管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

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飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

更新頻度が低下しておりますが、最低週一回は更新していく予定です。していきたい。
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『ブレイブウィッチーズ』第1話に見る、扶桑皇国の特撮映画事情(の妄想) 

2016年10月期開始アニメとして、『ブレイブウィッチーズ』が放送を開始し、管理人が住む地域でも先日第1話「佐世保の魔法少女?」が放送されました。
ワールドウィッチーズシリーズ」と銘打たれた本シリーズも『ストライクウィッチーズ』の放送から早8年が経過し、管理人もずっと追いかけている長い付き合いになっているシリーズな訳ではございますが、この度始まった『ブレイブウィッチーズ』(以下、「ブレ魔女)も非常に楽しめそうで何よりであります。

第1話は物語の導入としては申し分無く出来ておりました。歴戦の勇士であるウィッチの姉を持つ主人公・雁淵ひかりは、『ストライクウィッチーズ』の主人公・宮藤芳佳とはまた別のベクトルのタイプですが、前向きで根性のある感じの娘で、この物語を引っ張っていってくれそうです。佐世保航空予備学校の校長としてもっさん達の師匠でもある北郷さんが登場したり、これまでの「ワールドウィッチーズシリーズ」を追っているとニヤリとできるサプライズもあったりして。このシリーズはやはり、継承の物語なんですなぁ……。
何よりも今後502統合戦闘航空団ブレイブウィッチーズの面々の活躍が観れるのが、本当に楽しみでありますよ!
気になるのは映像面、3DCGの担当がこれまでのグラフィニカから『翠星のガルガンティア』等の3DCG作画を担当したトライスラッシュに変更となっている点でしょうか。3DCGと手描き作画のハイブリッドだったこれまでとは異なり、空戦やウィッチの飛翔シーンも全面的に3DCGで表現される方針のようですね。『ストライク』では定番となっていたズボンのアップショットもかなり抑えめでしたし、今までの作画演出に慣れてしまった管理人としては、結構違和感を抱いてしまったのですが、さて、今後どうなるのか。3DCG作画による作画的な省エネなんかも鑑みるに、なんとなくこれまでよりも予算が減らされているような気もするんですよね、『ブレ魔女』……。

さて。それはともかくと致しまして、『ブレ魔女』の第1話にて、こんな劇中映画のポスターが登場した訳であります。

リバウの翼

ワールドウィッチーズシリーズ」の世界の日本に相当する扶桑皇国では、陸海軍協賛によるウィッチを主役にしたプロパガンダ映画が制作されているという設定があり、この『リバウの翼』なる映画も『ブレ魔女』に登場する雁淵孝美をモデルとしたウィッチ映画なのでしょうが、注目すべきはそのスタッフクレジットですよ。
恐らく元ネタであろう東宝の1963年公開の戦争映画である『太平洋の翼』に準じて、夏木陽介に加山雄三、佐藤允に三船敏郎、星由里子に田崎潤らが元ネタであろう女優・俳優陣に、松林宗恵監督と『さらばラバウル』の本多猪四郎監督を足して割ったような名前の監督、極めつけは
特技監督 円山英一
と来ているのですから、もう特撮映画好きの管理人にとっては「たまんねぇ!」となる訳でございますよ(笑)!
この1カットを見てしまったのが運の尽き、管理人は「1944年の段階なのに特技監督が立てられている!? じゃあ、扶桑の映画史に於ける特撮事情はいったいどうなっているんだッ!?」という事が気になってしまいましたので、当記事ではそれについての妄想を、ちょっと膨らませてみようかなと思う次第であります。

1にも2にも置いてまず考えなければならないのは、円山英一なる特技監督の存在であります。言うまでも無くこの人は、我々の世界に於ける元祖特技監督にして特撮の神様・円谷英二監督が元ネタとなっていますね(因みに、円谷監督の本名は、円谷英一)。
我々の世界に於ける円谷英二監督は戦前から様々な特撮技術を駆使して様々な映画の特撮を担当していましたが、戦争が始まると戦時中に軍協賛によるプロパガンダ映画の特撮も担当する事になった訳です。実際の戦艦や空母、戦闘機を飛ばしたり爆発させたりする訳にもいかず、また、軍が機密として兵器の映像を出さなかったため、それらの戦闘シーンを演出するのにミニチュアワークをはじめとしたSFXによる特撮が用いられる事になった訳ですね。
戦時下の戦意高揚映画としては、1942年の『ハワイ・マレー沖海戦』や1944年の『加藤隼戦闘隊』、同年の『雷撃隊出動』等の特撮を円谷監督が担当しましたが、「戦意高揚映画の制作に携わった」として戦後GHQによる公職追放を受け、約4年ほど東宝を離れる事になってしまう訳ですが、しかしそれらの戦意高揚映画で培われた技術は戦後『ゴジラ』や『ウルトラマン』等にも応用される事になりました。ある意味では、皮肉な話でもあります。
因みに、特技監督は専門技術(=特殊撮影)を駆使して「現実ではありえない映像」を撮る為の役職であり、特撮映像と本編映像の編集権も監督と同等に与えられた、特撮のスペシャリストという事が出来ます。他方、ひとつの映画に2人の演出家が立てられるという事を嫌って、特技監督を立てなかった監督も少なくはありませんでした。

ところで、この円谷監督が「特技監督」という肩書きになったのは、1955年公開の特撮怪獣映画『ゴジラの逆襲』からであります。
それまでは一貫して「特殊技術」というクレジットだった訳ですが、海外も驚いたというその特撮技術と東宝社内に於ける東宝撮影所特殊技術課の重要性(怪獣映画やSF映画といった特撮を用いた映画は、海外輸出によって外資が稼げる当時の数少ない日本映画でした。)から、一種の称号として「特技監督」が用いられるようになった訳ですね。
因みに東宝に於ける「特技監督」は、戦後の東宝の特撮を一手に担当していた田中友幸プロデューサーの没後(つまり、1997年以降)、暫く「特殊技術」というクレジットに戻ってしまいましたが、今年・2016年公開の特撮怪獣映画『シン・ゴジラ』で堂々復活を果たしました。「特技監督」という名称を復活させた事で、東宝の本気度も測れるという話でありますよ(笑)!

