管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

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飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

更新頻度が低下しておりますが、最低週一回は更新していく予定です。していきたい。
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そんなに地球人を好きになってくれたのか、ウルトラマン。 『シン・ウルトラマン』 

空想特撮映画『シン・ウルトラマン』、大人気上映中であります!
管理人も公開初日・初回のIMAXで観て以降何度か観ていますが、なんか観るごとにどんどん『シン・ウルトラマン』を好きになっていく気がするんですよね。ウルトラマンが、空想特撮ジャンルが好きで本当に良かった!
……と、いった感じで「『シン・ウルトラマン』良かったぜ! 面白かったぜ!」で記事を終わらせてしまっても良いのですが、折角ブログというモノを持っているので『シン・ウルトラマン』という作品の何が良かったと管理人が感じたのかという事について、少し書いていこうと思います。宜しかったら是非、お付き合いくださいませ。


【予告】



シン・ウルトラマン
公開初日・初回でIMAXで観たのですが、劇場でトラブルがあり、少し気が削がれてしまうというアクシデントがありました。だから一層何度も観に行っているというのもあるかも知れません。
因みに公開日はがっつり平日だったにも関わらず、同じ回に度々オフ会などをやっている特撮仲間が管理人含めて3人も集結したのには笑いました。



シン・ウルトラマン』は2022年5月13日公開の空想特撮映画。2016年公開の『シン・ゴジラ』に引き続き、企画・脚本・総監修を庵野秀明氏が、監督を樋口真嗣氏が手がけた、庵野印の空想特撮映画第二弾という位置付けになっています。

作品内容について書く前に触れておかなければならないのは、この映画の製作が円谷プロダクション・東宝・カラーの3社共同である、という点でしょう。円谷プロやウルトラシリーズに詳しい方はご存知かも知れませんが、かつて諸々のいざこざによって円谷と東宝は半ば喧嘩別れのような形で決別した歴史があります。90年代以降のウルトラシリーズの映画が基本的に松竹映画が配給となっているのはそれが要因のひとつでもあった訳です。しかし今回の『シン・ウルトラマン』ではガッツリと円谷と東宝が手を組んでいる。円谷も経営体制がかつての頃からは180度転換しているとは言え、これは歴史的な和解と言えます。
そして、もうひとつ。本作のウルトラマンデザインが原典の美術面を手がけた美術家・成田亨氏のデザインに極めて近いものになっているという点。こちらの成田亨氏もまた、円谷プロとは一悶着あって決別してしまったという流れがあり、成田家と円谷の間では長らく確執があったのです。しかしその成田亨デザインに準拠したウルトラマンデザインや怪獣デザインと、成田家の協力による本作の制作というのを鑑みるに、これもまた円谷プロと成田家の歴史的和解と言う事が出来るでしょう。
東宝と円谷の和解と、成田家と円谷の和解。これも、特撮博物館やアニメ特撮アーカイブ機構といったいった活動を通して多方面に尽力してきている庵野秀明氏が結んできた縁が実った形ですよ! 管理人は公開前にこういった情報が出た時点で、割と感動していたのでありました。

そういった感じの制作体制で創られた本作、そのあらすじはこんな感じです。

※以下、ネタバレ注意です。『シン・ウルトラマン』を1回以上の鑑賞後に読む事を強く勧めます。




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2022/05/23 22:05|特撮ヒーローTB:0CM:3

ありがとう。そして、さようなら。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』 

エヴァが、終わりました。14年前に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観た劇場で、初日に観てきました。いやあ、『』と同じ劇場でエヴァの最後を見届ける事が出来て、非常に僥倖であります。
なんなんですかね、シンエヴァを観終えたというこの感覚は。若干「終わってしまった」という寂寥感もありますが、なんかこう、色々と満たされたような気分なんですよ……。

シン・エヴァンゲリオン劇場版
ちょっと無理して休みを取って、初日初回IMAXで観てきました。

度々当ブログやTwitterなんかで書いているような気がしますが、管理人が『新世紀エヴァンゲリオン』という作品に初めて出会ったのは、今から16、7年前の事。まだ中学生だった時分に衛星放送(ANIMAXの夕方放送でした。確か1日1話ずつの放送で、最終話まで行くのに1ヶ月かからなかったと思います。)で観たのがファーストコンタクトでありました。
魅力的なキャラクター、ハイクオリティなロボットアクション、謎めいた世界観、そして画や映像そのものの面白さ。哲学的な問いかけさえもしてくるこの作品に、中学生の管理人はハマっていったのでした。
今からするとそんな大した事じゃ無かった気もするんですが、当時はまあ学校で色々と嫌な事がありまして。管理人も割と塞ぎ込んでいたところがあったのですが、エヴァを最後まで(旧劇場版まで)観て色々と「救われたなぁ」と感じる事があり、生きるのが少し……いや、だいぶ楽になったんですよね。だからその後、『EOE』(※『The End of Evangelion』の略。つまり、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の事を指します。)が世間で「バッドエンドだ」と言われるのを知って腑に落ちなかったりもしたんですよ(笑)。いや、初見で『EOE』にグッドエンド性を見出した俺も俺でどうなんだと思いはしますけれども。
……今年の1月に旧劇場版のリバイバル上映を映画館に観に行って、管理人は号泣してしまったのですが、やっぱり周りから変な目で見られてた気がします。まあ、泣くような映画じゃ無いかも……。

