作曲までしてるんすか(笑)!相変わらずこういうのが好きな人だなぁ・・・。
そして同時に、「戦車のある日常」が描写されていたというのもナイスでしたかね。
戦車で買い出しに行ったり、戦車を筋トレの器具として使っていたり(笑)。こういった、「戦車」という本来は人殺しの兵器が、その対極とも言うべき日常風景に存在しており、戦うでもなく生活に活用されているのは、なんかこう、込み上げてくるものがあります。戦闘用モビルスーツを日常生活に活用する描写もある『∀ガンダム』然り、こういうのは本当に良いですよね・・・。
迫力のある戦車戦とこういった日常生活が同居するというのが、『ガルパン』の大きな魅力でもある訳で、こうしてちゃんと戦車戦の合間に緩急をつける形で配置してくるのは見事という他ありません。

そうして、大洗女子学園の存亡をかけた、大学選抜戦車道チームとの戦いへ。
敵方の戦車が30輛に対し、大洗女子学園戦車道チームの戦車は僅かに8輛! しかも、一発逆転が狙えるフラッグ戦ルールでは無く、物量がある方が有利に立てる殲滅戦ルールでの試合。
圧倒的に不利な状況下で、「もはやこれまでか!」という雰囲気になったところに、かつての対戦相手であった黒森峰にプラウダ、そしてアンツィオにサンダースに聖グロリアーナ、更には知波単学園と継続高校までもが続々と大洗女子学園戦車道チームに加勢するのでありました。
いやぁ、ここはもう最高に盛り上がりましたねぇ! かつての対戦相手が助っ人としてやってくる。このドリームチーム感は、まさに劇場版ならではという感じがして非常に好きです。これほど心強いものはありません。これで戦車の数も30対30になったのでありました・・・。
特に、妹の危機に一番槍として飛んできたお姉ちゃん! 「あれ、まほさんってこんなに妹思いのキャラだったっけ?」という意見もネット上ではチラホラも散見されますが、しかしTVシリーズを注視すると、勿論、戦車道の対戦相手として相まみえる時は毅然として戦うという態度ではありましたけど、しかしまほさんは割とみほを心配し、肩を持つ感じで描かれているんですよね。ですので、管理人は「そりゃお姉ちゃんだもん、当たり前だよなぁ!」という感じで、なんだか凄く笑顔になりました(笑)。二人の幼少期の回想シーンなんかもまた微笑ましくて・・・。

それはそうとして、大学選抜チームは戦車の車輌数も然ることながら、戦車の種類も第二次大戦後期から末期に開発されて冷戦時代にかけても各国で長らく配備され続けた戦車が選ばれており、数の上でもスペックの上でもこれまで以上に強力な相手として設定されておりますね。
M24軽戦車などは戦後陸上自衛隊にも採用されて東宝特撮映画では水爆大怪獣ゴジラや大怪獣バランといった怪獣達やミステリアンといった異星人を相手に蹴散らされ果敢に戦っていましたし、センチュリオンとかに至っては様々な改造・改修を経て現在でも運用が続けられている国もある、ある意味現役の戦車ですし。
極めつけは要塞攻略用に開発されたカール自走臼砲! お前それ戦車じゃねぇだろ! なんてもん持ってくるんだ! 『コンバットチョロQ』かよ!
大学選抜でこれなのだから、資金の充実した社会人実業団チームや設立が示唆されているプロリーグは一体どうなってしまうのでしょうか・・・!

心強い味方が増えたとは言えそんな強力な大学選抜チームを相手に立ち向かうには、奇策を弄する他ありません。思えば、大洗女子学園戦車道チームは、相手に劣る戦車の数や性能差を様々な作戦を用いて突破してきたチームでありました。今回はそのみほの戦車道の集大成と言える戦いとなっていたと思います。
地形や構造物を最大限に利用し、敵戦車をひとつずつ撃滅していき、勝利する。
その戦闘の面白さは、ここでいくら文字数をかけて書いたとしても再現不可能なので、もう一回映画館に行くしか無いんですけどね(笑)! 劇伴音楽や劇場音響で轟く重低音の効果もあり、大迫力の戦車戦になっておりましたッ!