……前置きが長くなってしまいましたが、ここで漸く「ワールドウィッチーズ」世界の円山英一特技監督に話が戻ってくる訳です(笑)。
ブレ魔女』第1話の時代設定は1944年の夏という事になっております。
現実世界に於ける1944年夏には、太平洋戦争も日本の負け戦と化しており、先述のプロパガンダ映画も「戦意高揚」のトーンが結構ダウンしていて、ともすれば「コレ、戦時下に制作されているのに戦争反対映画なんじゃね?」という感じになっていたりするのではありますが、円谷英二監督はまだ「特殊技術」でクレジットされていた頃です。それなのに円山英一は既に「特技監督」の肩書きになっている……。これは一体どういう事なのでありましょうか!?
それを読み解くヒントは、実は一連の「ワールドウィッチーズシリーズ」内に隠されているのでございますよ。

島田フミカネ先生によるイラストコラムや、にんげん先生による漫画『ストライクウィッチーズ零 1937扶桑海事編』、ヤマグチノボル先生によるノベル『スオムスいらん子中隊シリーズ』、鈴木貴昭氏によるノベル『アフリカの魔女 ケイズ・リポートシリーズ』等の作品に於いて、1937年に起きた大陸から扶桑海へネウロイが侵攻した「扶桑海事変」をモデルとした陸海軍全面協力の戦記映画『扶桑海の閃光』が公開され、大ヒットしたという事が描かれております。特に『スオムスいらん子中隊がんばる』に於いては、穴吹智子少尉が映画の撮影の為、「東京の世田谷、砧の円谷特殊撮影所」に出向いたというエピソードが語られているんですよね(該当書を持っている方は、65ページを開いてみてください)。
あれ、我々の世界と同じく円谷じゃないか。円山監督はどこ行ったんだッ!?
等と一瞬思ってしまいますが、しかし『スオムスいらん子中隊シリーズ』はアニメが放送される以前に発表された最初期の作品である為、色々と設定が現在の「ワールドウィッチーズシリーズ」とは異なっていたりもする為、現在に於いてはパラレルな扱いとされております。と、いう事は、『スオムスいらん子中隊シリーズ』の世界では「円谷」なる特撮関係者が居たとしても、それはあくまでもパラレル世界の話。現在の「ワールドウィッチーズシリーズ」の世界観に於いては、その「円谷」なる人物のポストに「円山英一」が来ていても不思議では無いという事が出来ると思います。思うんですよッ!
そして、『扶桑海の閃光』の大ヒットにより、扶桑ではウィッチに志願する魔法力を持った少女が急増したという話があります。大ヒットに加えてウィッチ志願者の増加という功績から、映画会社がその特撮を担当した円山英一監督に「特技監督」の称号を与えたのではなかろうかと、管理人はそう考える次第であります。あの世界観的に『扶桑海の閃光』は世界中で公開された事でしょうし、相当に外資を稼いだのでしょう(笑)。
そんな感じで現実とは全く異なる歴史を辿った世界なので、「特技監督」が誕生するのも我々の世界よりも10年以上早くなったという事になったのではないでしょうか。そうして『リバウの翼』でも、円山英一監督が特技監督を務めている、と……。

円山英一特技監督」の謎が解けた(そうかな?)ところで、次に気になってくるのは、その特撮技術がどのようなモノなのか、という点でありますね。
我々の住む現実世界に於いて1944年当時の特撮技術としては、ミニチュアワークやストップモーション・アニメーション、火薬、スクリーンプロセスにマットペイント、クロマキー合成等が存在していました。「ワールドウィッチーズシリーズ」の世界でも、これに準じた特撮技術が存在していると思われます。しかもあの世界では扶桑にはネウロイの侵攻も無く経済も安定していて平和そのものですので、我々の世界よりもより良い特撮を用いる事が出来た事でしょう。また、アニメ『ストライクウィッチーズ』を観る限り、「扶桑人形」という非常に精巧にできた人形も存在しており、その技術を応用したミニチュアワークによる演出も冴えわたっていたに違いありません。
更に、あの世界には魔法力が存在しています。念動系の能力を持ったウィッチが撮影に協力していれば、ピアノ線でミニチュアを吊る必要が無くなる為、よりアクロバットなミニチュア特撮を演出する事も可能でしょうし、発火系の能力を持ったウィッチが居れば火薬・爆薬も思いのままに炸裂させる事が出来るでしょう。ただし、固有魔法が使えるウィッチは稀少という話もあるんですけどね。
一方で、軍の全面協力が得られるという事で、艦船や戦闘機、航空ウィッチ等の表現は実物を撮れる為、特撮が用いられるのはネウロイと、艦船や戦闘機、ウィッチが撃墜されたり破壊されたりする場面に限られるのではないか、という話もあります。
しかしまぁ、実際に撮った映像よりも特撮を用いて撮られた映像の方が外連味があったり迫力があったりする場合もあるというのもまた事実でありますので(例えば、実際の建物を破壊するよりもミニチュアを破壊した方が軽いぶん破片等がよく飛んで迫力のある映像になったりする場合がある訳です。)、あの世界に於いて特撮の占める部分というのは大きいのかも知れません。
いずれにしても、円山英一監督も、我々の世界の円谷英二監督同様あらゆる手段を用いて効果的で迫力のある特撮映像を撮る事でありましょう……!

恐らく、第二次ネウロイ大戦が終結した折には、戦意高揚映画で培われた特撮技術を用いたSF映画や災害パニック映画が登場する事でしょう。しかし、管理人が大好きな特撮怪獣映画はネウロイという存在が現実に居る為、そもそも誕生しないのではないかと思うんですよね。哀しい話ですが、あの世界ではゴジラもラドンもモスラも生まれないと思います。という事は、怪獣マグマが突如出現しない『妖星ゴラス』が出来るよ! やったね!
しかし、「ネウロイと戦う光の巨人」は生まれるような気はします。魔法力で動くゴーレムとかが存在する世界ですので、光の巨人が登場しない道理は無いんじゃないかと(笑)。

……と、いった感じで、1枚のポスターから長々と妄想を膨らませてしまった訳ですが、いかがでしたでしょうか。
上記画像はお遊び的な1カットだとは思うのですが、しかしたった1枚とこれまでの「ワールドウィッチーズ」作品を読み解くだけでこれだけ妄想出来てしまうのだから、やはり「ワールドウィッチーズシリーズ」は懐が深いっすよ! 俺ァあの世界観に惚れたんだ!
ストライクウィッチーズ』をはじめとした「ワールドウィッチーズ」のファンには何故か特撮怪獣ファンを兼任している人が多いので、多分管理人のようにあのポスターの「特技監督 円山英一」に反応した人も多いんじゃないかなぁと思います。
Twitter上では古代の扶桑史に思いを馳せる「考古学ウィッチーズ」とかで愉しんでいる人達も居ますし、本当に色々な方向に遊べますよ、「ワールドウィッチーズシリーズ」の世界観は! 好きだ!