『新世紀エヴァンゲリオン』という名の思い出 ‐怪獣の溜息

先述の放送を録画したビデオを繰り返し観たり、ネット上に溢れるファン小説——エヴァFF(※ファンフィクションの略。)——を読み漁ったり、古本屋で購入したいわゆるエヴァの「謎本」を読んでみたり、発売されたゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ-another cases-』をPSPと一緒に購入してプレイしたりして、遠回りしつつもエヴァについての作品性や設定を概ね理解してきた頃、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が公開されました。
管理人もその頃はもうエヴァという作品は完全に「過去のもの」であり、21世紀を迎える前に完結した「上の世代の人気作品」という感覚があったので、新劇場版シリーズとして再びプロジェクトが始動するという事を知り、非常に興奮したのを覚えています。
アニメ雑誌などでは「再構築された完全新作」と謳われていたのですが、まあ「作画や3DCGを足したリメイクだろうな」という気持ちで映画に臨みましたよ。そしたら、冒頭の赤い海、使徒のナンバリングの違い、ヤシマ作戦部分の大幅改訂、リリスの開示、渚カヲルの登場など、旧世紀版とは大幅に異なる展開を辿り、「これはまた只事ではない、新作が始まったな」と感じたのでありました。
その後、親元を離れて大学に進学し、バイトをして貯めたお金でエヴァのDVD-BOXを購入したり東宝特撮映画DVDコレクションを集めたりといった生活の中で、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開。シンジ君の成長を感慨深く見ていたのでありました。
そして、あの震災の翌年。「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」の東京展に行った年、大学生活最後の年の暮れに、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が公開され、全てに打ちのめされた訳です(笑)。『Q』は完結編の為の前振りであり、そのためのフラストレーションを溜める回だというのは分かったのですが、よもやそこから8年半も待つ事になるとは、ですよね。多分、エヴァファンは皆そう思っていると思います。

【館長】特撮博物館、行ってまいりました!【庵野秀明】 ‐怪獣の溜息

『EOE』以来の衝撃! 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 -怪獣の溜息

この8年の間には、色々な事がありました。管理人も紆余曲折の末に就職したり、趣味の創作同人漫画をデジタル頒布したりといった感じで、幼少期の頃からの夢をちょっと(だいぶ?)違った形で実現する事もできたのかな……とか思ったりしています。仕事に関係の無い趣味仲間も沢山出来ましたし、地元の特撮イベントの運営の手伝いなどをしたりもして、今の生活は意外と充実していると言えるのかも知れません。
2016年には、『Q』で「壊れて」しまいうつ状態に陥った状況から立ち直った庵野監督が撮った特撮怪獣映画『シン・ゴジラ』が公開されました。この作品を観て管理人は「この映画を観てしまったので、特撮怪獣オタクとしてはもはや余生に至ってしまった!」とか思っているのですが(笑)、いよいよもって『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』への導線が出来た気もしたんですよね。

ゴジラという名の恐怖と幻想、それに立ち向かう日本人。 『シン・ゴジラ』 ‐怪獣の溜息

2019の暮れには、当時のGAINAX社長の逮捕に伴い、庵野秀明監督とGAINAXとの確執やエヴァをはじめとした庵野作品の版権などについての、庵野監督による特別寄稿文も公開されました。かなり界隈が騒然としていたし、これまでにGAINAXが出してきた作品のファンでもあった管理人にとってもかなりショックな内容だった訳ですが、色々な部分で腑に落ちるところもあり……。
……こうして様々な事を俯瞰して振り返ると、『Q』からの8年半は『シンエヴァ』にとって、そして自分にとっても必要な8年半だったのだと、静かに思いますね。立ち止まったり遠回りをしても、人生には無駄なことなど何も無いのだなと。

さて、コロナ禍の折2度の公開延期を経て2021年3月8日に公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。
何のことは無いんです。要するに旧劇場版、つまり『EOE』と殆ど同じ事を、異口同音で言っているという、そんな映画でした。
アニメ観て、元気を貰ったら現実世界でも頑張るんだ!
突き詰めるとこれが『EOE』で言っている事なのですが、『シンエヴァ』ではこれに加えて、
アニメ(虚構の創作)は、現実の中にあり、常に我々に寄り添っているし、これからも寄り添い続ける!
という事も言っている感じですよね。
いやあ、改めて『エヴァ』にこう言われて、管理人はもう成仏したような気さえしましたよ(笑)。
こういう言い方が出来るんなら、旧劇場版の時にやってくれよ!」という話もあるんですが(笑)、でも管理人は『EOE』から24年、四半世紀が経った『シンエヴァ』だからこそ、こうしたテーマをストレートな言い方で言える作品として完成していると思うんですわ。

注目すべきは、『EOE』ではシンジ君のメンタルケアが精神世界で行われた事に対し、『シンエヴァ』では作中の現実世界でそれが行われた事。TVシリーズからずっと、シンジ君の安らぎはトウジやケンスケといった、「エヴァには直接関係の無い友人達」にあったんですよね。だからこそ、彼らが作品から退場すると、シンジ君は病んでいく訳です。
』でも、シンジ君がエヴァを降りず自らの意志で使徒と戦ったのは、トウジやケンスケの「頑張れ」の言葉があったからでしたしね。かつて彼らを守ったシンジ君が、今度は彼らに傷付いた心を癒してもらう。まさにカヲル君が言った「縁が君を導く」というのはそのまんまだった訳ですよね。
管理人もトウジやケンスケの再登場は『Q』の時から予想はしていましたが、シンジ君が彼らの優しさを受け入れて、「ここに居てもいい」という思いに至るのが、とても心に来ました。

