管理人が特撮・アニメ・ネット等について書いたり自作の漫画を公開したりする処でございます。或いは、管理人の日々の愚痴等を垂れ流す処。または、画力向上を図る処。もしくは、インターネットラジオの投稿を報告する処。非常に混沌としております。

管理人について

飛翔掘削

Author:飛翔掘削
冴えない漫画描き。
「人生は楽しみながら」をモットーに、日々思ったことなんかを記していければと思っております。
色々観たり読んだりしますが、主食は特撮怪獣映画。
最近は、漫画と特撮映画と『ストライクウィッチーズ』があれば生きていけそうな気がしています。
2015年1月、人生初の商業漫画が出ました。

更新頻度が低下しておりますが、最低週一回は更新していく予定です。していきたい。
また、最新記事だけでなく過去の記事にも気軽にコメントしていただけたら幸いだと思っております。

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現行のウルトラシリーズである「新世代ヒーローズシリーズ」に於ける怪獣の扱いと、それに伴う作劇上の諸問題が気になる、というお話 

6月から更新が途絶えてしまい、何だかんだしているうちにもう9月も終わりそうになっておりますが、皆様に於かれましてはいかがお過ごしでしょうか。
管理人はこの約3ヶ月の間、仕事が忙しかったり別名義での活動が忙しかったり、飛翔掘削名義での活動()が忙しかったりで、当ブログの更新まで手が回らない状況でありました。10月にはとある特撮イベントに於いてスタッフとして参加するという事になり、その準備等もあってまたブログの更新が出来なくなるような気もしますが(コレについては後日、記事を作成して告知しようかと思います。)、兎にも角にもこうしてブログ記事を書く時間が確保できましたので、久々に更新しようかなと、といういう気持ちでキーボードを叩いている次第でございます。
そんな感じの管理人の近況はともかくと致しまして、当記事の本題に話を移しましょうか。

去る2018年7月から放送を開始し、現在も絶賛放送中であるウルトラシリーズ最新作である『ウルトラマンR/B』。本作は『ウルトラマンギンガ』以降の「新世代ヒーローズシリーズ」として6作目を数える作品でございまして、詰まる所ウルトラシリーズとしては6年連続で新作が放送されているという事になる訳であります。
この「6年連続」というのは『ウルトラQ』から続く長いウルトラシリーズの歴史の中でも初めての事であり、なかなかの快挙である訳ですよ。まぁかつてのような1年間放送するような作品では無く、1作品あたり概ね2クールで半年間のインターバルを置きながらの戦いではあるんですけれども、それでもこれだけウルトラシリーズが続くようになってきているというのは、10年近くウルトラのTVシリーズが途絶えた、ウルトラ暗黒時代を鑑みると「よくぞここまで……ッ!」と、感慨深くもなる訳であります……。
そんな新世代6作目の『ウルトラマンR/B』、管理人も毎週楽しみに観ているのでありますが、どうしても、どうしても気になってしまう部分があるんですよね。ええ。当記事のタイトルからもお察し頂けるかも知れませんが、要は「怪獣の扱い」についてでございます……。
と、いう訳で本日は、『ウルトラマンR/B』、延いては「新世代ヒーローズシリーズ」に於ける怪獣の扱いについて、少し考えてみたいと思います。宜しくお願い致します。

溶鉄怪獣デマーガ

そもそもウルトラシリーズに於いて、「怪獣」という存在はどういうものなのか。
1954年公開の特撮怪獣映画『ゴジラ』を発端とする怪獣ブームを背景として制作されたウルトラシリーズ第1作『ウルトラQ』は、「お茶の間に怪獣を」というコンセプトでありました。要は、「30分尺の怪獣映画」なんですよね。ウルトラの原点に立ち返ると、怪獣という存在は単なる「敵役」では無く、各話の主役であったという事が出来るのではないでしょうか。
ウルトラQ』に続く『ウルトラマン』でもこの流れは踏襲される事となります。その上で「主人公らが毎回怪獣や怪事件に遭遇するのはおかしい」という観点から怪獣や怪事件に対処する為の組織「科学特捜隊」が設定され、同時に秩序を重んじるヒーロー「ウルトラマン」も誕生する訳であります。
今でこそウルトラマンは日本を代表するヒーローの一人ではあるんですが、『ウルトラマン』の企画段階に於いては「怪獣を倒す正義の怪獣・ベムラー」が活躍する空想特撮作品『科学特捜隊ベムラー』として組み立てられていたりする等、ウルトラマン誕生までは紆余曲折あったりする訳です。もしも当初の企画通りに作品が制作されていたら今日のウルトラシリーズも全く違う形になっていたであろう事を考えるとまた面白いのではありますが、企画段階まで遡るとウルトラマンという存在は本質的には「怪獣を倒す怪獣」であった、という事なんですよね。また作劇上ウルトラマンは怪獣や異星人を倒せる存在である事から、作中で起きた怪事件を解決させる為の舞台装置、いわゆる「デウス・エクス・マキナ」としての側面も非常に強い訳です。
いわば、『ウルトラマン』という作品は、「無敵の怪獣・ウルトラマンに各話の主役怪獣や主役異星人が挑戦する」という構造の作品なんですね。

シリーズが進むにつれてこの構造は少しずつ変化したり原点に立ち返ったりする訳ではございますが、「ウルトラシリーズ」は概ね「怪獣や異星人等の異形の存在がが跳梁跋扈する世界観」を描いた作品であるという事が出来ると思います。作品各話に於いても主人公である筈のウルトラマンや防衛チームが狂言回しや脇役の立ち位置として話が進行する場合もあったりで非常にバラエティに富んでおり、「怪獣や異星人、防衛チームやウルトラマン」といったガジェットを用いて脚本家や監督達が個性を炸裂させているというのが、ウルトラ作品の面白さの肝になっていると、管理人は考えるのであります。
やっぱりウルトラシリーズってウルトラヒーローの活躍以上に、「今回はどんな怪獣が出てくるのか?」、「今度の異星人の地球侵略作戦はどんなものなのかな?」と、怪獣や異星人達の活躍を毎回楽しむ為の作品であり、「30分尺の怪獣映画」であり続けていて欲しいと管理人は思うんですよ!
翻って、近年のウルトラシリーズでは、その「主役」たる怪獣の存在がおざなりになってきているのではなかろうかと、管理人はそう感じてしまってやまないんですよね……。
……なんだか面倒臭い闇堕ち怪獣おじさんみたいになってきたぞ(笑)!

風ノ魔王獣マガバッサー!