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世界観の掘り下げ、そしてその先へ……。『ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow』総括

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作品本編は、冒険活劇テイストからの空戦アクション映画、といった感じに仕上がっている作品です。また、局地戦闘機紫電改に焦点が当てられた映画でもあります。スケールの大きいミニチュアワークを用いた特撮演出による戦闘描写も大きな見どころ。興味がありましたら、是非!


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2016/10/13 06:52|ストライクウィッチーズTB:0CM:4

世界観の掘り下げ、そしてその先へ……。『ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow』総括 

去る2015年7月31日、『ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow Vol.3 アルンヘムの橋』の映像ソフトが発売されました。これをもって昨年秋から順次上映が開始された『ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow』も、取り敢えずは完結と相成った訳でございます。

ストライクウィッチーズ』シリーズについては当ブログでも度々言及しているように、管理人がリアルタイムで追いかけているアニメの中では・・・いや、多分全アニメ作品の中で一番好きな作品でありまして、本放送第1話からすっかり本作の虜となってしまい、諸々の関連作品やら関連本やら関連グッズなどを買い集めるなど、すっかりKADOKAWAの狗になってしまっている感もあります。もう一生搾取されてやるよ、という気概なのではありますが、しかし一方で最近は、
【パンツじゃないから恥ずかしくないもん!】なんてキャンペーンをやっているアニメ観ているのって、傍から観たら結構ヤバい人なのでは・・・
等と思い始めてしまっている自分も居ます。・・・今更かよ! という気もしますが、コレは管理人が歳を食って大人になったからなのか、それとも今まで感覚が麻痺していたからなのか・・・。
それはともかく、高校・大学の頃合わせて、この作品を観ていたというか追いかけていたという友人は周囲に1人しか居なかったという事で、いや、もっとハマっている人居てもおかしくないんだがなぁ、とか思っていたのでありますが、しかし大学を卒業してから、大学の頃の後輩や先輩が相次いで『ストライクウィッチーズ』にハマり出すという謎の展開を見せたりもしています。何故俺が在学中にハマらなかったんだ! そしたらもっとスト魔女談義が出来たのにッ!!

・・・さて、管理人のスト魔女事情はこれくらいにしておいて、『ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow』全体を通しての総括的なアレでも書きましょうかね。

ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow


ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow』というタイトルからも分かるように、本作は『ストライクウィッチーズ』のOVA展開作品でございます。「オリジナルビデオアニメ」を「勝利の矢作戦」としちゃうあたりが、なんともスト魔女らしいですなぁ。
昨今のOVA作品と同様、映像ソフトの販売の前に映画館での上映も行うというスタイルでありましたが、まぁ、映画館での興行収入と映像ソフトの宣伝を行うことが出来るという一挙両得作戦は、良いんじゃないっすかね。グッズの販売やら何やらも合わせると、ソフトの販売だけ行うよりも資金回収が捗りますし、映画館だって潤う、皆が幸せになれる興行形態であると思います。

ストライクウィッチーズのOVA」というと、スト魔女ファンの間ではやはり2007年版、通称「旧OVA」が想起されてしまうようであります。管理人もそうですし(笑)。
そちらの内容は、全体としてPVと世界観説明というものではありますが、あのOVAが初めて世に出た『ストライクウィチーズ』シリーズ初の映像作品という事で、制作陣からの期待はそこそこあったようですが、実のところそんなに注目されず、聞くところによるとTVアニメ化の話すら危うかったとの事(まぁそれは別の要因もあったそうですが。)・・・。そう考えると、ここまで展開が続いてくれて本当に良かったと思わざるを得ません。今となってはあの旧OVA設定のスト魔女も観てみたくはありますけれども。
しかしまぁ、なんだかんだで映像作品としては8年も続いているシリーズになっていますからねぇ。なかなかの長期シリーズっすよ。

さて本作『Operation Victory Arrow』。全体的には、作品世界観の掘り下げを主軸に据えたOVAシリーズだったと言う事が出来るのでは無いでしょうか。
管理人は、『ストライクウィッチーズ』シリーズの作品の魅力として、「世界観」というのがあると思います。毎回映像ソフトの付属ブックレットに様々な世界観設定と各戦線の状況が詳しく書かれていますし、関連作品である漫画版や小説版では、その「戦史」に沿いつつ各戦線のウィッチ(作品によっては一般兵達も)が、「私にできること」をそれぞれ果たしつつ、皆を守っている。そして、各作品の時間軸は、1937年~1945年の間に散らばっておりますので、時として他作品に登場したキャラクターの「その後」や「それ以前」を見る事ができるという、「クロスオーバー」的な要素も兼ね備えておる訳であります。
そうしたシリーズ全体の世界観が、この作品群の大きな魅力のひとつだと、管理人は思うんですよね。
この『OVA』では、そういった各戦線で戦っているウィッチや人類統合軍上層部、そして民間人など、これまでの『ストライクウィッチーズ』シリーズの映像作品ではあまり深く描かれて来なかった部分にもスポットが当てられておりました。


Vol.1 サン・トロンの雷鳴』では、シリーズ最初期の作品である、故・ヤマグチノボル先生による小説『ストライクウィッチーズ スオムスいらん子中隊』の登場人物でもあり、映像作品に於いては『2』の第4話以来となる、エーリカ・ハルトマンの双子の妹であるウルスラ・ハルトマンと、京極しん先生による漫画『ストライクウィッチーズ キミとつながる空』及び『劇場版』に登場した世界最強クラスナイトウィッチであるハイデマリー・W・シュナウファーが登場。
流れとしては、サン・トロン基地に再び配属となったカールスラント組のところにウルスラがジェットストライカーのテストの為にやってくる、というお話でありました。

2』4話の一件から、ジェットに懐疑的でお姉ちゃんを案じるエーリカ、ジェット実用化の為に再びテストパイロットを引き受けるお姉ちゃん、アマゾナス(我々の世界でのブラジルに相当)のコーヒーで懐柔されてしまうミーナさん・・・。三者三様の反応を示しながらも、滞りなくテストは進み、益々不機嫌になってしまうエーリカ。
カールスラント南部の民族衣装であるディアンドルを着てドヤ顔からの赤面お姉ちゃんが、かわいい。で、ネウロイ出現の報を受けてそのままの格好で出撃しちゃうお姉ちゃんかわいい。
今回の敵は、積乱雲に潜みつつ、攻撃してくる厄介なネウロイ。
そこで、隊長という立場上これまでの映像作品ではなかなか戦闘シーンでの見せ場が無かったミーナさんが、固有魔法である空間把握能力も駆使しつつ空戦で大活躍! ・・・よく考えたら、ミーナさんがこれまでの映像作品でネウロイを撃墜したのって、『2』第7話のアレだけだったのでは・・・。それはそれで酷い話であります(笑)。
最後は、仲間のピンチにジェットを履いたエーリカがウルスラとのコンビネーションでネウロイを撃破。
宮藤に写真を送るも、やっぱりディアンドルでドヤ顔のお姉ちゃんかわいい。