そんな第3村パートですが、管理人が非常に驚きショックを受けた点がひとつ。
ケンスケとアスカの関係性ですよ!!!!
トウジと委員長がくっつくなんて意外だよな~」とか、意外でも何でも無い事を言ってる奴が一番意外な関係性を見せてくるんだから世話無いです。なんだよ、ケンケンて。ケンケンて!!
……管理人もまあLAS勢(※古のエヴァオタ用語。「Love×2 Asuka Shinji」の略。つまり、シンジ君とアスカの恋路を応援するカップリング勢。)なので、控えめに言って大変取り乱した訳ですが、後に明かされるエヴァパイロットとして人為的に造られたクローン・式波タイプの一人だという新劇場版アスカの出自や、カヲル君が思い至った「他者の幸せを望むのは、自分が幸せになりたいからだ」という考え方などを鑑み、自分なりに咀嚼した結果、式波アスカというキャラクターにとってはこれが一番なんだろうなという考えに至りました。
アスカに必要なのは、過度に干渉しない適度な距離感を保ってくれるケンスケで、シンジ君では無かった、という訳ですよ。
アスカが幸せになれるのなら、シンジ君とくっつかなくても良いんだ。アスカを幸せにしてやれよ、ケンケンッ!!
以前から「苗字が変わっているキャラクターは出自レベルで設定が再構築されている」とスタッフからのアナウンスはあったのですが、まさかここまでとは思いませんでしたよ。「新劇場版のアスカはトラウマを払拭したんだろう」みたいに読んでいたのですが、そもそもそのトラウマが存在しないものになっているとは。式波タイプのクローン同士で蠱毒とか、旧世紀版以上に過酷な運命ですやんか、これ。
』の式波アスカ初登場から12年越しに明かされる衝撃の事実に、脳がクラクラします。
LAS勢を完全に死に至らしめる展開を見ても、ファンの間で「アスカ派? 綾波派?」とか言われてきた事象を完全に過去のものにする大仕掛けですよね。この点からも、『シンエヴァ』がエヴァンゲリオンにさよならする為の作品である事を強く感じます。

エヴァにさようならする」という点だと、カップリングの話とも絡むのですが、ガフの扉の向こうのゴルゴダオブジェクトとガイウスの槍改めヴィレの槍を使って再構築された世界で、シンジ君が真希波マリと手を繋いで宇部新川駅から外に出て行くラスト。これには色々な文脈が乗っていますよね。いや、宇部新川駅が庵野監督の故郷の最寄駅というのを置くとしても。
まず「駅・電車」というモノ自体が、エヴァに於けるの「敷かれたレールに沿った運命」、「ポイント切り替えによって変わるシナリオ」という部分のモチーフになっており、そこからの脱却と、読み下す事が出来ますが、一方で「駅から出る」という事は再び「駅に戻ってくる」という選択肢も存在する訳です。
つまり、「駅(エヴァという作品)自体もまた、世界の中の一部である」とも言っていると思うんですよね。ここが、「アニメ(虚構の創作)は、現実の中にあり、常に我々に寄り添っているし、これからも寄り添い続ける!」と言っていると、管理人が感じた部分でもあります。
次に、シンジ君の声が神木隆之介になっていた点。緒方恵美の実力を持ってすれば、「声変わりした碇シンジ」を演じる事は出来る筈なんですよ。しかし、シンジ君の声は神木隆之介になっていた。これって多分、「エヴァよりも新しいアニメの時代が来ている」事の表象である、というのが多分にあると思うんですよ。
エヴァより新しいアニメはなかった」と、新劇場版の所信表明で庵野監督は書いていました。しかし、『』からの14年間の間、アニメとそれを取り巻く環境は大きく変わりました。アニメ映画が興行収入の記録を叩き出したり、企業や役所が積極的にアニメとのコラボを打ち出したり。今の日本に於いてアニメは、「オタクが好んで観るもの」というだけでは無く、それ以上にカジュアルな娯楽のひとつとなっているのです。
そういう意味で、正しく「ポスト・エヴァンゲリオン」の時代が到来し、エヴァの役割は終わった。だからこそ、碇シンジの声が、『君の名は。』で主人公の瀧君を演じた神木隆之介になっているのだと、管理人はそう感じました。
そして、マリの存在。
お前乳派だったのか、シンジ君!!
……というのは置いとくとしまして(笑)。
ネルフの「」からやってきて、「エヴァを愉しんで操縦する」というマリは、「エヴァに乗る事の意味・意義」について悩む従来からのエヴァキャラの枠外のキャラクターでもあります。彼女は新劇場版シリーズに於ける「他人の象徴」であるという事が出来ると思うんですよね。
メタ的に見ても、マリというキャラクターは庵野秀明総監督があまり手を加えてはおらず、総監督を支える監督のひとりである鶴巻和哉監督の趣向が強く出ているキャラクターであるという事は度々スタッフから言及があったところでもあります。確かに、『フリクリ』とか『トップをねらえ2!』の世界観からやってきたキャラクターだと言われても、違和感が無い(笑)。
EOE』では「他人の象徴」としてアスカがシンジ君の隣に還ってくる展開でしたが、『シンエヴァ』ではその役割がマリになったのだと。マリは、ゲンドウやアスカ、カヲル君に綾波といった、全てのキャラクターと対話し終えて「さよなら」を告げてひとりぼっちになり、他者が居ない世界で存在があやふやになりかけたシンジ君(この状態が、原画にまで還元されていくというように表現されていたと思います。)を「再観測」する事で、この世界に定着させるという役割が与えられていた訳です。「自分の形を作るのは他人からの目である」という、TVシリーズからエヴァが言ってきた事の反復ですよね。
そして駅のホームで、シンジ君のDSSチョーカーを外す。『EOE』の、シンジ君がアスカの首を絞め、アスカがシンジ君の頬を撫でた、あのラストシーンの再構築と言って良いでしょう。
こうなると、「真希波マリ」という名前も、「デウス・エクス・マキナ」をもじったような気がするんですよね。全てを終わらせる役柄というのは、どの時点から(或いは、最初から?)想定されていたのでしょうか。