2013年に放送が開始された6年ぶりのテレビシリーズのウルトラ作品である『ウルトラマンギンガ』並びに翌2014年放送の『ウルトラマンギンガS』では怪獣は「スパークドールズ」という人形のような存在として登場しました。しかしながら、スパークドールズが実体化して怪獣が暴れる描写も登場人物や異星人が怪獣に乗り込んで操縦しているような感じになり「これじゃあロボットやんけ!」という旧来からのファンの声もも少なくは無かった訳であります。
管理人も、『ギンガ』、『ギンガS』の両作を観ながら、新しいウルトラ戦士の活躍がテレビで観れるという感動と、怪獣が自分達の意思を剥奪された存在(一部怪獣は自我を持ち主人公らに協力してくれたりはしたものの)になってしまった哀しさの、二つの感情がないまぜになっていたのでありました……。怪獣や異星人をガジェットとして用いた1話完結の話として秀逸な出来の回も少なく無かったんですけどね。

続く2015年の『ウルトラマンX』ならびに2016年の『ウルトラマンオーブ』では怪獣達が「各話の主役」として戻ってきまして、デマーガやマガバッサー、ガーゴルゴンにギャラクトロンといった魅力的な新怪獣も多数登場した上に、過去作からの再登場怪獣達も新しい技や生態を引っ提げて活躍してくれた訳であり、管理人も「1話完結の30分尺怪獣映画」として、毎回非常に愉しむことが出来ました。
いやぁ、何と言いますか。幸甚の至りですよね。2015年及び2016年は国産の大作特撮怪獣映画も公開した年でありました。その中でのウルトラ怪獣大進撃は、怪獣界隈が活気付いてきた事の象徴でもあったんです。
……が、2017年放送の『ウルトラマンジード』では……。

決めるぜ! 覚悟ッ!

ウルトラマンジード』は、ヒーローの在り方や父と子の関係といったテーマで、人造ウルトラマンとして生まれた朝倉リク君の宿命を塗り替えるというハードな物語展開を、2009年の映画『ウルトラ銀河伝説』から続くウルトラマンゼロとウルトラマンべリアルの因縁と絡めて纏め上げられた秀作でありました。管理人も毎週楽しみに観ていたのですが、残念だったのが本作でメインとなる敵怪獣が悪役である伏井出ケイの変身する「べリアル融合獣」であった、という点なんですよね。スカルゴモラもサンダーキラーもペダニウムゼットンもキングギャラクトロンも、全員伏井出ケイの変身体という扱いになる訳でありまして、「スパークドールズで変身しているのと同じじゃねえか!!」と、管理人は実に哀しくなった訳でございますよ……。
これまでのウルトラ50年超の歴史の中で、「異星人に操られる怪獣」というのは幾度となく登場してきました。『ウルトラマンエース』のヤプールの尖兵となって暴れ回る超獣など、その代表格ですよね。しかしながらッ!! 「操られる怪獣」と「怪獣に変身する」というのは似て非なるモノだと管理人は思うのでありますッ! ロボットのように操縦される怪獣は、果たして怪獣と呼べるのかッ!? 忍術で怪獣に変化して戦った往年の特撮時代劇映画『怪竜大決戦』とかのノリじゃないんですよッ!!!! ふおおおおおおおッ!!!!!!!!!!!

……ちょっと熱が入り込み過ぎて発狂してしまいましたが(そもそも変身プロセスも異なるのでここで『怪竜大決戦』の話を持ってくるのもおかしい。)、『ジード』は「怪獣モノ」として観た場合はともかくとしても「何者でもない若者がヒーローになるまでの成長譚」として観ると、本当に面白い作品だったんですよ。
ただそうなりますと、今度は「敵が怪獣である必然性」が薄れてくるとも感じてしまいまして、「別にこの話、べリアル絡みの部分をちょっと改変して、伏井出センセが怪獣じゃなくて怪人に変身してても成立するよな……」等と、管理人は思ってしまったんですよね……。別に巨大ヒーローでやらなくても成立しちゃうと思うんですよ、『ジード』の本筋の物語って。
管理人としては先程発狂したような感じの怪獣に対する偏愛だけでは無く、作劇の上でも「怪獣」という存在を上手く処理出来ていないような気がしてならなかった、そんなモヤモヤした作品になっちゃったんですよ、『ウルトラマンジード』は。ギエロン星獣の回やザンドリアスの回など、「30分尺の怪獣映画」として印象深い回もあった訳ではあるんですけどね。

で、今年の『ウルトラマンR/B』です。
当記事を書いている2018年9月末現在、『R/B』は丁度折り返し地点を迎えておりまして今後の展開が楽しみではあるんですけれども、「怪獣もの」として本作を観ると、なんだか今年のウルトラは、悪い意味で底知れない不気味さみたいなものがあるんスよ……。

火炎骨獣グルジオボーン!

舞台となる綾香市に怪獣・グルジオボーンが出現するところから話は始まるのですが、このグルジオボーンも前年同様悪役である愛染マコト(に憑依した異星人・チェレーザ)の変身体した姿という扱いになっております。2年連続で第1話怪獣が操縦タイプになってしまったのは、怪獣好きとしては非常に哀しい事であります……。
それはともかく、現時点に於いては本作に登場した怪獣は愛染社長が変身もしくは召喚した存在であり、管理人が待ち望んで止まない「野生怪獣」は1体も登場してはいないんですよ。ただ、召喚された怪獣達は、「野生怪獣を任意の場所に出現させた」といった感じの描写になっておりまして、そこまで「操られている」、「操縦されている」感じはありません。
しかしながらですね、何度も怪獣が出現して暴れ回りその度に巨大ヒーローと格闘を繰り広げるという異常な事態が起こりながらも、人類側が何ら対抗策を取っていないという点が、管理人は大いに気になる訳です。
ウルトラマンオーブ』以降のウルトラシリーズは、怪獣や異星人に対抗する為の防衛チームがメインとして登場しなかった訳ですが、今年の『R/B』では「怪獣や異星人に対抗する組織」自体の存在が無い上に警察も消防も自衛隊も一切登場しておらず(描写されず)、非常に不自然な感じになっていると思うんですよね。
ジード』までは何だかんだ言ってもビートル隊とかAIBみたいな存在があったり、怪獣災害に対する備えをする人々の描写があったりした訳なんですけれども、『R/B』では今のところそれが一切無いんです。精々、怪獣が出てきた時にサイレンが鳴る程度で……。