お姉ちゃんは普段よりテストパイロットをやっているという設定もあり、それが具体的に映像化された話でもありましたね。『2』の第4話は、ジェットストライカーのテストというよりは「レシプロVSジェット」みたいな話でしたし。
また、最前線基地の日常や、後方での兵器開発が描写されていた、そんな一篇となっていたと思います。「2009年春」は、もう来ないというのは悲しいのですが、『サン・トロンの雷鳴』を足がかりに、『いらん子』から1945年までのウルスラが過ごした時間に思いを馳せるのも悪くないですね。


Vol.2 エーゲ海の女神』では、原作者の一人でもある鈴木貴昭さんと漫画家の野上武志先生による同人誌、漫画及び小説等の複合展開を見せている作品群『ストライクウィッチーズ アフリカの魔女』シリーズから、アニメ『2』第10話にも登場したアフリカの星ことハンナ・ユスティーナ・マルセイユとその僚機を務めるライーサ・ペットゲンが登場、更にはマルセイユの元上官であるエディタ・ノイマン、そしてエルンスト・ロンメル元帥(言うまでもなく、我々の世界に於ける砂漠の狐・ロンメル将軍がモデルです。)までもが登場。
流れとしては、シャーリー&ルッキーニコンビとストームウィッチーズの二人組がヴェネツィア艦隊と共に、エーゲ海の要衝でもあるデロス島に巣食うネウロイを撃破する、というお話。

冒頭、以前からドラマCDでも存在感を持っていたルッキーニのマーマが遂に登場。あれっ、イメージと違う(笑)。ポイントとしては、ルッキーニのマーマが居るからかどことなく年相応の表情を見せるシャーリーですね。かわいい。
家族との思い出の島を守りたいというルッキーニ、「守りたいもの」という事に触発されるマルセイユ。そして、「諦めたくないんだ!」と語るシャーリー。
戦闘シーンでは、これまでの『ストライクウィッチーズ』では珍しく、ネウロイによって沈められた船のウィンチを使用するという、現場の状況を利用しての戦いとなったのが印象深いですね。敵が陸戦型の固定砲台のようなネウロイであったというのも多分に影響していると思います。
何より、ロンメルのおっさんが全てを持っていった話でもありました。
電源があれば、良いのかね?
格好良い。惚れたッ!
前線に指揮官が飛んでくるというのはどうか、とも思いますが、しかし元ネタの人からして前線に出て陣頭指揮を行う人だったからそれで良いのか(笑)。ノイマンさんも頭が痛かったに違いありません。

全体的に、『アフリカの魔女』テイストの一篇でありましたかね。ヴェネツィア艦隊という通常戦力がネウロイを撃破するという、「一般兵がネウロイを撃破する」という部分なんかは特に。この世界を守っているのはウィッチだけでは無いのです。


Vol.3 アルンヘムの橋』では、しのづかあつと先生による漫画『ストライクウィッチーズ 片翼の魔女たち』の登場人物であり、『劇場版』にも登場したアメリー・プランシャールが登場。
流れとしては、ガリアの復興に注力するペリーヌらの所に、戦災孤児の兄妹が運び込まれて、紆余曲折あり、ペリーヌさんが学校を開いた、というお話。

ガリアの復興に注力する一行。ガリア開放の立役者でもあり、復興にも尽力するペリーヌは、ガリアにとってはまさに救国の女神であります。きっと後々の歴史まで語られる事でありましょう。
ガリアの開放という事もあり、ペリーヌにも色々と余裕が出来てきているようで、『2』以降は表情も柔らかくなってきています。副次的に「劇場版ペリーヌさん」などという語も誕生した訳でありますが(笑)。1期からこのOVAまでで、一番変化の振り幅が大きいキャラクターと言えるのでは無いでしょうか。
戦災孤児の兄妹である、ユリウスくんとローズちゃん。ユリウスくんは結構なイタズラ坊主。ことあるごとにペリーヌにちょっかいをかけ、挙げ句の果てには「クソメガネ」なんて壁にラクガキしちゃいますが、しかしこれってリーネちゃんがガリア語を教えている訳だから、やっぱり黒[※検閲により削除されました]
これまで映像作品ではこの世界の一般市民というものにはあまり深く触れられてはいませんでしたが、今回はメインとして戦災孤児の兄妹を描いているという事で、遂に踏み込んできました。例え終戦を迎えたとしても、ネウロイが居なくなったとしても、人々には傷が残ってしまうんですよね。でも、人類同士の戦争では無い分、まだ我々の世界の第二次世界大戦よりはマシなのかも知れません。
そして、戦闘シーン。ユリウスくんを救うべく、ストライカーユニット無しで三頭犬のような陸戦型ネウロイに挑み、脚を怪我しつつも、心配するユリウスくんに微笑むペリーヌさん。女神じゃ! 女神がおる!
そして、『エーゲ海の女神』に引き続いて、地形や構造物を活かしたネウロイとの戦い。いやぁ、元々ネウロイは怪獣みたいな存在ではありましたが、今回の三頭犬ネウロイは、そのフォルムも相俟って、益々怪獣のような奴でありましたなぁ。遮蔽物等が無い空中で戦う航空大型ネウロイとは異なり、陸戦大型ネウロイは、状況や使用兵器によっては一般兵でもなんとか太刀打ち出来るという設定でもあります。大型・小型含めてこれまで陸戦型ネウロイとの戦いは映像作品では殆ど描かれてこなかったので、色々と斬新でありました。

全体的には、まさに、『劇場版』に直結する前日談的な一篇となっておりましたね。
ラストには502統合戦闘航空団に間借りするエイラ&サーニャ、戦艦大和で作戦準備を進めるもっさん等、『劇場版』への布石も置いていきましたし。これから通して観る際は、
1期』→『2』→『OVA』→『劇場版
という順番で観ていった方が良いかも知れません。


OVA』全体を通しては、やはり世界観の拡充というか掘り下げをやってきたなぁ、という印象が強いですね。501のキャラクター達の掘り下げはこれまでの作品で概ねやってきているので、『OVA』はさながら、「いつもの面々と一緒に巡る、『ストライクウィッチーズ』の世界観」といった感じでありましょうか。
501統合戦闘航空団の次の戦いは、恐らくカールスラントの奪回というところになるでしょうし、そうなれば自ずと「終戦」というのも見えてくる訳であります。「終戦」への道筋は、501の戦いだけに限定されるという単純な話でもないので、各戦線の動きを追いつつ、501の戦いに集約されていくという、シリーズ全体を通しての流れがあるようですので、その足がかりとしての今回の『OVA』という見方も、出来るかも知れません。公式ファンブックなんかを読むと、「様々な戦線のウィッチ達が一堂に会する」みたいな構想もあるようですし。あの構想、まだ生きてるのかなぁ?