いやあ、本当に『シンエヴァ』はめちゃくちゃ分かりやすくなっている!
これで俺も、エヴァオタとして成仏する事が出来るぜ……。

エヴァ01

……概ね、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』という作品の根幹部分については書く事が出来ましたかね。
あとは特に気になった部分を何点かピックアップして、記事を終わりにしましょうか。

まず、楽しかったのは、ゲンドウの時間稼ぎをする為にネルフ戦艦を率いてやってきた冬月。そして流れる惑星大戦争メインテーマ」!!
いえね、特撮SF映画『惑星大戦争』が大好きな総監督が創っているので不思議では無いというか、管理人も『シンエヴァ』の特報を観て艦隊戦があるという事を知った際に「こりゃ『惑星大戦争』のオマージュが来るぞ!」と思ったんですが、まんま劇伴曲が流れるとは。『ふしぎの海のナディア』の「N-ノーチラス号のテーマ」のオマージュ元がこの「惑星大戦争メインテーマ」であり、「N-ノーチラス号のテーマ」のアレンジ劇伴曲を『Q』のヴンダーの戦闘シーンで流していたのである種先祖返りと言っても良いんですが(更に言えば、『惑星大戦争』の作品自体と劇伴音楽が『宇宙戦艦ヤマト』を意識している部分があるので、もはや庵野監督の好きな艦隊戦モノ全載せという文脈が通ると考える事が出来ます。)、管理人はここでめっちゃ笑ってしまったんですよね。
冬月がネルフ戦艦に乗って駆けつけるのも面白いし、将棋をやってる冬月に直感で戦うミサトさんが負けるというロジックバトルも面白いし、骸骨頭の変なエヴァが飛んでくるのも面白い。
富士山を引き摺る黒き月」とか、「首の無い女体が列を成して歩いてきて、あまつさえ手を繋いで飛んでくる」とか、「やたらリアルな巨大綾波」とか、『シンエヴァ』は変な絵面が多い映画でもありました。いやまあ、「変な絵面」が多いのは、よくよく考えたら旧世紀版からの事で今に始まった事じゃ無いですね。
しかしながら今回は北上ミドリさんがキチンと真っ当に、「絶対ヘン!」と突っ込んでくれた事で「笑いどころですよ」と明示されたのが、大きかったと思います。今までエヴァのトンチキな絵面に突っ込んでくれるキャラなんて居なかったし、視聴者も作品の異様な雰囲気に呑まれて突っ込んで良いのか分からない感じでしたもんね(笑)。

便乗映画として抑えられない、燦然と轟く東宝特撮の凱歌! 『惑星大戦争』 ‐怪獣の溜息

次に言及しておきたいのは、シンジ君の父親である碇ゲンドウについてですかね。
先日公開する予定だったエヴァ記事で、ゲンドウについて管理人はこういう風に書いていました。(※エヴァTVシリーズについての言及です。)

六分儀ゲンドウは自ら育った環境その他によって、極度の人見知りで頑固な性格の非常に自己肯定感の希薄な男として生きてきました。「自分が他人に好かれる筈が無い。そんな自分が他人を好きになって良い筈が無い」。そういう念に囚われていたのです。
そんな男が唯一世界と向き合えたのが、勉強だったのです。その結果彼は、京都大学の理系に進学します。そしてこれが全てのはじまりでした。

京大の大学院時代、ゲンドウは、ひとりの女性と出会います。その女性こそ彼にとっての運命の人・碇ユイさんなのでした。劇中、冬月が「ゲンドウがユイに近付いたのは彼女のバックボーンの組織の力が欲しいからと噂された」と言っていますが、その実態はゲンドウのベタ惚れによる純愛だった訳です。
本編第弐拾壱話を観ると、若い頃のゲンドウが終始不敵な笑みを浮かべていますが、アレは不敵な笑みではなく「この世界には俺を愛してくれるユイが居る! その事実だけで生きられる!」という幸福感によるもので、世界が楽しくて仕方の無いゲンドウ、という描写なのだと管理人は確信しております。
(中略)
初号機にユイが取り込まれる事件は、ユイを通して世界と向き合っていたゲンドウにとってはこの世の終わりのような事態だったでしょう。そして、どうやってもユイをエヴァからサルベージする事が出来ないと悟り、それならばと使徒のテクノロジーを使いユイと再会する事の出来る唯一の手段……「人類補完計画」をゼーレに提出します。



いやあ、管理人のゲンドウ解釈、バッチリだったよなと(笑)。「ユイ……ユイ……ユイ!! ここに居るのは全部レイか……!」のあたりの情けない感じが、もう非常にゲンドウでしたよ。管理人はかなりゲンドウびいきなので、ゲンドウの掘り下げをやってくれるのは非常に嬉しかったですね。そして、憑き物が落ちたように電車を降りるのが、もう、ね。
最期は、ユイさんと共に槍に貫かれて初号機&第13号機として消滅していく姿を見て、目頭が熱くなりました(が、その後続々と槍に貫かれて消滅していくエヴァンゲリオンという変な絵面に涙が引っ込みました。感動的なシーンだったのに(笑)!)。