怪獣の出現って、大事件な訳じゃないですか。一たび怪獣が現れるとビルが破壊されインフラは崩壊し、死人や負傷者も多数出る事になる訳です。そんな災害とも言えるような大事件が起きているのに、自衛隊が怪獣に対して攻撃したり警察が避難誘導したりという描写が一切無いというのはどうなのだろうと、管理人は思ってやまないんですよね。
いえね、別に「『ガメラ3』みたいな話をやれよ!」と言ってる訳じゃ無いんです。ただ、防衛チームが存在しない以上、怪獣に対して人類側が何かしらの対策を講じている描写が一切無いというのは、不自然を通り越して不気味にすら思います。しかも本作の場合、綾香市にしか怪獣は出現していない訳ですよ。だったらせめて、「怪獣襲来が続く綾香市から疎開を考える人達」の話とかをチラッとでも描写するだけでも、大きく違う気がするんですけどね。
怪獣襲来に対する綾香市の人達の反応」がほぼほぼ描写されていない(ウルトラマンに対する反応はあるのに)為に、湊兄弟が何の為に戦っているのかというのもボヤけてしまっているように管理人は思うんですよこれが、相手にするのが「怪獣」では無く「怪人」であれば全然違った印象になるんですけどね。「怪獣」という巨大で災害級の被害をもたらす存在が敵であるばっかりに、ミニチュアワークで表現された綾香市が本当に「箱庭」に見えてくるんですわ……。

……逆説的に考えますと、「綾香市」という舞台自体が、何かしらの黒幕が現実世界を基に造り上げた箱庭的存在だったのだ……とかってオチじゃないかとか考えてしまったりもする訳ですよ(笑)。しかしそう考えると愛染社長のメタ発言の数々にもある程度の説明が付くような気がしますし、第1話で「ガリレオ・ガリレイが【天動説】を唱えた」という台詞が出ている事を踏まえると、あながち間違っていないのではなかろうかと思うのですが、どうなんでっしゃろか。そうすれば、自衛隊が怪獣を攻撃しない事の説明にもなりますし(笑)。
まぁ、そのあたり含めて今後の展開を注視していきたいところであります。


……いやぁ、ここまで散々文句を垂れてきましたが、管理人も分かっているんです。
商品展開上どうしても怪獣が割を食う作劇になってしまうのは仕方が無かったり、円谷プロの懐事情故の2クール体制で1話完結の怪獣映画的な話をやるタイミングが限られていたり、玩具売上と予算を鑑みた結果防衛チームを出すのは厳しかったり……という世知辛い現行ウルトラの諸事情は痛いほど分かっているつもりです。寧ろ、ウルトラ暗黒時代を鑑みるとよくぞ毎年作品を続けてくださっていると、スタッフの方々には頭が下がる思いでございますよ。
管理人がこの記事でダラダラ書いてきた事は、大体「それが出来ない理由」があるからなんですよね。でも、管理人はやっぱり、各話で登場する怪獣や異星人達の特性を活かしたバラエティ豊かな「30分尺の怪獣映画」が好きなんです……。
現行ウルトラは、怪獣やウルトラマンといった「巨大な存在」を表現する特撮技術の進歩や演出はもうキレッキレなんですよ。そういった画の面白さのポテンシャルは、他の等身大キャラクターがメインの特撮ヒーロー作品には無い、大きな魅力であります。あとは文芸面、つまりストーリーの面でもうちょっと怪獣達を引き立たせてくれるようになったら、毎年無敵のテレビ特撮怪獣シリーズとして愉しめるのになあと、思う訳です。いやまぁ、怪獣が活躍して欲しい云々というのは完全に個人的な好みの話なんすけどね。しかし、魅力的な怪獣や異星人が居てこそ、ウルトラヒーローも輝くものだと、思いませんかッ!?

まぁなんだかんだ言ってはきましたが、別に現行ウルトラに対して悲観している訳でも無いので、シリーズが続けばまた防衛チームが登場したり、怪獣にフォーカスが当てられたウルトラ作品も出てくる事だろうと、気楽に構えてはいるんですよ(笑)。
当面は、また1年放送するウルトラ作品が登場する事を祈る所でありましょうか。1年という尺があるだけでも、大きく変わると思うんですよねぇ。


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↑当記事を読んでいただければ分かる通り、管理人はニュージェネではやっぱり『』が一番好きなんすよ。
怪獣映画の魅力とは
これからの怪獣映画には、何が必要なのか?
日本の「ミニチュア特撮」の魅力とは?
円谷プロが放つ「ULTRAMAN_n/a」とは、果たしてどのような企画なのかッ!?
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2018/09/24 20:22|特撮関連雑記TB:0CM:0

VRで拡がる、新時代ミニチュア特撮の可能性。俺は、ゼロとエレキングの足元に居た! 『ウルトラマンゼロVR』&『ウルトラファイトVR』 

Virtual Reality……略してVR。
日本語では「仮想現実」、「人工現実」などとも呼ばれております。
科学技術が発展し、今日に於いては専用のゴーグルを装着すれば誰でも手軽にVRコンテンツを体験する事が出来るようになりました。
2016年は「VR元年」とされ、以降ゲームや映像など、様々な分野でVRコンテンツが発表され続けております。作品自体はVRではありませんが、今年公開したスティーヴン・スピルバーグ監督の映画『レデイ・プレイヤー1』もこのVRを題材とした作品でありました。
そんなこんなで大変注目されているVRでありますが、この度管理人も漸く「VRゴーグル」を入手致しました。……いやまぁ、特段「このVRゲームがやりたい!」みたいなのは無かったんですけどね(笑)。
管理人の場合、VRゴーグルを買おうと思ったきっかけはやっぱり「特撮」だったんすよ。

そうです。『ウルトラマンゼロVR』および『ウルトラファイトVR』を体験したかったんです!
まだまだこの2作を体験した事が無い特撮ファンも大勢居ると思いますので、当記事がこの作品を広める一助になればと思います。場末の個人ブログではありますがッ!