個人的に笑ったのは、うさぎさんチームが観覧車を破壊して戦場をひっかき回す一連のシークエンス。前回は『戦略大作戦』で、今回は『1941』かよ! と(笑)。いやぁ、『1941』は第二次大戦中に起きた「ロサンゼルスの戦い」事件をモチーフにしたスピルバーグ監督のドタバタコメディ映画で、最高峰のミニチュア特撮を堪能出来る映画だったりするのでありますが、まさか『ガルパン 劇場版』でこのネタが出て来るとは夢にも思いませんでした。「ミフネ作戦!」じゃねぇよ、腹痛いわッ! 戦争映画繋がりで言えば、パンフレットの裏表紙が『バルジ大作戦』のパンフレットのパロディになっているというのもまた(笑)。
また、知波単学園の面々が、同じ日本戦車という事で八九式中戦車を駆るあひるさんチームと行動を共にしていた訳ですが、八九式の後継車である九五式や九七式が八九式の後ろに並んでアヒルの行列のごとく走行していく姿は、何と言いますか、物凄く面白い絵面でありました。戦車萌えです。

全体を通しては、総勢40人を超えるキャラクターや20種類を超す登場戦車を余す所なく活躍させ、2時間という上映時間を緩急つけつつクライマックスを怒涛の迫力で描き切った痛快娯楽戦車映画だったと言えると思います。
ガールズ&パンツァー 劇場版』は、『ガールズ&パンツァー』のファンムービーとして、アニメ映画として、そして何より戦車映画として、非常に良く出来た作品として出来上がっていたのではないかと。多分ここまで戦車が大活躍する映画は映画史を通しても初めての事なのでは(笑)。

奇しくも明日・12月8日は、日米開戦の日であります。
戦後70年の2015年現在に於いて、こうした第二次大戦期の戦車が純粋なメカとして描かれるというアニメ映画が公開するというのは、いかに現代日本が平和なのかという事の証左と言えるのかも知れませんね。


【関連記事】
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【碧志摩メグ問題】「二次元美少女」に対する我々と世間一般の認識の違いについての話など【萌えおこし】
元祖特撮怪獣映画 『ゴジラ』
愛すべき大怪獣バラダギ様! 『大怪獣バラン』
『ストライクウィッチーズ』についてのお話

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2015/12/07 19:41|SFアニメTB:0CM:2

【碧志摩メグ問題】「二次元美少女」に対する我々と世間一般の認識の違いについての話など【萌えおこし】 

ここ最近、「二次元美少女」界隈がざわついているというか、何かと取り沙汰されているような気がします。
いえ、まぁ、具体的に言えば三重県志摩市のご当地萌えキャラである「碧志摩メグ」ちゃんの問題であるとか、岐阜県美濃加茂市の『のうりん』ポスター撤去問題とかの話なんですけれども。先日も吹奏楽部を題材とした『響け! ユーフォニアム』に関連してひと炎上あったばかりでございまして、なんだかアニメやら漫画やらの二次元萌えキャラ界隈に、前々からの児ポ法問題なんかかとも関連して、ひとつの地獄が形成されてきているような気さえします。
そこで本日は、コトの経緯と諸々の問題を整理し、今後についてちょいと考えてみようかなと思う次第であります。要は、俺らの認識と世間の認識とは隔たりがあるよね、っていう話なんですけどね。
・・・前回の記事の直後にこういう話題で更新するというのも実にアレなんですが・・・(笑)。

そもそもとして「碧志摩メグ」のようなキャラクターが地方自治体のPRに使用されるようになった経緯としては、00年代中ごろより全国で続々と始まった、萌えキャラを使用した町おこしである、いわゆる「萌えおこし」の流れがあるという事が出来ると思います。
大元はアニメ作品の舞台となった地を作品のファンが探訪する「聖地巡礼」ブームがトリガーとなっており、それに付随する形で「萌えキャラは広告塔として使えるッ!」と睨んだ地方自治体や各企業がこぞって自分達の街が舞台となった作品とコラボしたPRを打ったり、独自の萌えキャラを作成したPR活動を展開した訳でありました。世間一般的に見ても、いわゆる「ゆるキャラ」ブームと同時期に展開したのと相俟って、広く受け入れられていたように思います。
管理人が印象深かったものとしては、かのMOSAIC.WAVが楽曲を提供した東映太秦映画村の「からす天狗うじゅ」、「寺ずっきゅん」というインパクトの強い電波ソングと共に一世を風靡した「萌え寺」こと東京都八王子市の了法寺、徳島県徳島市の阿波おどりPR用に作成された数々のアニメコラボポスター等でありましょうか。いやぁ、思えば色々な「萌えおこし」があったなぁ・・・。