しかし、そう考えると『ストライクウィッチーズ』の物語も、そろそろ終盤に差し掛かってきているのかなぁと、そんな風にも思いますね。
いやまぁ、2015年夏現在に於ける『ストライクウィッチーズ』関連作品での登場人物は100人を超えている訳ですし、やろうと思えば過去に遡って延々と続けていく事もできるのでしょうけれども(笑)。
個人的には、第一次ネウロイ大戦や中世、古代のウィッチ達の戦いも見てみたいっすね。あと、第二次ネウロイ大戦後の、現代の兵器をモチーフとしたストライカーユニットとかも。
なんか、世界観だけで考えると『ガンダム』並みに続けられそうな気はしますが、そこまでくると今度は、果たしてそこまでKADOKAWAがやるかどうかというの話も出てきます。まぁ、出たら出た分だけ追いかけてやろうとは思っていますが!

何にせよ、当面の間は制作中の新テレビシリーズ『ストライクウィッチーズ Tactics of Vanadies Attack(仮)』を楽しみに待ちましょうかね。同作は、『劇場版』でもチラッと登場した502統合戦闘航空団がメインの物語になるようでありますし。『OVA』ではメインの話が無かったエイラ&サーニャのコンビも、恐らく『TVA』で登場してくる事でしょう。
他にも、『アフリカの魔女』シリーズや『ノーブルウィッチーズ』シリーズ等、様々な媒体で展開が続いている『ストライクウィッチーズ』関連作品群。
今後とも末永く愉しんでいきたいですなぁ。


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『ストライクウィッチーズ 劇場版』、改めて観てまいりました!
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【OP】


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2015/08/07 18:35|ストライクウィッチーズTB:0CM:0

『ストライクウィッチーズ 劇場版』、改めて観てまいりました! 

そういう訳でございまして、散々な目に遭った前回から早数日。公開中の劇場用アニメーション作品『ストライクウィッチーズ 劇場版』を再び観てまいりましたよ!先日の記事にも書きましたがこの作品は最近流行の「小規模公開のアニメ映画」な訳でありまして、管理人の住む下宿先の近所の劇場では公開しておらん訳です。ですので、県外まで足を運ばねばならん訳でありまして、何回も観に行くとなると交通費も馬鹿にはならん訳でありますよ・・・。
しかし、今回は妙な奴もおらず、快適に映画を観賞する事が出来ました。
そういう訳でございまして、当記事は『ストライクウィッチーズ 劇場版』感想記事となります。

で、まぁ、県外の劇場に足を運んだ訳でありますが、今日は平日という事もあって劇場内は閑散としておりました。
そこで少しご年配の方と居合わせ、少し話をしたのでありますが、正直な所驚きました。見た目60代くらいの方だったのですが、まさか『ストライクウィッチーズ』のファンとは・・・。
曰く、「架空戦記モノが好きなんですよ」との事。管理人も架空戦記モノの作品はそこそこ読んだりしている訳でありまして、少々話も弾んだのでありますが、その繋がりから『ストライクウィッチーズ』にたどり着くとは(笑)。
確かにこの作品は実在の第二次大戦中の艦艇や航空機、戦車をはじめとした兵器群が登場し、ネウロイなる怪獣(と呼んで良いのかどうかは微妙な所ですが。)と戦う架空戦記アニメという位置づけができますが。なんとまぁ懐の深い作品なんだろうかと感動した次第であります。

劇場版ポスター
↑ポスターは第二次大戦を舞台にしたTVドラマ『バンド・オブ・ブラザース』のOPのオマージュであるとされています。しかしながらこのポスター、実に上手いと思うんですよね。あのビジュアルをそのままポスターにして劇場に貼られていたら・・・恥ずかしいなんてもんじゃありませんよ。差し詰め、シルエットだから恥ずかしくないもん!といったところでありましょうか。見事です。


まず冒頭。
スト魔女』では毎度おなじみの郷田ほづみさんによるナレーションであります。
八岐大蛇やらドラゴンやら(が元ネタであると思われる怪異)と戦うウィッチ達の絵をバックに、長い戦いの歴史が語られました。
最近では『戦国ウィッチーズ』などというような作品も出ておりますし、この『劇場版』冒頭のナレーションが過去のウィッチ達の物語の発表に繋がっていく事を管理人は密かに期待する訳でございます(笑)。

この長い戦いの歴史でありますが、『スト魔女』世界では怪異が進化する度に人類側も兵器の増強を行って、それで技術進歩が為されていったという歴史になるんですよね。現実の兵器開発の歴史と同様、「血を吐きながら続ける哀しいマラソン」であります。今回の『劇場版』でも新型のジャミング機能を備えた「地底軍艦」とでも呼べるようなネウロイが登場しましたが、『スト魔女』世界ではまだまだこのマラソンは続いていくのでありましょうか・・・。
しかしながら、怪異・ネウロイの正体は未だ持って「」とされている訳ですが、「」を持たない鋼鉄の敵を、「諦めない心」を持つウィッチ達が倒すというところに、この『ストライクウィッチーズ』という作品の面白さがあると、管理人は思います。
そしてナレーションは続き、ネウロイと人類軍との壮絶な戦いが描かれました。
こういう映像は『スト魔女』では初めてでありますな。各国艦艇が仲良くネウロイに向かって艦砲射撃!地上ではシャーマン戦車タイガー戦車が共同戦線を張ってネウロイに向かって砲撃!
俺はこういうのが観たかったんだッ!
いや、勿論『スト魔女』の本分はウィッチ達の活躍なのではありますが、こういう史実では敵対していた兵器が共通の敵を相手に一致団結して戦っているというシチュエーションは架空戦記でも度々描かれているのですが、映像で見れるというのはなかなか貴重でありまして・・・!
管理人は人と人とが殺し合い、憎しみ合う「戦争」というものはあまり好きではありませんが、因果な事に戦車や戦闘機や軍艦といった兵器(=人殺しの機械)を好きになってしまった(大体怪獣映画・特撮映画のせい)訳でありますので、そういったシチュエーションを見ると、もう感動せずにはいられんのでありますよ。史実では敵対していたとなれば尚更であります。