ウルトラのVR

ウルトラマンゼロVR』・『ウルトラファイトVR』は、2017年10月公開の円谷プロ制作によるVR特撮作品。VRコンテンツが特撮映像の新しい発表フォーマットになる可能性を感じた円谷プロが打ち立てた企画でありました。
監督は『ウルトラマンX』、『ウルトラマンオーブ』でメイン監督を務め、今年の新作ウルトラマン『ウルトラマンR/B』にも参加が発表されている、田口清隆監督であります。先の『帰ってきたアイゼンボーグ』然り、台湾バンド・五月天のウルトラマンネオスが登場するMV「少年他的奇幻漂流 Life of Planet」然り、このところ田口監督は円谷の「新しい特撮映像が活かせる作品」の監督を務めている印象がありますね。
両作はVRコンテンツ常設サービス「VR THEATER」を提供している全国のネットカフェ・カラオケ店・ホテル等で体験可能な他、「ハコスコストア」、「DMM.com」でも配信されております。『ゼロVR』の方は、VRゴーグル付きのパッケージ版も販売中ですね。また、イベント上映も定期的に行われているようです。先日の2018年フランス・カンヌ国際映画祭でも体験上映が為され、好評を博したみたいですね。
因みに管理人は配信版の2本立て特別パックを購入して体験しました。やっぱり、家で居ながらにして体験したいじゃないっすか!
……しかしながらまだまだVRゴーグルなどもそれほど普及していない感じですので、特撮好き・ウルトラ好きの間でもこのウルトラのVR両作を体験した事が無いという人も少なく無いみたいなんですよね……。特撮ファンの観点から斬り込んだレビューなどもそんなに見られませんし。
かく言う管理人も、5月の臨時収入が無かったらVRゴーグルを購入出来ず、まだ体験出来ていなかったんすが(笑)!

両作とも6分程度の上映時間であり、ストーリーらしいストーリーは存在しません。
ウルトラマンゼロVR』はこんな感じであります。

東京都港区のオフィス街。
会議中に、突如として宇宙怪獣エレキングが出現した。
それを追うように現れるウルトラマンゼロ。
ここに、白昼の大決戦が幕を開ける!


もう一方の『ウルトラファイトVR』はこんな感じです。

ウルトラファイトVR! 親子タッグ! 激闘の荒野に花束を!
ガッツ星人&イカルス星人勝つか!
セブン&ゼロ親子勝つか!
荒野の激闘タッグマッチのゴングは鳴った!



いやぁ管理人、VR作品の体験は今回がほぼ初めてだったんですが、すげぇ! やべぇ!という感想しか出てこなかったですね。合計12分の映像に2000円(+VRゴーグル代)というのには「ちょっとどうかな」と思わなくも無かったんですが、元はとったなと(笑)。
この体験を文字に起こすのはちょっと難しいとは思うんですけれども、なんとか言語化してみたいと思います。

まずは、『ウルトラマンゼロVR』から。
オフィスで会議をやってるところから始まるんですが、そこで突然外が騒がしくなりふと窓の外を見てみると、エレキングが街を破壊しながらやってくるんですよ。

日常に浸食する、怪獣

エレキングが本当に「ぬっ!」っという感じで登場する感じでありまして、数十秒前まで会議をやっていた日常は、たちまち崩壊するのでありました。気付いた時にはもう迫っているという、怪獣の恐怖を実感したしきりであります。
管理人は、怪獣というのは「日常(現実)を浸食する存在」であると思っているんですが、本作のエレキングの登場の仕方はそれに則った、まさに最高のものだったと言えると思います。

そうしてこの後エレキングを追ってウルトラマンゼロが登場するんですが、そこで気付くんですよね。
窓の外の風景は全部ミニチュアワークだ!
窓の外がミニチュアワークで表現されているなんて妖星ゴラス』かよ、と(笑)。
しかし恐るべきはそれを全くミニチュアワークであると気付かなかった事であります。いえね、そうだと思ってよくよく窓の外を見ると確かにミニチュアなんですよ。映像をスクリーンショットしたものを確認しても確かにミニチュアだと分かります。しかしながらVRの主観で見ると、全くそうは見えないんですよね。そこで管理人は認識しました。
嗚呼、これがVR特撮か!

自社ビルが破壊されそうになっているので(寧ろ破壊して欲しいんですが(笑))急いで建物から避難すると、今度はゼロとエレキングが戦っている足元に出てしまいます。
避難しているシーンで管理人は割とVR酔いしちゃったんですが、避難口の外の風景を見た時、その酔いは吹っ飛びました。

大決戦

エレキングもゼロも、着ぐるみなんです。着ぐるみなんですが、管理人にはやっぱり「本当に巨大な存在が殴り合っている」ようにしか感じられませんでした。
そうです。管理人は確かに、ゼロとエレキングの足元で彼らの戦いを目撃したんですッ!
怪獣の足元に立てるなんて特撮怪獣ファンの夢ですよ、夢! いやはや、破壊された建物の破片とかがこっちに飛んで来たりして死ぬかと思いましたよ(笑)。

白昼の決戦

ゼロとエレキングの戦いからふと目を逸らして振り返ってみたりすると、後ろにもビルが建っていますし、車や電柱などが瓦礫と化していたりします。そんなビルの窓ガラスに目を凝らすと、ゼロとエレキングの戦いが反射していたりもするんですよね。見るたびに新しい発見がある非常に芸の細かい360度の全天球ミニチュア特撮を堪能している筈なんですが、VRで体験している最中は何度見てもミニチュアには見えないんですよね。
この没入感こそがVRの醍醐味であると言えますし、同時に「全編通して本物に見えるミニチュア特撮」という、管理人が昔から観たかった理想的な特撮がそこにはありました。

最後はゼロがゼロスラッガーでエレキングを倒しエレキングはそのまま爆散、大団円となる訳です。

さて、冷静に特撮面を見ると色々ととんでもない事をやっているなぁ、と感じました。オフィスの窓ガラスに反射している人物の合成とかも凄いんですが、先述のビルの窓ガラスに反射するゼロとエレキングですよ。カメラ位置から逆算して反射角度などを計算しなければならないですし、逆に、「映ってはいけないもの」が映り込まないようにもしなければならない為、ミニチュアの飾り込みが大変だったであろう事は想像に難くありません。
本作は光線技や飛行などは使わず格闘のみで怪獣とウルトラマンの戦いを魅せ切っています。田口監督やスタッフのインタビューなどを見ると、本作は全編ほぼ撮りきりの特撮であり寧ろ360度見る事が出来るVR作品だからこそ、光学作画や3DCG、派手な合成などは使えなかったのだそうです。本編を体験してみても、VFXが使われていたのは冒頭の空撮映像やエレキングの電撃描写などに限定されていました。
また、効果を上げていたのは、オープンセットでのミニチュア特撮だという事ですね。自然光でのライティングはミニチュアワークをよりリアルに見せ、VRでの没入感をより高めてくれたように思います。やっぱ自然光っすよ、自然光! ……まぁ、自然光とウルトラマンの電飾の相性の悪さ、みたいな話も無くは無いんですが……。