萌えおこし」は複合的な要因が重なり過ぎてマーケティングの予想が立て難いという話もあるそうなのですが、取り敢えず作っちゃえば意外になんとかなっているというケースも少なくないようではあります。
萌えおこし」による経済効果は一説には900億円とも1000億円超とも言われ、果てはアニメの制作段階からガッチリと地元の商工会や市役所なんかとコラボしたアニメ作品なんかも登場する事と相成った訳であります。
放送当時は色々と言われた『輪廻のラグランジェ』も長期的な目で見れば千葉県鴨川市のご当地PRとしては十分に成功していると言えますし、広島県竹原市を舞台とした『たまゆら』も足かけ5年の展開を見せております。現在劇場版も絶賛公開中の『ガールズ&パンツァー』なんかも、ガッツリと茨城県大洗町と二人三脚状態ですしね。
作品自体の持つパワーもそうですが、そういったご当地コラボ作品群はバックアップ体制も大いに働いており、作品と現実世界を繋ぐ架け橋にもなっていて作品のファンからすれば嬉しい限りと言える訳でございますよ。

しかしながら面白いのが、「萌えおこし」とは名ばかりで、微妙に萌えの文脈からは外れたキャラクターが出現していたりもする事であります。寧ろ管理人としてはそういった「外したご当地萌えキャラ」を見るのが愉しいというのもあったりする訳ですが(笑)。
オタクなんてチョロいもんで、どんなデザインや扱いであっても二次元の女の子が描かれていれば目をやってしまうし、そこに関連グッズなんかがあった日にはまかり間違って買ってしまったりする訳ですので、そう考えると萌えようが萌えなかろうが、本質としては成功なのかなぁ、と思ったり思わなかったりするのですが、逆に「萌えない」からこそオタクの人気を集めたような本来の意図とは違ったウケ方をしたキャラも居る訳でございますよ。
神戸新聞の求人広告に使用されたいわゆる「いまいち萌えない娘」なんかがその筆頭な訳ですが、明らかに一昔前のようなデザインのようなキャラクターや塗りであったり、萌えるポイントは押さえてあってもどう見ても普段萌えキャラ描きなれてないだろうなぁという人が描いているであろう絵だったりするという案件もちょくちょく散見されたりもする訳であります。
そうした「ちょっとズレた」デザイン性も然る事ながら、せっかく萌えキャラを作ったのに社用車や自治体の広報車にぞんざいに描かれているだけの「なんちゃって痛車」とかの登場や、折角キャラクターデザインが良いのに全然PRに活用されていない勿体無いキャラクター等も存在していたりもする訳でありまして、そういうのを見ると「なんで彼女らは生まれてきてしまったのかッ!?」と、嘆かざるを得なかったりもします。
・・・まぁそこは、PR用のご当地萌えキャラに税金を使うよりもその地域のインフラ整備や施設の充実の方に予算や時間を使った方が良いと考える人達も大勢居る訳で、どうしてもそのあたりとの兼ね合いで活動が拡大したり縮小したりするというのはある程度は仕方のない話なのかも知れません。これはいわゆる「ゆるキャラ」なんかにも言える事なんでしょうが。しかし、税金で動いている地方自治体ならともかく、企業出身のキャラがぞんざいな扱いになっちゃっていたりするのはなんだか哀しいものがあったりもしますよね。諸行無常よのう・・・。
一方でそういったご当地・企業萌えキャラの扱いの悪さが逆に「不憫萌え」という属性を付加している事になっていたり(笑)。

やっぱり、萌えって狙ってちゃんと萌えさせる事が出来るのってなかなか無いんですよね。安易に「萌えキャラ出しとけは売れる!」みたいな考え方で考え無しに作られたキャラクターは、なかなかどうして悲惨な事になっていたりもして・・・。
管理人は「萌え」というのはあくまでも見出すモノであると思うのですが、その考え方で言うと「萌えおこし」というのは媚び媚びで狙ってやっても上手くいかず、かと言って全く意識せずにやっても駄目という、実に難しいものなのではないかと思います。担当者は色々と苦労が絶えない事でしょう・・・。そうして頑張っても、こうして「碧志摩メグ」問題や『のうりん』ポスター撤去問題のような事態が起きてきたりもする。どう転んでも修羅の道なんですかなぁ・・・。