あとは、既に第3村で心を癒したシンジ君が精神世界で無双するというさながらエヴァキャラ補完RTAだった部分とか、量子テレポートを繰り返して逃げるゲンドウを見て綾波をアンカーとして初号機にワープする事を思い付くシンジ君とか、ガフの扉は実質ブラックホールみたいなものでその向こうのマイナス宇宙は特異点の向こう側なんだろうという読みが当たっていた部分とか、ミサトさんの最期とか、感情を知っていったアヤナミがLCLに還ってしまうのが非常に切ないとか、ゲンドウとシンジ君の虚数空間での戦いが東宝スタジオで撮られているかのように表現されている部分とか、そのミニチュアセットの第3新東京市の中に庵野監督らが立ち上げた「アニメ特撮アーカイブ機構」のロゴが入った看板があったところに庵野監督の願いを感じたとか、『シン・ゴジラ』で用いられた撮影技術が『シンエヴァ』にも応用されている部分とか、アニメ界のレジェンドだけでなく特撮界のレジェンドも多数スタッフとして参加しているという部分とか、色々と語りたい事はあるんですが、最後に書きたいのはやっぱり、挿入歌として流れた、「VOYAGER〜日付のない墓標」についてですね。

管理人、特撮SF映画『さよならジュピター』が割と(DVDを持っている程度には)好きなんですよ。でも、屈託無くこう言えるのは管理人が「その世代じゃない」というのが多分にあると思うんですよね。
庵野監督らの世代のSFファンにとって『さよならジュピター』は日本SFの希望であり、そしてどれだけの絶望の象徴であるのかという話は多分書き出すと長くなると思うんですが(笑)、しかし、監督らの世代の日本のSFファンにとって、良くも悪くもとても大切な映画ではあるんですよね。まぁ、色々な意味で変な映画なんですけれども、しかしエンドロールで松任谷由実が歌う「VOYAGER〜日付のない墓標」が流れると、もう全てを許せてしまう、そんな映画であります。
そんな『さよならジュピター』(余談ですが、『さよならジュピター』は『スターウォーズ』の便乗映画として企画された『惑星大戦争』から派生して制作された、いわば兄弟作なんですよね。『シンエヴァ』でこの両作の劇伴曲・主題歌が流れるのは、縁を感じざるを得ません。庵野監督、多分意図的にやってるよなぁ……。)の主題歌が、エヴァの完結編、しかも「エヴァが消滅していく場面」で流れるんですよ。まさに、「エヴァンゲリオンが、さよならを言っている」んです。管理人、泣きながら笑いましたよ。
私があなたと知り合って、愛した事を、死ぬまで誇りにしたい
これ、シンジ君のエヴァンゲリオンに対する思いであり、ゲンドウのユイに対する思いであり、『エヴァ』に対する庵野監督の思いであり、視聴者の『エヴァ』に対する思いでも、ありますよね。
なんてことだ。『さよならジュピター』の主題歌が『エヴァンゲリオン』との別れの歌になってしまったぞ! 『シン・ゴジラ』で「宇宙大戦争マーチ」が「ヤシオリ作戦のテーマ」に書き変わったのと同じだ!! なんて事をしてくれたんだ、庵野秀明ッ!!! ついでに言うとシンエヴァ後の通勤中に俺は「VOYAGER〜日付のない墓標」を聴きながら落涙という失態を演じて変な目で見られてしまったぞ!!!! どうしてくれるんだ庵野秀明ッ!!!!!

他にも、庵野秀明ドキュメンタリーとしてのシンエヴァとか、色々と書きたい事は山のようにあるような気がしますけれども、兎にも角にもこれで『エヴァンゲリオン』は終わりなんです。
……「さようならは、また会う為のおまじない」なので、庵野監督が監督では無いアニメシリーズとして『機動武闘伝Gエヴァンゲリオン』みたいな作品があったり、もうあと15年くらい経ってから庵野監督が再び監督する『エヴァンゲリオン Eのレコンギスタ』みたいな作品が出てくる可能性はあるような気がしますが(笑)、今はこれで「さようなら」なんです。管理人にとっても、エヴァと共にあった16年だか17年だかが終わるのです。人生の半分がエヴァと共にあったのだから、もう大変な事です。
管理人はこれからの人生を、「エヴァと出会い、好きだった事を、死ぬまで誇りに」して生きていきたいと思います。
ありがとう。そして、さようなら、エヴァンゲリオン!


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2021/03/13 12:40|新世紀エヴァンゲリオンTB:0CM:4

シンエヴァ直前記事を作成しようとした……つもりだった! 

来たる2021年3月8日、アニメーション映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』が公開します。
中学生の折に『新世紀エヴァンゲリオン』に初めて触れた管理人にとって『エヴァ』という作品は、「人生の中で特別な1本」という位置付けになっているので、2007年から続いてきた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズがここに完結を迎えるというのはやっぱり、特別な感慨を持っている訳であります。8日には休みを取ってチケットも既に確保しておりますので、後は当日寝坊しないようにするだけですね。

そこで本日は「エヴァが終わるぞ記念」という事で、『新世紀エヴァンゲリオン』並びに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズってこういう作品だったよな、という事を再確認する感じの、詰まるところ管理人の「エヴァ解釈」記事を作成しようかなと思うところであります。
まぁ管理人が書かずとも、世の中のエヴァファンが考察やらをし尽くしていて管理人が何か書くことも無いんじゃないかとも思うんですが、エヴァは観た人それぞれに「真実」が存在する作品でありますから。管理人の「エヴァ真実」はこうだ! というのを、シンエヴァ直前に書き留めておくのも良いのではないだろうかと思いまして。
現実は知らないところに、夢は現実の中に。そして、真実は心の中に。……です。
それでは、何卒宜しくお願い申し上げます。