あと、VRならではだと感じたのが、俗にいう「ウルトラ広場」(ミニチュアセットの中でウルトラマンや怪獣がアクションをする為のスペースの事を指します。近年のウルトラ作品では「ウルトラ広場」が画面に映り込む事はほぼ無くなってきました。)の「中に居た」という事でしょうか。普段だとウルトラ広場が画面に映ると気になってしまうんですが、今回の場合は臨場感があったが故にウルトラ広場についてまで考えが及ばず、何回か体験し直して「あっ、よく考えたらここはウルトラ広場じゃないか!」と思ったくらいなんですよね(笑)。
カメラ位置がウルトラ広場だと気付いてからは、寧ろ逆説的に「特撮の現場」に入れたような喜びもありましたね。こういう見方をしちゃうのは、やっぱり管理人がボンクラ特撮オタクだからなんでしょうけれども。


さてさて、もう一方の『ウルトラファイトVR』について。
いやもう、ゼロがウルトラファイトに出ているという事自体がまず面白いんですよね。山田二郎さんの実況で戦うゼロ! そして、「あ~あ、親父が出て来ちゃったよォ」という声と共に現れるセブンで爆笑必至です(笑)。
時間が経つにつれて敵味方双方がどんどん泥だらけになっていくのもまたなんとも味わい深かったです。

しかし、冒頭で街並みの中から開始というのは度肝を抜かされました。
荒野の中にミニチュアセットを飾るというのは『行け! ゴッドマン』感や『行け! グリーンマン』感もあるんですが、しかし本作でのミニチュアの飾り込みは凄まじく、VRでの没入感も相俟って『ゼロVR』共々本物にしか見えないミニチュア特撮でありました。

ウルトラファイト

この作品ではミニチュアは冒頭にしか出てこず、その後は原典の『ウルトラファイト』同様荒野で延々と戦いが繰り広げられるのですが、「ウルトラマンも星人も巨大な存在ですよ」という体でつくられているので、基本的にはアオリの構図になるようなカメラ位置から撮られています。
ゼロVR』とは異なり、しょっちゅうウルトラマンや星人が頭上を通り過ぎるし、ゼロが戦っている後ろでセブンが戦うという二重戦闘が繰り広げられているので、上を見たり後ろを見たりやたらと忙しい作品なんですよね。初見じゃ全部追えないし、キョロキョロし過ぎて首が痛い痛い! でも、これもVRならではの面白い戦闘シーンとして仕上がっていたと思います。
……首が痛くなるのは確かなので、本作は仰向けに寝転んで見るのが正しい見方のような気がします(笑)。管理人は寝転んで観ると、首は痛くなりませんでした。

最後は両星人をゼロとセブンが倒して大団円なのですが、その爆発が凄まじいです。

360度爆発に巻き込まれる!

もうどこを見まわしても爆炎しか無い! どれくらい凄いかと言うと、セブンやゼロにも爆炎や火花が降り注いでいるレベルなんですよ!!
仮面ライダーBLACK RX』最終回のクライシス皇帝の爆発レベルなのではないかと思うくらいの凄まじい大爆発(曰く、田口監督のこれまでのキャリアの中で最大の爆発だったそうです。)なのですが、VRだと迫力は満点です。寧ろこの爆発の為にこの作品を観ていたんじゃないかと思ってしまうくらいの凄まじさでした(笑)。


ウルトラマンゼロVR』と『ウルトラファイトVR』。
どちらも極上の特撮VRであり、非常に満足する事が出来ました。管理人にとって、本当に最高のVR初体験になりましたよ。
そして、従来の映像フォーマットでは恒久的に本物には見えず、マニアの間でしか嗜好されなくなってきている感もある「ミニチュア特撮」が、VRという新しい戦場で戦っていけるのではないかという可能性も、確かに感じました。
そうした驚きとVRでの特撮の可能性を感じる事が出来る両作、VR鑑賞機材をお持ちの方は是非、体験してみてはいかがでしょうか。VR環境の無い特撮怪獣・特撮ヒーローファンの方は、「VR THEATER」が提供されているお店にダッシュですよ(笑)! 体験する価値は十二分にあります。店舗版だと600円で体験できますし!

これに続く特撮VRが増えてくれれば、管理人は喜ばしい限りです。個人的には、やっぱりゴジラVRとかも体験してみたいですね。放射熱線の描写とかが大変そうですが……。
少なくとも円谷はVRの「次回作」にも意欲的のようですし、期待が持てますぜ!


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2018/06/09 21:54|特撮ヒーローTB:0CM:0

今こそ語ろう、エメゴジを! 〜それは、「ゴジラ」だったのだろうか?〜 『GODZILLA』 

ここ数日、管理人のTwitterのTLではエメゴジについてのアレやコレやが流れてきております。
エメゴジの脚本を担当したディーン・デヴリン氏があの映画について語ったインタビュー記事が出たというのが発端のようなのですが、公開からもう20年が経ち、あの映画に対してフラットな状態で接する事が出来るようになったのも大きいのでしょう。エメゴジ再評価の機運が高まってきていると見ても良いのかも知れません。こいつぁ管理人もその波に乗るしか無ぇ!
……と、いう事で、本日は特撮怪獣映画『GODZILLA』について少し書いてみようかと思います。

GODZILLA_.jpg

GODZILLA』は、1998年公開の特撮怪獣映画。言うまでもなく我が国が誇る大怪獣映画『ゴジラ』の、映画の本場ハリウッドでの一大リメイク作品であります。
監督は『インデペンデンス・デイ』、『デイ・アフター・トゥモロー』のローランド・エメリッヒ監督。ファンの間では、監督の名前から取られた「エメゴジ」、制作会社のトライスター・ピクチャーズ社から取られた「トラゴジ」などの愛称で呼ばれています。当記事でも本作の呼称は「エメゴジ」でいきますか(笑)。公開から暫くの間はハリウッドで制作された為長らく「ハリウッド版ゴジラ」とも呼ばれてきましたが、同じくハリウッドのレジェンダリー・ピクチャーズ社が制作した『GODZILLA ゴジラ』が2014年に公開してからは両作の混同を防ぐ為かあまりその呼称は用いられなくなりました。
1998年当時は日本では毎年怪獣映画が公開していた時期でもあり、ハリウッド版のゴジラが登場するという事で大変な話題になったものでした。また、当時東宝が展開していた「平成ゴジラVSシリーズ」が終焉を迎えた理由としてこの本作が制作されるから、というのもあった訳です。