もうのっけから興奮しっぱなしなのに、その直後に501の面々による対ネウロイ戦闘(その相手のネウロイが冒頭の人類連合軍と戦ったネウロイと同型というのがまたニクい演出であります。)!
大スクリーンを飛び回るウィッチ達。そして大スクリーンに映し出される股間のアップ
もうね、テレビシリーズ第1期第1話からリアルタイムで観続けてきたかいがあったってもんですよ!よもや銀幕でズボン丸出しのウィッチ達の活躍が観られるとは思いもしませんでしたからなぁ!
・・・しかし、この冒頭の501による対ネウロイ戦、時系列的にはいつなんでしょうか。『1期』第1話冒頭の501による対ネウロイ戦もそうでしたが、それが気になって仕方ありません。両方とも芳佳が不在なのでありますが、後者はリーネちゃんがちゃんとライフルを撃てているし、前者はもっさんが元気に飛行して扶桑刀を振り回しているし・・・。そう考えると芳佳が不在なのはどうも合点がいかん訳でありますよ。
・・・まぁ、「イメージ映像です」と言われたらそれまでなのでありますが(笑)。

さて、本編突入。
本編に入ってからも勢いはそのままでありまして、

・芳佳の欧州留学
・謎の新型ネウロイ


という二本を軸として物語が進行していきました。
個人的に嬉しかったのは、芳佳がヨーロッパに着くまでの道程をキチンと描写してくれたという点でありますかね。
これまで芳佳ともっさんが『1期』で空母赤城に乗って(喜望峰廻り。スエズ運河を使わずに喜望峰廻りなのは、スエズ運河付近がネウロイに占領されているという設定がちゃんとあるんですよね。今回の『劇場版』でも喜望峰廻りでありました。)、『2』では二式大艇に乗って(多分北リベリオン大陸経由。)、渡欧していた訳ですが、その道程はバッサリとカットされていた訳です。管理人も初見の時は「ええッ!?もう1ヶ月経ってるの!?」と突っ込んだ訳でありますよ(笑)。
しかし今回の『劇場版』では違った!
今回は芳佳と新キャラである服部静夏ちゃん(しかしこの娘、随分とシッカリした娘でありました。最年少のルッキーニより1歳ほど年上なだけなのにこの差は何だ!?・・・バルクホルンならこう言うでしょう。)の二人が空母天城に乗ってガリア・パ=ド=カレーに着くまでをキチンと描写してくれておりました。
航路もキッチリと明記されておりまして、香港やマダガスカル・アンツィラナナなどに寄港して補給していたのが想像できます。
航海モノの作品が好きな管理人には溜まらん訳です!
しかし芳佳ちゃん。あんた『2』の「オペレーション・マルス」の時に天城には乗ってるし、同型艦の赤城に1ヶ月乗ってたじゃないですか。「天城っておっきい船だね~」じゃないっすよ(笑)!

そんなこんなな航海の中で、火薬庫付近での火災というアクシデントが起き、人が残っている区画への注水命令が下る中、芳佳が単身助けに行くというエピソードがありましたが、これはもう芳佳の芳佳たるところを描き切ったエピソードでありますな。「絶対にあきらめない」。それが芳佳の行動理念であります。
思えば『1期』の第1話冒頭の時点で、「木から降りられなくなってしまった猫を助ける」という行動をとっている訳であります。「自分が行けば助かるかも知れない」。芳佳はその可能性があるのならそれに賭ける女の子なんですよね。こういうタイプの主人公は古今東西様々な作品で描かれてきた訳ではありますが、「女性主人公」というあたりがなんともゼロ年代のアニメの主人公らしいと思ったり思わなかったり。

パ=ド=カレーに着いてからはペリーヌの家に1晩ほどお世話になる訳でありますが、管理人、ペリーヌがパ=ド=カレーの領主の娘である事を完全に忘れておりました。ペリーヌさん、ごめんなさい。
・・・501でのペリーヌは完全にネタキャラ・いじられキャラとして定着しちゃっておりましたが、本来は高貴なガリア貴族の令嬢。この『劇場版』で見せた立ち振る舞いこそが本来のペリーヌなんですよね。
その一方で、ペリーヌと一緒に居たリーネちゃんはいつものリーネちゃんでした。芳佳もいつも通りでしたし。この二人の寝顔を見ると安心しますな。

その一方で映像作品は初登場となるハイデマリー大尉の夜間戦闘、ヴェネツィア上空でのシャーリー&ルッキーニコンビのネウロイとの戦闘、バルクホルン&ハルトマンコンビの戦闘も描かれ、新型ネウロイの脅威がボチボチと出てまいりました。
面白かったのはカールスラント組の掛け合い。エーリカが「この辺には芳佳が来てる」と言った瞬間にこれまで「偵察などに我々が行く必要は無い!」と言っていたバルクホルンが完全武装で出撃準備!ミーナさんが「芳佳は)バルクホルン大尉の可愛い妹」発言!
流石お姉ちゃん、です。
・・・この『劇場版』ではハイデマリーの登場もそうですが、502統合戦闘航空団や赤ズボン隊の登場など、アニメ以外の媒体(ライトノベルや漫画、フミカネさんのイラスト)で発表されたウィッチ達の登場は、今後の『ストライクウィッチーズ』の世界観を深める足掛かりとなってくれそうでありますな。管理人は『ストライクウィッチーズ』の世界観に何よりも感銘を受けた訳でありまして、今後ともこの世界観での物語が紡がれていく事が期待される為、実に愉しみなのでございますよ!