……という出だしで大体2万字ほどを費やしたエヴァ記事を作成していたのですが、今すぐの公開はやめておきたいと思います。

ゼーレはしくじり秘密結社だとか、ゲンドウはセカイ系主人公をやっているおっさんだとか、カヲル君のパーソナリティは宇宙人だとか、アスカはシンジ君に一目惚れしたラブコメ生命体だとかいう感じのなんだか胡乱な話から、エヴァとリリスの関係性から見る模造品とオリジナルの関係性の話とか、旧劇場版でのシンジ君の最終的な選択が泣けるという話とか、ロボットアニメとしてのエヴァの魅力みたいなちょっと真面目な話や、あまり劇中で言及されない設定まわりを『エヴァ2』を元に紐解く、みたいな記事だったんですけど、コレをひとつの記事にしてしまうと色々と纏まりが無くなってしまう、という恐れが非常に大きくてですね……。
こういうのは、集中連載みたいな感じで1記事1項目という感じにして計画的に上げてナンボ、みたいなところがあるような気がします。
しかし、もうシンエヴァ公開直前のタイミング。記事作成に取り掛かるのが1週間くらい遅かった……。

もう2万字くらい書いちゃったのが無駄になってしまうのはなんかアレなので、今後折を見て加筆修正した記事を少しずつ上げていくとか、そういう感じにする方向で行きますね。
需要があれば良いのですが。

エヴァ01
ちなみに、エヴァ絵も描きました。
取り敢えずはこれで、シンエヴァを迎える身体づくりが完了した感じですね!(シンエヴァを観る身体づくりとは)


兎にも角にもシンエヴァまでもう残り僅か。
管理人の目論見はちょいズレて、すぐの記事公開はできなかったのですが、エヴァについての自分の考えを書き散らす事が出来て、いよいよシンエヴァを迎える身体が出来上がってきたような気がしています。
個人的には感情をぐちゃぐちゃにされたいのですが、今は心穏やかに待つとしましょう……。

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2021/03/07 01:45|アニメ関連雑記TB:0CM:0

本年もよろしくお願いいたします。 

年賀状

年が明けて2021年が始まりました。
今年もよろしくお願いいたします!

と、言いつつ当ブログはもう殆ど更新されなくなっちゃった感はあるんですけどね。
記事更新の機会なので言うんですが、どうやら一昨年かその前の年あたりから管理人は某匿名掲示板の某スレその他で「監視」されていたようなんですよね。Twitterの方の「質問箱」とかにも誹謗中傷とも取れるような妙な質問がかなり来るようになったり(現在は質問募集締め切り状態にしています。)、当ブログの記事にやたら攻撃的なコメント(随時削除・非公開にさせていただく形で対処させてもらっております。)が来るようになってきていたのは、その「監視」と無関係では無いんじゃないかと思っておりまして。管理人、何か攻撃されちゃうような事しましたかね……。
まぁ管理人も人間なので、書いた記事に対してそういうコメントなんかが飛んで来るのにはなかなかどうしてしんどい気分になる訳でありましたので、どうにも当ブログを更新するのが億劫になっていった、というところであるんですよ。「記事更新してヤなコメント来るんだったら、趣味の漫画制作に時間を費やした方が良いや」という思いなどもあり。
ネットの悪意って、こわいね!
まぁ、このところは「監視」の目も緩んできているんじゃないかという気はしているので、折を見て更新はしていこうかなと思います。でも、何だかんだで今年もブログの方は低更新な感じになりそうな気もしています。
飛翔掘削としての活動は、もうTwitteの方がメインになっていますなぁ。あと、地元の特撮イベントのお手伝いですか。

年始早々世知辛く辛気臭い記事更新になっちゃいましたが、まぁ、ゆるゆるとやっていきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます!
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2021/01/01 19:54|記念イラストTB:0CM:1

『スカイガールズ』は質実剛健な、00年代ロボットアニメの白眉であるッ! 

自粛、、在宅、テレワーク……等が求められる、世界的な災厄である新型コロナウィルス蔓延下での日常生活を送らなければならない今日この頃ですが、皆様に於かれましてはいかがお過ごしでしょうか。現状では手洗い・うがい・マスクの着用を徹底しつつ「三密」を避けるくらいしか我々には打つ手がないというのがなんとも歯痒いですが、兎にも角にも何としてでもこのコロナ禍を生き延びましょう……ッ!
さて、管理人はこのコロナ禍で暫く在宅環境となりまして、そこそこの時間もあり、漫画を描いたりアニメや映画を観たりして過ごしておりました。こういう時、自宅で過ごせる趣味があって良かったなァと、思うところですね。学生の頃以来ぶりぐらいにアニメ漬けになっていたような気がします……。配信サイト充実の現代に感謝っす。
しかしながらこう、ずっと家に籠りっぱなしというのもなかなかどうして気が滅入るというもの。早く青い空の下に出たいものだなぁ……等と思いながら、ここ数日はアニメ『スカイガールズ』を観直したりしていた訳です。……まぁ、別の大きな理由も、あるんですけどね……。
スカイガールズ』は、前々(5年くらい前)から当ブログで記事を書きたかった作品なので、この機会に本日は『スカイガールズ』について少し、書いてみようと思います。宜しくお願い致します!

スカイガールズ

スカイガールズ』は2007年7月から同年12月にかけて放送されたアニメ作品。本作に先行して前年の模型・立体物の展示・販売イベント「ワンダーフェスティバル2006夏」にて会場限定OVAが発売されておりまして、それを元に設定・キャラクターを再構成したものが本テレビアニメ版という位置付けになっています。
監督は『ラブひな』、『ゼロの使い魔』の岩崎良明監督が、シリーズ構成は『ゼロの使い魔』、『健全ロボダイミダラー』の吉岡たかを氏がそれぞれ担当。アニメーション制作はここ15年くらい毎年5本~10本くらいの作品をコンスタントに世に出し続けているJ.C.STAFFです。
大元はKONAMIの「メカ×美少女」をコンセプトとしたプロジェクトであり、同社の『武装神姫』シリーズとは姉妹作的な関係にもなっております。キャラクターデザインは「メカ娘」ジャンルの第一人者である島田フミカネ先生を起用。この関係上アニメファンの間では、2008年放送の管理人も大好きなアニメ『ストライクウィッチーズ』とも度々関連付けて語られていたりもします。また、男性キャラクターのデザインは『キノの旅』等のイラストを担当している黒星紅白先生が担当。両先生のデザインしたキャラクターをアニメーターの岩倉和憲氏がブラッシュアップする事でアニメーションキャラクターデザインとして纏め上げられています。