管理人は公開当時7歳でして、毎年公開されていたゴジラシリーズにモスラシリーズやガメラシリーズを観に行き、テレビではウルトラマンを応援していたような、怪獣映画のメインターゲット層だった時期でもあります。当時の報道や子供向けの雑誌でもエメゴジは大きく取り上げられていたので、「外国がつくったゴジラ映画」という事で「どんな感じになってるんだろう?」という面持ちで映画館に行った記憶がありますね。当時はまだ映画自体にはそれほど興味が無かった時分でもありましたから、「あのハリウッドがつくったゴジラ!」みたいなのは特に無く、極めてフラットな気持ちで本作を観れていたと思います。
そうした様々な広告・宣伝が話題を呼び、日本国内の興行収入は51億、動員数は360万人を記録しました。この数字は、2016年に公開した『シン・ゴジラ』(興収82.5億、動員数560万人)が塗り替えるまでの間は平成に公開したゴジラ映画のトップに君臨していた訳であります。

さて、そういった世間的にも大きな注目を集め興行的にも成功を収めた本作、そのあらすじはこんな感じです。

南太平洋で日本の漁船「小林丸」が謎の巨大生物に襲撃され、沈没するという事件が起きた。唯一の生き残りの船員は、朦朧とした意識の中でこう語った。
「ゴジラ……ゴジラ……」

一方、ロシア・チェルノブイリで放射線による生物への影響を研究していた生物学者のニック・タトプロスは、アメリカ国務省の要請でパナマへと飛ぶ。
そこで見た様々な巨大生物の「痕跡」を見たタトプロスは、「フランスがポリネシア近海で行ってきた核実験が、新種の巨大生物の誕生を促したのではないか」という仮説を立てた。

そして、未知の巨大生物「ゴジラ」は、長雨の続くニューヨーク・マンハッタン島に上陸した……!



ゴジラ」って言うと、何故だか割と重ッ苦しいバックグラウンドであったりテーマ性であったりを求められがち(それは1954年に公開した『ゴジラ』が多分にそういう側面を持った映画だからなのでしょうが)なのですが、本作にはそういった雰囲気はほぼ存在しません。「核実験により生まれたゴジラ」というのもあくまで怪獣が生まれた根拠としての味付け以上の意味は含まれていない訳であり、純粋に「巨大生物の出現」を題材としたパニック映画として仕上がっていると思います。
そしてこの映画、割と全編通してコメディタッチなんですよね。立てた作戦が尽く裏目に出て結果的にゴジラ以上にニューヨークの街を破壊していってしまう米軍、祖国による核実験の結果誕生してしまったゴジラを尻拭い的に処理しようと頑張るフランスの特殊部隊、次の選挙の対策中にゴジラが襲来してしまい大弱りなニュヨーク市長……等々が、概ね喜劇調で描かれていってる訳です。
戦闘シーンというか、ゴジラと米軍や主人公達が対峙している場面でもどこかしらユーモラスなテイストが盛り込まれてもいる訳です。咥えたタクシーを取りこぼすゴジラとか、ボールで転んじゃうベビーゴジラ達とか。

また、登場人物達がどいつもこいつもキャラが立っていて、彼らの軽妙な掛け合いなんかもこの映画の大きな特徴と言えるでしょう。ジャン・レノ演じるフランスの諜報員が良い味出してるんですわ……。
……ただ、ヒロインはすんごい軽薄でクズなキャラとして描かれているんですよね。この記事を書くにあたって久々に観直したんですが、ここまでアレなキャラだったっけと驚愕したところでありました。本作の登場人物に対するヘイトを一身に背負っているような気がします(笑)。

そして本作にはもうひとつ(これは制作スタッフが度々口にしている事なのですが)、特撮をレイ・ハリーハウゼンが担当した1953年公開の米映画『原子怪獣現わる』のリメイク映画という側面もあります。
原子怪獣~』は、「核実験で目覚めた太古の恐竜=リドサウルスが漁船などを襲いつつニューヨークに襲来し軍の攻撃で殺処分される」という筋書きの映画であり、1954年の『ゴジラ』をはじめとした世界中の怪獣映画に影響を与えた作品でありました(なんとなれば、リドサウルスの「血中に未知の細菌があるからうかつに殺せない」というのは、本多猪四郎とハリーハウゼンに捧げられた『パシフィック・リム』の「KAIJU BLUE」の設定でオマージュされていたりもしますし(笑))。
ニューヨークを舞台とした怪獣と軍の戦いのシーンでは結構『原子怪獣~』を基にした部分も多いんですよね。
ゴジラとして」と言うよりも、「『原子怪獣~』のリメイクとして」、『GODZILLA』は本当によく出来ているんですよ。実際に本作と『原子怪獣~』を見比べてみるとよく分かると思うんですけどね。
その『原子怪獣~』要素に、『ゴジラ』の生物学者・山根博士の視点を主人公のタトプロス博士に組み込んで出来たのが、本作『GODZILLA』である、とも言えるのかも知れません。本作は見ようによっては、日米の古典的怪獣映画の間の子なんですよね。

さて、本作の主役怪獣であるゴジラについて。
上で貼っている画像を見れば分かります通り、原典のゴジラとはかけ離れた容姿であり、熱線を吐かず俊敏に走り回るなどその能力もだいぶ原典とは違う本作のゴジラですが、まず冒頭で漁船を襲うなど、「大怪獣」としての掴みは抜群ではありました。その体躯の大きさも、人との対比構図や段階的に身体を見せていく演出とも相俟って非常に巨大感を伴っています。
ただ、その存在は日本の怪獣映画に於ける「怪獣」というよりはあくまでも「突然変異によって生まれた巨大な新種の爬虫類」という描かれ方にはなっているんですよね。ゴジラ単体としての脅威よりも、「無性生殖によってネズミ算的に増えていく」という種としての脅威の方が強調されていましたし。
先述のようにこの映画の都市破壊シーンは米軍による流れ弾によるものがその大部分を占めている訳でありますから、「怪獣が人類文明を破壊する」という怪獣映画的なカタルシスは薄めであるという事が出来るのかも知れません。また、最終的に魚雷2発とミサイル12発を受けて死んでしまう訳ですので、こちらも日本の怪獣観、ゴジラ観からは離れたものになっていると言えると思います。