そんなこんなで芳佳達にも危機が迫ります。
崖崩れで怪我人が多数だという村に治療に向かい、一晩を過ごしたら新型ネウロイが出現!
静夏ちゃんが空に上がり、魔法力が無い芳佳もジープを運転してネウロイを誘導、村からネウロイを遠ざけ撃破!
もうこの一連の流れは感涙モノでありましたよ。芳佳は『2』のラストで真烈風斬を放ち、魔力が消失してしまっていた訳であります。魔法力が無いので重そうに九九式二号二型改13mm機関銃を構え、ネウロイに立ち向かう芳佳・・・。涙なくては観られない、熱いシーンでありましたよ!
そうしてネウロイを撃破はしたものの、芳佳はネウロイのビームに撃たれ(正確には、至近弾の衝撃に晒されて)、重傷を負います。しかし、ネウロイは一体だけではなかった!
地下からまるで潜水艦が浮上してきたような感じでズモモモモっと登場する新たなネウロイ!
叫ぶ静夏ちゃん!
この声に呼応して501の皆が駆けつける!
管理人、号泣!
皆の声を受けて芳佳の魔力が復活!
芳佳、ストライカーユニット・震電を装着!
飛翔!
潜水艦型のネウロイを撃破!
危機は去った!
・・・いやはや、勢いのままに書きましたが、一連のこの流れはホントに怒涛の勢いだった訳でありますよ。もうなんというか、芳佳、頑張れ!と(笑)。
この一連の流れの中でも、人類連合軍の司令官としてアイゼンハワーモントゴメリーが出てきたり、魔力を完全に失ったもっさんが戦艦大和のカタパルトから零式水上観測機で出撃したり(もっさんが零観で大和の着弾観測してるんですね、多分。)、戦艦大和がフロートをつけてライン川を遡上していたり(扶桑海軍は滅茶苦茶だッ!、ミリタリー好きとしてはニヤリとできるネタが満載でありました。
もっさんは扶桑海軍兵学校の教官になったそうなのですが、ストライカーユニットで飛べなくとも一般航空機で飛ぶ事を選んだのだなぁと思うと、胸が熱くなりますな。

そんな訳で、エンディング。心地良い余韻に浸りつつED曲を聴いていると、最後に芳佳の復活を強調するように、タイトルロゴに芳佳が追加され、

タイトルロゴ
当記事の冒頭で貼ったように、ポスターのロゴには芳佳は描かれていませんでした。

つづくのかよ!

の文字。
いやはや、「やはり続くのか」と(笑)。
しかし媒体はどうなるんでしょうか。TVシリーズ?劇場映画?大穴でOVA?
まぁ、続報を待ちたいところでありますな。
・・・いや、もしかしたら「ウィッチ達の戦いはまだまだ続く!」という意味で続編は出ないのかも知れません(流石にそれは無いか)。

そんな訳でありまして、大変満足な『ストライクウィッチーズ 劇場版』でありました!
どうやらぴあ編集部による出口調査によると『ストライクウィッチーズ 劇場版』は、「満足度ランキング」で『長靴をはいたネコ』に次ぐ2位だったそうであります。まぁ、この出来でありましたからなぁ!

『長ぐつをはいたネコ』を筆頭にアニメ映画が満足度ランク1、2位を独占


しかしながら、で、あります。管理人は敢えてこの映画に於ける不満点を一つ挙げたいと思います。
芳佳の魔力が復活しちゃ駄目だろ・・・。
2』の最終回で芳佳はもっさんを救う為に真烈風斬を放ち、全ての魔法力を失いました。それから芳佳は治癒魔法に頼らない、医者になる事を志した訳であります。今回の『劇場版』での渡欧も最先端の医学を学ぶ、留学をする為でありました。芳佳としてはもう完全に生きる道を見つけていたんですよね。しかし魔法力が回復し、再び空を飛ぶ事が出来るようになった以上、軍が黙って芳佳を遊ばせているという訳にもいかんでしょう。
そう考えるとこの結末というのは芳佳にとってはある意味残酷な結末であると言わざるを得ません。
あの流れで芳佳の魔力が復活しない方がおかしいですが、しかしせめて「今回一度きりの復活」とかなら良かったのに!タイトルロゴの件を見るに、恐らく芳佳は完全復活したと考えて良いでしょう。
芳佳はよく戦ったんだからもう休ませてあげようよ!

・・・どうやら高村監督や脚本スタッフ陣の方々にも思うところがあったようでありまして、インタビューで「劇場版では芳佳は可哀想な事になる」という旨の事を高村監督が仰っていたり、パンフレットにもそのあたりの経緯が書かれていたりするのですが。
メタ視点で考えるとアレでしょうか。角川の仕業でありましょうか。
もし3期以降があるとしたら、そのあたりの決着もしっかりと描いていただきたいところであります。
でもまぁ、それは管理人個人の一意見。一緒に観に行った友人は芳佳ちゃんの魔力が復活した事については是としていますし、ネットの評判を見ても芳佳の復活を喜んでいる方が多いようですし、まぁ、それもアリなのかなと(笑)。

そんな訳でありまして、『ストライクウィッチーズ 劇場版』、大変満足できた映画でございました。
今後も『ストライクウィッチーズ』のシリーズは様々な媒体で展開されると予想されますので、これからも搾取されてやんよ!愉しみたいところでございますな。


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荒唐無稽なお話を屁理屈で固めるのは大変な事でありますよ!
『ストライクウィッチーズ』についてのお話

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『ストライクウィッチーズ』についてのお話 

先日、アニメ『ストライクウィッチーズ』の劇場版の制作が発表されました。
いやはや、管理人、この作品が大好きでありまして、今回の劇場版制作の発表を聞き、思わず飛び上がってしまいましたよ※比喩表現ではなく、本当に飛び上がってしまいました)。
さて、そこで本日は、『ストライクウィッチーズ』(以下、『一期)及び『ストライクウィッチーズ2』(以下、『)について書こうと思うのであります。

ストライクウィッチーズ

さてさて、この作品の魅力とは何なのでありましょうか?
身も蓋も無い言い方をすれば、こんな感じでありましょうか。
魔法少女がメカの脚を穿いて戦争するアニメ!そして、どう見ても「パンツ」なモノを「ズボン」と言い張るトンデモ設定!
いやはや、とんでもないアニメですよね。しかも、慣れてしまったら全く違和感を感じなくなってしまうというのも凄い所です。いやはや、慣れとは恐ろしい・・・。
このような設定の作品なのですが、様々な要素がてんこ盛りな訳です。包括しているジャンルをざっと考えても、
メカ少女
架空戦記
兵器(航空機・軍艦等)
獣耳属性
百合
・・・等々
いやはや、どの層にアピールしているのか!?と真剣に突っ込みたくなりますよね。
蓋を開けてみたら、結構全てのジャンルの嗜好者から一定の評価が下されていたりもしておりまして、それはそれでなかなかに興味深いと思ったりもする訳でございます。
まぁ、その一方で
わざわざ女の子を出してやる意味は無いのではないか?
という意見もあります。管理人の先輩にはこの作品に対して結構否定的な意見を持っている方がいらっしゃるのですが、その先輩曰く、
いやぁ、やりたい事は分かるんだけどね。ストライカーユニットとか魔導エンジンとか、色々と妙なんだよね。どうしても女の子でやらせたいんだったら、女の子を戦闘機に乗せれば良いだけだし。・・・云々
という事であります。
先輩の話は御尤もなお話でありまして、管理人も実のところ「何故、【魔法少女】でやったのだろうか?」という疑問が尽きない訳であります。
ある種、「萌え」に頼らねばならなかったという事情があったのだろうか、等と深読みしたくなったりもしますが、それは考え過ぎで単にスタッフの趣味だったのかも知れません(笑)。
基本的にこの作品、スタッフがやりたいようにやった作品だと思うので・・・。