……いやぁ、2007年夏アニメですか。もう13年も前(2020年現在)の作品なんですねぇ。本放送時は瑛花さんと同い年だった管理人も、今や冬后さんと同い年になってしまった……。
そんな感じのもう10年以上前のマイナーな深夜放送のアニメ作品ではあるんですけれども、本作を題材としたパチスロ機が近年になって幾つか出ているようで、それに合わせて新作の短編アニメ等も制作されております。管理人はパチンコはやりませんが、通勤経路にあるパチンコ屋の屋外オーロラビジョンに本作のキャラクターが映し出されるのを見て「ああ、『スカイガールズ』の新台が出たのか」等と感慨に浸ったりもしておる訳です。
しかしながら一方でパチスロ化された影響かネット上で『スカイガールズ』について検索するとパチスロ機の情報ばっかり出てきて少し寂しいです……。パチスロ機になってそこそこ評判も良いらしいので、そろそろBDBOX等を発売しても良いのよ? わしゃ早く高画質でこの作品を観たいんじゃ……!

さて、そんな感じの『スカイガールズ』ですが、そのあらすじは大体こんな感じです。

西暦2071年、突如として人類の前に出現した謎の機械細胞群「W.O.R.M」は、世界規模で人類に対する攻撃を開始した。W.O.R.Mは強大な戦力を保有し、人類軍は有効打を与える事は出来なかった。
「ワーム大戦」の開戦から3年後の2073年、統合人類軍は遂に核兵器をはじめとする大量破壊兵器の投入を決定。それによりW.O.R.Mは壊滅に至り終戦を迎えたが、代償はあまりにも甚大であった。南極大陸は消滅し世界的に水位は上昇、各大陸も大きく分断されてしまう事となったのである。また、人類はこの戦いで総人口の3分の1を失った。

それから10年後、復興の道を進む日本。
日本海軍は10年の歳月をかけて表向きには人命救助・治安維持を目的として開発されていた対W.O.R.M用の人型飛行戦闘兵器「飛行外骨格 ソニックダイバー」を完成させた。
軍はソニックダイバーの試験搭乗員として適性のある人物を軍・民間を問わず人員をスカウト、結果として桜野音羽、園宮可憐、一条瑛花の3名が横須賀の追浜基地に招集された。
こうして、彼女達のテストパイロットとしての日々が、始まった。


上に貼ったDVD1巻のパッケージをご覧いただくと分かると思いますが、まぁ、本作はあられもない恰好をした女の子達が空を飛び回って怪獣と戦うアニメです。文章にすると本当に身も蓋もないですね!
管理人はどうにもこういうアニメばっかり好きになっているような気がするんですが、ふと冷静になった時、色々と踏み外しちゃっている感じがしてどうもアレです……。もう今更戻れませんがッ!
しかしながらですね、こういうビジュアルではあるのですが、本作の作劇はとても丁寧かつ硬派なものになっていると、管理人は思う訳ですよ(襟を正しながら)。

まずその世界観。
ワーム大戦」で世界中が水没、人類は大幅人口減、特に戦闘要員として駆り出された10代~30代の男性の多くが死亡……。故に、未成年の登場人物達も多くは母子家庭だったりする訳です。また復興もまだまだ進んでおらず、電力や物資の供給もままなっておらず停電は当たり前、紙さえも貴重品という始末。その一方で軍の施設には優先的にエネルギーや物資が供給されており、そういう状況故に軍に対して快く思っていない市井の人達も少なくない……といった感じの事が作品の節々で描かれ、世界観に奥行きを与えると同時にそうした世界観に住む「銃後の人々」を描く事で音羽達ソニックダイバー隊の戦う、戦わなければならない理由がより明確化されていると思います。

次に管理人が推したいのは、「訓練課程にかなりの尺を割いている」という点です。
10年前に壊滅したワームは完全消滅した訳では無く、音羽達が訓練を開始するのに呼応したかのように再び出現する訳です。故に本作はワームとの戦いが物語の主軸になるんですが、その実初戦闘は第9話なんですよ。それまでは搭乗訓練、シミュレーション訓練、飛行訓練、軍上層部へのデモンストレーション、追浜基地航空祭への参加、災害救助、難破船の捜索、たまの休暇にショッピングや温泉旅行……といった感じの話が描かれており、8話までの基本はまぁ、訓練訓練また訓練、なんですよね。
こういう戦闘モノのアニメでは、第1話で主人公が初めてロボに乗り最初の敵を撃破! みたいなスピード感が一般的だと思うのですが、本作はそういう訳では無いのです。地に足着けて一つ一つの過程を丁寧に積み上げていく、そうした演出方針なのです。まぁその辺りが本作が地味であると言われる所以でもあり、本放送当時のネットの掲示板などでの不評に繋がったのでしょうけれども……。
本作の前半部分、1クール目はジャンルとしては「戦闘モノ」では無く、「試験機&テストパイロット」モノなんですね。『マクロスプラス』とかと同じジャンルな訳ですよ。管理人はこの1クール目が非常に好きなんです。未知の新型機ソニックダイバー、そのテストパイロットとして軍民問わず集められた女の子達、訓練の日々を通して深まる絆、空を飛ぶ気持ちよさ、ソニックダイバーを整備するメカニックの人々、ソニックダイバーの有用性を疑問視する軍上層部との軋轢、少女らを支え見守り飛べなくなった自分の夢を彼女達に託す指揮官……。
いやぁ、良いですよね! 前代未聞の人型兵器で適正があるとは言え、民間から招集された女の子がいきなりガンガン操縦出来るなんて事は普通に考えたらまぁ、無い訳ですよ。しっかりじっくり訓練課程を見せる事で、16歳・17歳の女の子達が人型戦闘機を操縦するというシチュエーションに確かな説得力を持たせているのであります。
戦闘シーンで「訓練通りにやれば良い!」みたいな台詞はこの手の作品ではよく出てくると思うんですが、本作でも第9話の初出撃時に「訓練通りに」的な台詞が出てきます。しかし、8話かけて彼女達の訓練模様をずっと描写してきているので、本作のそれは重みが違って聞こえてくる訳です。この積み重ねがあるからこそ、この初出撃では、ワームの殲滅よりも彼女達の無事な帰還を純粋に祈りたくなる訳ですね。