そもそもの話として、日本の怪獣映画に於ける怪獣って「巨大な生物」と言う以上に「オバケ」じみたところがあるんですよね(笑)。だって、「通常兵器が効かない」という、言うならば「概念防御装置」を纏っているようなもんですよ。
時折、映画の中でゴジラは「」に準えられる事がある訳ですが、長い歴史の中でゴジラという存在は神格化した、やたらと位の高い存在になっちゃった、とも言える訳であります。
そこに来ると本作のゴジラは、「オバケ」じみたゴジラを「巨大生物」として再定義化した作品という事が言えるのではないでしょうか。
勿論そこに賛否が伴い、概ね本作に関して「思っていたゴジラ映画と違う!」という感想を抱いた人が多かった訳でありますが。かく言う管理人も、7歳当時に「こんなのはゴジラじゃない!」と言っていましたし(笑)。

一方で「やたらとゴジラが俊敏で米軍の攻撃を避けまくる」というのは、逆説的に「通常兵器が効かない無敵の怪獣=ゴジラ」を「巨大生物」の範疇で表現しようとしたものとも言えるような気がするんですよね。いかなる攻撃を受け続けても悠然と進撃する従来のゴジラと、攻撃を受けてもその弾をすべて避けてしまう本作のゴジラ。描写のアプローチは異なっていても、描こうとしている本質は同じような気がします。
攻撃を避けまくる怪獣に「ゴジラ」の名を冠するかどうかという是非は置いておくとしても、本作が挑んだ新しいゴジラ像の創出については一定以上の評価をしても良いように思います。

また、先程本作のゴジラの容姿について、「原典のゴジラとはかけ離れた」とは書いたのですが、そもそもゴジラの直立二足歩行という容姿は1954年当時の恐竜復元図に基づいたものでもある訳であります。
そして、本作の制作スタッフも、ゴジラのデザインについて「最新の恐竜復元図を参考にした」という旨の事を言っています。時代が下り恐竜の研究が進んだ結果、1998年当時の恐竜復元図は、身体を前傾させ地面とほぼ水平の体勢を保った二足歩行を行うという姿になっていたのでありました。
そう考えると、一見すると容姿がかけ離れていても、同じ「恐竜」をモチーフとした怪獣デザインという事にもなり、原典のゴジラの精神性を引き継いでいるとも言えるのかも知れませんね。

最後に、本作の特撮面についてもちょいと触れておきましょうか。
よく本作のゴジラは、「日本の着ぐるみと異なり、CGで表現された」などと言われて対比されたりもするんですが、その実3DCGのみならず、アニマトロニクス、着ぐるみ、パペット等、様々な表現を用いて表現されていたりする訳であります。特にアニマトロニクスはかなり大きなサイズのものが制作されており、主にアップショットなどで効果を上げております。
流石に今から20年前の映画なので、今の観点からすると3DCGは粗が結構目についちゃうとは思うんですが、しかしアニマトロニクス・着ぐるみ・3DCGによるそれぞれの造形の違いが殆ど無いというのが凄いんですよね。これが日本のゴジラになると、「着ぐるみとサイボットゴジラの顔が全然違う!」みたいな事になっちゃうんですけれども(笑)。
ゴジラ表現以外でも、都市破壊のカットや遠景ショット等でミニチュアワークが用いられ、効果を上げております。まだまだ3DCGも試行錯誤が行われていた発展途上時代の作品ですので、決められた予算の中で最大限の効果を発揮する技術が取り入れられた特撮が本作では導入されていたと言えると思います。
他方、エメリッヒ監督は「今更こんな古い技術で撮らにゃならんのか……」みたいな愚痴を零していたりもしますが(笑)。

全体を通して本作は、巨大怪獣の出現をコメディテイストでまとめ上げた秀作という事が言えるのではないでしょうか。
本作が1億3千万ドルの予算を勝ち得たのは間違いなくゴジラのネームバリューではあったのですが、しかし制作側には正統な「ゴジラ映画」を作る気は無かった。そこがこの映画の悲劇であると思うんですよね。
本作の存在によって、興行的には成功したもののハリウッドで怪獣映画は鬼門とされ、長らくこのジャンルは敬遠されてしまう事になってしまいました。そして本作は世界中のゴジラファンの間からは鬼子として忌み嫌われてしまい、挙句の果てに本家東宝のゴジラ映画の中では「ジラ」などという屈辱的な名前さえ付けられてしまった訳です。
逆に「不遇」というキャラ付けが為され、それはそれでおいしいような気もしますが、公開からもう20年が経過した訳でありますので、ここらで『GODZILLA』を色眼鏡無しで作品単体として、観る時が来ているのだと思います。

……あと、実はこの映画、続編がテレビアニメとして全40話で制作されていたりするんですよ。
本作ラストで1匹だけ残ったゴジラが成長して様々な怪獣達と戦っていく作品で、熱線を吐いたり通常兵器ではビクともしないような大怪獣として、ゴジラや他怪獣が描かれていたりする訳です。残念ながら日本版の映像ソフトは出ておらず、管理人も昔衛星放送で飛ばし飛ばしで観たきりなんですけどね……。
丁度アニメのゴジラが展開している折ですし、エメゴジ公開20周年を記念してBlu-ray BOXの発売と洒落込んでみてはいかがですか、東宝さん!


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【予告編】


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2018/06/05 23:43|特撮怪獣TB:0CM:0

怪獣漫画、描きます! 

どうも、当ブログ管理人飛翔掘削です。
また、更新期間が空いてしまいましたね……。いやぁ、遺憾です。実に遺憾です。
しかしながら5月は猛烈に忙しかったかというと別にそういう事でも無く、アニメを観たり映画を観に行ったりVRゴーグルを入手して円谷プロの某VR特撮動画を堪能していたり……と、割と楽しく過ごしていたのですが、どうもブログを更新するというタイミングを逃してしまっておりましてねぇ……。
そうこうしている間に気付けば5月もどん詰まりという感じで、こうして急いでブログを更新している次第であります。
いつまでも広告を出しっぱなしじゃあ締まりも悪いですしッ!