二次元美少女というか、日本のいわゆる萌えキャラって、ある程度その文脈に慣れていない人は、時として拒否反応を起こしてしまう事になると思うんですよね。
何故日本の萌えキャラがああいったデザインをしているのかという話になるとそれこそ本が1冊出来てしまうレベルなのはありますが(笑)、言ってしまえば萌えキャラというのは可愛らしさの記号の集合体でもある訳ですよ。そして同時に、「萌え美少女キャラクター」というのは、概ね男性向け作品にて用いられる表現な訳ですよ。なので、その表現には大なり小なりある程度の性的な要因を孕んでいると言える訳です。
萌えキャラには「可愛い」だけでは無く、「性的な要素もある」という事を踏まえなければならない。特に「性的である」という事に関しては自覚的にならねばならないという話もありますかねぇ。割と我々二次元文化に慣れ親しんだ人達は、(管理人も含めて)感覚が麻痺しちゃっている部分があると思いますんで・・・。

例えば、下の絵であります。

ご存知、鬼娘ちゃん
ポーズや表情なんかもポイントになってくるのでしょうが。

ABCは、表現が違うだけで同じキャラクターな訳なのですが、同じ「美少女キャラ(のつもりなんすよ!」でも、受ける印象は大分違うと思います。
仮に自治体や企業のPRとして出すとすれば、BもしくはCのデザインが妥当でしょう。
しかし、二次元に慣れ親しんだ人からすれば、Aでも特に問題は無いのではないかと思ってしまったりもする訳です。これが感覚の麻痺の厄介な部分ですよね・・・。いや、実際には問題は無いのかも知れませんが、しかしAだと、昨今の界隈に上がってきている「女性蔑視だ」とか「性的過ぎる」という声を否定するには至らないと思います。そうでなくとも「二次元のキャラだから」という理由だけで叩く向きもありますからなぁ・・・。

二次元のキャラだから」という理由だけで叩く向きは、萌えや二次元美少女表現に対する認識不足に起因する「理解できない恐怖」みたいな心理が働くという事も考えられますが、そういう声を上げる人ってそもそも理解する気も無かったりするというのが実際のところであり、かと言って世のオタク達が声を大にして認識改善に動いたところで、「気持ち悪い」と一蹴されてより立場が厳しくなるという事も考えられるというのが実にややこしいところであります。
しかし、声を上げん事には現状を打開する事も難しいでしょうし、どっちにしても八方塞がりな気がしないでも無く・・・。

現状としてはご当地萌えキャラを出す企画側に「多くの人に拒否反応が出ないようなデザイン・イラスト」を心掛けていただく他無いという話になるのですが、それも難しい問題なのかも知れないんですよねぇ。漏れ聞くところによりますと、自治体や企業がキャラクターを活用した媒体を展開する際に具体的な要件の欠落したような指示が飛ぶ現場もあるようであります。
実際に、丁度1年前管理人は地方自治体にて配布される冊子の漫画・イラストを担当しておった訳でありますが、確かに漫画やイラストについてよく分かっていない人が指示を出しているんじゃないかという注文がそこそこありました(実際には編集さんを通してでしたので、多くの問題は編集さんが間に入ってあらかじめ説得していただいたようなのですが)。
まぁ、管理人が担当したのは萌えキャラでは無かった(そもそも管理人の描く女の子キャラが萌えの文脈として見れるのかというのも怪しい話ではありますけれどもッ!)訳で、勝手は違うのかも知れませんが、ご当地萌えキャラを自治体や企業で活用しようという企画立てる人があんまり漫画やらアニメやらには詳しくない人だった場合は、そのあたりの意思の疎通が描き手に伝わらなかったりして、結果的に後々炎上してしまったりするようなキャラデザになってしまうというのも、ひとつにはあるのかなぁと。萌えの文脈に疎ければ、完成した絵を見て「これはアカン!」と判断して事前に差し止めや描き直しをするという手段も使えないでしょうし・・・。
そういう意味では、碧志摩メグちゃんのデザインが「女性蔑視、職業差別だ」みたいな論調で批判されてしまったというのも、志摩市の不手際という事が出来てしまうのかも知れません。まぁ、どういった指示が出てあのキャラデザに落ち着いたのかという経緯が明らかにされていない為断定は出来ませんけれどもね・・・。
何にしても、悲劇ではあります。