また、整備士を「パイロットと二人三脚」として描いているのも好感が持てるポイントです。
ロボットもの、戦闘機もの等のメカものの作品ではこういう部分が重要になってくるんですよね。「パイロット一人で機体を動かしているんじゃないぞ」と。機体を設計した人・建造した人・整備した人・操縦する人・操縦する人をバックアップする人。みんなの思いを乗せてロボット(本作の場合はソニックダイバー)は動いているのだという事を描いている本作は、メカ好きとして心に来るものがあります。
色々な要素がいちいち丁寧なんだよなぁ……。

作品の後半部分、2クール目からは、ソニックダイバー隊は壊滅した西ヨーロッパ基地(劇中では特に言及されていませんが、ドイツ軍)からの追加パイロットであるエリーゼ・フォン・ディートリッヒちゃんを加え、特務巡洋艦攻龍に乗艦し、南半球は南米沖にあるとされる「ワームの巣」に向かう展開になります。管理人は航海モノも好きなので、この展開はなかなか嬉しい。
出現頻度を増して本格的に復活してきたワームとの戦闘、ワームとの戦闘の被害による食糧廃棄に伴う食糧問題とその解決、物資補給の為の寄港、ソニックダイバー隊遭難で始まる南の無人島サバイバル生活、艦内でのクリスマスパーティの開催……等、バラエティーに富んだ話が展開していきます。それによってキャラクター達の掘り下げを行いながら、終盤には新たなパイロット・アイーシャ・クリシュナムをメンバーに加え、ワームの正体の解明やソニックダイバーの開発経緯といったものが明かされ、主人公・音羽の過去とも紐づけされて最終決戦に雪崩れ込みます。
かといって「怒涛の展開!」みたいな感じでは無く、1クール目同様少しずつ丁寧に積み上げていってからの最終決戦なので、割と「静かな熱さ」みたいな感じではあると思うんですけどね。

特筆したいのは、やはり最終話です。
本作の最終話は、最終決戦から半年後の後日談となっていて、パイロット適正を緩和したソニックダイバーによるレスキュー部隊の新設に伴た式典でのデモフライトを行うという話になっています。新生ソニックダイバー隊の結成に伴い音羽達が乗って戦ったソニックダイバー4機が博物館展示になるという事で、文字通り最後の飛行となる訳ですが、これがまた良いんですわ……。
飛べなくなった俺の代わりに、あいつらには平和になった空を飛んで欲しい」と言っていた冬后さん、最終決戦の極限状況から昏睡状態に陥ったアイーシャ、空を飛ぶのが夢だった音羽の弟・優希との約束、ラストフライトに際して万全の状態に整備しきったメカニック達、送り出してくれたパイロットらの家族や友人……。
様々な人達の思いを乗せてのラストフライトとなっている訳です。もう描かれる空が綺麗で気持ちよくて……。本当に、『スカイガールズ』らしい、作品に相応しい最終回になっいると思います。管理人などは今回観直して思わず感涙してしまいました。なんか年々涙腺が緩くなっている気がする……。

個人的にはこの『スカイガールズ』が00年代のロボットアニメの最高峰の作品だと思っているのですが、どうなんですかね。
本作はめちゃくちゃ派手な戦闘も無ければ、作画や3DCGのレベルも放送当時のアニメの平均水準でこれと言って抜き出ているという訳ではありません。しかしながら、テクノロジーと人間との関係性、空への憧れ、託される思い……といったテーマと、丁寧な積み重ねを重視した作劇は間違いなく本作を傑作たらしめていると確信するものでありますッ!! KONAMIの往年のシューテイングゲーム『グラディウス』の主役機・ビックバイパーも劇中の統合人類軍の新型機として大活躍しますし!(傑作かどうかとはあまり関係ない話
しかしながら現状だと、この配信サイト隆盛の時代に配信しているところは無く、視聴手段もDVDを買うかレンタルするかのどちらかしか無い為、本作を題材としたパチスロ機が人気になったといえどアニメ本編の再評価はなかなかされていないんですよねぇ。良い作品なんだから、是非とも多くの人に見て欲しいなぁと思うところであります。
その一方で「知ってる奴だけ楽しんでいればもうそれで良いんじゃ……」という思いもあり。スカイガールズおじさんの心境は、複雑です。

先月、本作にてソニックダイバー隊の指揮官である冬后蒼哉大佐を演じられていた声優の藤原啓治さんが、癌のため亡くなりました。
謹んで、哀悼の意を表します。


【関連記事】
メカ少女のこれまでと『ガールズ&パンツァー』と第二次大戦メカの展望

【OP】


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2020/05/22 01:05|SFアニメTB:0CM:0

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