さてそのブログ更新ネタなのですが、漫画を、描こうかなと。
ええ。別名義での活動で漫画を描き続けてきてはいる管理人ですが、当ブログなどで公開できるような漫画はもう数年描いていないんですよね。別にそれでも良かったんですが(良いのか?)、ここに来て「描きたい!」と思えるような漫画が頭に浮かんだので、久しぶりにやってやろうじゃないかと、そういう気分になったのであります。

漫画の内容は、「怪獣漫画」です。
実のところ、『パシフィック・リム:アップライジング』が管理人にとっては(怪獣ものとして観ても、ロボットものとして観ても)かなり期待外れの映画になってしまっていたので、ぶっちゃけて言うとその反動みたいなものが創作意欲に繋がったりもしとるんすよ。
怪獣ジャンルが復興した今となっては現金なもので、管理人も「怪獣が歩いているだけ」では満足できなくなった、というのもあるのかも知れません。いや、別に「歩いているだけ」で良いんですが、その歩いている怪獣をどういうアプローチで演出するかが問題な訳であって……
とか言い出すと長くなるし面倒臭いので今日のところはやめておきます(笑)。

怪獣

鋼鉄巨兵

登場する怪獣とロボのデザインは、こんな感じでいきます。
管理人の考える、「怪獣とはこういうものだ!」、「巨大ロボットとはこういうものだ!」というのをぶつけた漫画にしたいところであります。

実は5月の中頃から既に制作に取り掛かっておりまして、現在の進捗状況と致しましてはネームと一部の作画まで進んでいたりもする訳であります。
目下、7月頃までの完成を目指したいところではありますが、諸々のアレやコレやで制作が大幅に遅れる事もあり得るような気もするんですよね……。内緒なんですが、実はモグラ活動の方も同時進行でやっていたりもするので(笑)。
まぁ今回の怪獣漫画、完成しないという事は無いと思いますのでもし管理人の怪獣漫画を楽しみにしてくださる方が居ましたら、のんびりとお待ち頂ければ幸いです。

因みに……当ブログ初のフルカラー漫画となる予定です。
作画が大変な事になるのが目に見えて、オラわくわくしてきたぞ!
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2018/05/31 21:41|漫画制作雑記TB:0CM:0

「好き」を金銭に変える、ということについての話 

御無沙汰しております。当ブログ管理人の飛翔掘削です。
漸くモグラ活動が終わって一息つけたので、ブログを更新しようかと思う次第であります。いやぁ、今回のモグラ活動は想定以上に疲れましたぞ……。

……はい。
モグラ活動モグラ活動言っておりますが、管理人はここ1年くらいの間別名義で某ダウンロード販売サイトにて漫画などを売ったりしている訳であります。その漫画の内容が当ブログではちょっと公開できないアレな感じお察しください。)なので、地下に潜って描いている事から便宜上「モグラ活動」等と称しておる訳であります。因みに、飛翔掘削としての活動はその対になる形なので「モゲラ活動」と呼称します。アイコン的な意味でも。
まあ、前々から当ブログを読んでくださっている方々には管理人がどんな漫画を描いているのかというのは、もはや公然の秘密と化している感もありますけどね。先日も「おう、飛削の出したやつ、好評みたいじゃねえか」と、旧友からメールが来たりしましたし(笑)。

ありがたい事に管理人の出した漫画やCG集は、そこそこの販売数が出ている訳であります。いやぁ、嬉しい限りでありますなぁ!
これは、偏に管理人の実力によるもの……というよりは出している作品のジャンルがニッチ過ぎて描く人が少ない結果、管理人の出した作品でもある程度の数が出ている、という状況のような気もしているんですよね。なんとなく実力以上の評価を得てしまっているようなところが、嬉しい反面、若干怖くもあります。
でもまぁ、「コレはニッチなジャンルだから、それを狙って描けば売れるだろう!」みたいな打算的な戦略に基づいて描いているという訳では無く、純粋に「俺はコレが好きだ!」という根源的な欲求に基づいて描いているので、それに一定以上の評価を頂け、更に言えば二次創作では無く一次創作でありますので、自分の創りだしたキャラクター達が愛されているというのは、やはり嬉しい限りであります。
管理人の作品をお買い上げいただいた皆様、本当に有難うございます……ッ!
多分、その大半は当ブログを見ていないと思いますが(笑)!
他方、「買った人全員が作品を肯定している」という訳では無いという事を肝に銘じて、今後も精進していきたいものであります……。

……「そこそこの販売数が出ている」とは書きましたが、制作にかけた時間と売上から時給を算出すると100円とか200円とかいう哀しい感じになって計算した事を後悔する感じのアレなのではありますが(笑)、欲しかったBDBOXを買えたり、少し高いメシを食えたりする程度にはなっているのかな、と。
数が出過ぎると今度は年度末の調整が大変になるという話もありますし、ある意味では今くらいが丁度良いのかも知れません(笑)。

さて、「好き」を金銭に変換する事が出来る仕組みって今日に於いては結構多いと思うんですよ。
動画サイトにオリジナル楽曲を投稿したらいつの間にかカラオケ配信が決定していたりする事も今では珍しくは無いですし、昨今隆盛を極めている小説投稿サイトでヒットしたら書籍化したりアニメ化したりする訳です。Twitterでバズった漫画が商業誌で連載化したり書籍化したりするのも当たり前の事になってきつつあります。まぁ、こういったケースは作者がプロだったりセミプロだったりしたりというケースが大半なんすけどね。管理人もTwitterバズり漫画を描いて書籍化されて一山当てたいもんすなぁ。
そうしたケースじゃなくとも、ブログにアフィリエイトリンクを付ければ「好きな事を書いてお金が入る」という事になりますし、有料登録する事で作者の作品や活動を支援出来るいわゆる「パトロンサイト」というのも最近は発展してきている感があります。
それで食えるか」というのは別にして、自分の胸の中の「好き」を金銭に変換出来る仕組みは本当に多くなっていると思うんですよね。
非常に良い事だと、管理人は思います。

……という事を書くと「拝金主義者」だの「金の亡者」だのなんだのと言われてしまうような気がするんですけれども、「金銭を得る=汚いもの」であると誰が決めたんだと、管理人は思うんすよ。
本質的には、
俺はコレが好きだ!
君の「好き」は私の「好き」でもある。お金を出そうじゃないか!
という感じの話なのではないかと。誰も損をしない、美しい経済循環だと思いませんかッ(笑)!?
なんとなくですが、「好き」を金銭に変換する行為に文句が出る理由のひとつとして、
労働=苦しいもの=苦しい事以外で金銭を得るのは悪=「好き」を金銭に変換する行為は汚い
という図式があるような気がするんですよね。「俺は苦しい思いをして金銭を得ているのに、お前は好きな事やってお金が貰えるんだから良い身分だよな」みたいな。
そうした考え方がある上では、素人が「好き」で金銭を得るという行為に対しては、まだまだ白い目で見られる部分が大きいのかも知れません。

新しい画期的な仕組みが出来ても、考え方の変化が起きたり受容体制が整わなければならないというのは、どんな世界でも変わらないんすかねぇ。

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2018/04/24 20:28|漫画関連雑記TB:0CM:2

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