その一方で、日本の事なかれ主義といいますか、ケガレ意識を極度に恐れるという体質も問題があるのではなかろうかとも思うんですよね。一度はゴーサインが出たのだから、後からクレームがついたからといっておずおずとそれを撤去したり引き下げてしまったりというのはどうなんだ、と。
特に『のうりん』のポスター撤去問題については、もう数年前から継続していた企画の一環であり、これまでの間そういった類のクレームはつかず、地域側も好意的に受け入れていたという話ですので、もっと毅然とした態度で接すれば良かったんじゃなかろうかと、管理人などは思ってしまう訳ですよ。
・・・まぁ、コレは「碧志摩メグ」の問題とセットでもあるようで、「碧志摩メグ」のデザインにクレームを付けたら志摩市が公認を引き下げたという前例があり、その勢いで『のうりん』のポスターにクレームを付けた、という流れが無い訳でも無い訳でありますので・・・。逆説的に、志摩市が毅然とした態度を取っていれば『のうりん』ポスター撤去問題は起きなかった可能性があると言えるんですよね・・・等といっても仕方が無い話かも知れませんけれども。
しかし、こういった「前例」が出来てしまいましたので、今後益々二次元美少女絵全体への風当りは厳しくなってきてしまうのかなぁと思いますかね。なんとも残念な気分になってきます。

現在はネットが普及しているという事でこうして管理人も自分のブログで意見を好き勝手に述べる事が出来る訳なのでありますが、このネットというモノは双方向のコミュニケーションツールでもありますので、発信者であり受け手もあるという構図が出来ていると思います。それがクレームを凶悪化させてしまっているという側面も、ひょっとしたらあるのかも知れません。
現在は、飲み屋での愚痴のような話が全世界に向けて配信されていると、そういった感覚になっているような気がします。ただの飲み屋での気に入らない上司への愚痴だとその場に居る人としか話題を共有する事は出来ませんが、ネット上に書きこんでしまうと全世界中のありとあらゆる人にその愚痴を発信しているという事になる訳です。そうなればその愚痴を見てそれに共感する人が大挙して上司に対するヘイトを溜め、その上司を、延いては会社自体を攻撃していくという展開になってしまう事も、場合によってはある訳でありますよ。その上司が本当は悪くなかったとしても。こういう時、ネット住人の「正義感」というのは実に厄介な方向に働くんですよねぇ・・・。「自分は正しいことをやっているのだ」と思って行動している人ほど恐ろしいものはありません。
今回の碧志摩メグちゃんの問題や『のうりん』ポスター撤去問題は、そういったケースで炎上した案件であったと思います。ネットが無ければ、SNSが無ければ、こんな大事にはなっていなかったのではないかと、そう思うんですよね。サンドバッグにされた方はたまったものではありません。

しかし、叩く側の背景、叩かれる側の背景、双方にそれなりの理由があるというのもまた事実でありました。クレームに対して
二次元美少女の問題に限らず、これまで以上に色々な事に気を配り、事前にクレームに対する手を打っておかなければならないという息苦しい時代になりつつあるのかなぁと思います。
我々に出来る事は、せめて世間一般への理解を深めてもらえるよう努力するという事ですかね。無論、相手方がヘイトを溜めるような言動を慎みながら、冷静に・・・。

・・・こんな話をこんな場末の個人ブログで書いたところでどうしようもないのは、しかしやるせねぇっすよねぇ・・・。
やっぱりご当地PRに萌えキャラとかを使うという流れが、良くなかったんでしょうか。経済効果が出たとしても、相対的に悪印象が出てしまうようでは、果たして意味があるのか。
結局、八方塞がりなんじゃ・・・。


【関連記事】
規制ずくめだと毒にも薬にもならない!
二次元キャラに嫉妬すんなよ……。
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雑談系サブカルラジオ『タイトル未定』 第04回放送  「萌え」とは何ぞや
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