さてさて、この作品の世界観設定でありますが、これがまたなかなか凝りに凝った設定なんですよね。
魔法」、「ネウロイ」という要素以外、現実世界と同じような歴史を辿った世界が舞台でありまして、その歴史上の「戦争」は、大体ネウロイの仕業になっていたりで(笑)。
面白いのが、神話や民話に登場する怪物やらがネウロイであるという解釈が付けられている、という事でありますかね。
ヤマタノオロチもネウロイだったのかも
等と公式ホームページで書かれていたりする訳でして、なかなかに興味深い内容となっております。
その中での現実世界に於ける「日本」に該当する国・「扶桑」の歴史を見ると、
織田信長が本能寺の変を逃れた事によって巨大海洋国家に発展した
という歴史が書かれていたりもしまして、これには管理人も爆笑してしまいました(笑)。
まぁ、こんな感じで愉快な世界史になっていたりもしまして、そのあたりのアニメには直接関係の無い部分の設定を見ているだけでも楽しかったりする訳でございます。

さてさて、アニメ本編に於いては、明確な「」として設定された正体不明の存在である「ネウロイ」であります。
前述のように遥か昔からその存在があったにも関わらず、「正体不明」とはどういう話だよ!?と突っ込みたくもなりますが、まぁそれはそれ、これはこれ。
一期』を見る限りでは、ネウロイは人類との友好関係を築きたがっていたようにも見えました。ウィッチ達との交戦で、心理を探ろうとしていたり、ウィッチを模したネウロイが登場したり・・・。或いは、人類側に兵器・ウォーロックとして鹵獲されていたネウロイのコアを取り戻したかっただけだったのか。しかし、『』でロマーニャ上空に出現した、新しいネウロイの巣から出てきた連中は、明確な敵意を持っていたようにも見受けられます。この作品に於ける一番の謎とも言えるのが、このネウロイな訳でありますなぁ。まぁ、謎は謎のままにしておいた方が色々考察できて面白かったりもするのですが(笑)。
ある種、『新世紀エヴァンゲリオン』の「使徒」にも似た何かがあるように思いますが、さてはて(また、ネウロイの巣は『戦闘妖精雪風』を彷彿とさせますね。まぁ、同じGONZOですし(笑))。
まぁ、このあたりは、高村和宏監督の『エヴァ』及び庵野秀明監督に対するリスペクトなのかなぁ、と思ったりもする訳です。
高村監督は庵野監督の大ファンだそうでして、『ストライクウィッチーズ』に於いては、『トップをねらえ!』へのオマージュや、
ネウロイを倒せるのはネウロイだけだ!
といった、庵野監督がよく使う台詞回しを使ったりもしている訳で、本当に高村監督は好きなんだなぁと思います(笑)。
さてさて、そういった感じのネウロイでありますが、デザインは現実の兵器を模したデザインのものが出てくる訳です。ロケット機や超高速ジェット戦闘機、果ては長崎型原子爆弾までが出てくる訳で、こういったのは完全にデザイナーの趣味の世界であるなぁ、と思ったりもします。
しかしながら、各話に登場するネウロイのデザインと話の内容を結び付けてみると、また違った見方もできるのではないか、と思いますね。この機体型のネウロイを出して何を揶揄したかったのか、というように深読み可能なのでありますよね。

さて、作品のキャラやらメカやらについて、少し書こうと思います。
この作品を観る上では、何故メカと美少女はこんなにも合うのか!?という話がありますかね。まぁこれは、結局「合ってしまうもんは仕方が無い!」という話になっちゃうんですけどねぇ(笑)。管理人も大好きです、メカ少女!
さて、この作品で個人的に意外だったのは、登場人物の名前をスラスラと覚えられた事であります。普段は横文字の名前を覚えるのは苦手な管理人でも、各キャラの名前を簡単に覚える事が出来た訳であります。いやはや、不思議なものですなぁ・・・(因みに管理人はバルクホルンお姉ちゃんが一番ですかね)。
これも偏に、各キャラが個性的であったという事が関係するのでありますかね。各キャラは、史実における各国のエースパイロットがモデルなんですよね。これが大きいのかなぁ、と思います。
1クール作品としてはキャラが多すぎないか?と思いましたが、終わってみると全くそんな事は無かった、というのが凄かったですね。
スーパー戦隊シリーズ』よろしく、各キャラの持ち話があり、そして最後は主人公・宮藤芳佳を中心として立ち向かって行くという筋書き・・・。いやはや、見事としか言いようが無かったです(笑)。
モデルになったパイロット達の愛機がウィッチ達のストライカーユニットになっているというのも面白かったように思いますかね。ストライカーユニットとしてリデザインされてはいますが、各機の特徴を的確に捉えたデザインがポイントだったりもします。特に『』の8話に登場した震電などが素晴らしいリデザインであったと思うのであります。
勿論、飛行駆動等の動きも見事に再現されておりまして、エンジン音に至ってはオリジナル音源を使っている訳なんですよね。そこまでやるか!と(笑)。いやはや、戦闘機好きには溜まりません。
そして緻密な作画&CGで再現される艦艇・・・。いやはや、力入れすぎだろうと(笑)。

さて、総括ですかね。
全体的に絶賛したいところではありますが、やはり『』でのキャラの堀下げをもっとやって欲しかったかなぁと、そう思います。結局『』は『一期』の踏襲と補足であったという感が否めない訳なんですよね。そのあたりが個人的には惜しかったかも知れません。
全体のバランス&ストーリー】であれば『一期』、【迫力&スケール】であれば『』なのかなと、そう思いました。
また、『』では結構遠くからのアングルでのCG使用というのが目立ちましたかね。作画の面で言えば『一期』の方が良かったと思うんですよね。まぁ、僅かな差だと思うんですが。GONZO・・・。

と、言う事で劇場版も期待!であります。
まだまだ『ストライクウィッチーズ』、楽しめそうであります。
確かGONZOのプロデューサーが、
10年は戦える作品にしたい
と言っていたと思うので、劇場版が公開した後の展開にも注目したいところでありますね。

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